VWがヨーロッパで売れてる完全電気自動車ID4を日本でも販売開始するという。ID4はモデルY絶対潰すマンとして開発されたもので、モデルYに比較優位になる点が多い。
VWID4がテスラモデルYより優れている点は以下のとおり。
1.ボディサイズ
ID4:全長4585×全幅1850×全高1640mm
モデルY:全長4751×全幅1921×全高1624mm
モデルYはデカすぎて取り回しに苦労する。狭めの駐車枠に入らない。機械式駐車場に入らない。狭めのコンパーキングに入れづらい。
ID4もでかいが、全幅は1850に抑えており、日本サイズと言える。ストレスが少なく運用できそう。
モデルYはデカすぎる。せめて1900未満であれば入る駐車場も増えるが、1900は超えるので2050の駐車場じゃないと入らない。
2.最小回転半径
ID4:5.4m
モデルY:6.1m
モデル3の最小回転半径は5.8mでぶっちゃけ取り回しが悪く感じる。
転回する際には丸々2車線ないと切り返しが必要になるが、モデルYはさらに取り回しが悪い。転回したくないレベル。
ID4は最小回転半径が小さいと言うほどではないが、モデルYと比較すればかなり優秀。
3.アラウンドビューモニタ
ID4はアラウンドビューモニタがついているが、モデルYはついてない。
テスラ車はカメラがたくさんついているが、自動運転用の画角となっており左前や右前は死角になっている。
気の利いたアフターパーツも売ってないので、感覚で運転している人が多い。
モデル3でさえ左前が見えずに擦るのに、モデルYは擦りまくると思う。擦らないまでも4m道路でのすれ違いはかなりストレス。
4.価格と航続距離のバランス
VWは499万円の安モデルがあるが、安いモデルは売る気がないようで仕様が悪く、買うならProモデル一択になっている。
ID4:636.5万円、航続距離561km(インチキ日本基準なので、実測450km程度)※ただし、ヒートポンプがなく、冬の航続距離はモデルYより短くなる?
モデルY:643.8万円、航続距離507km(インチキ日本基準なので、実測430km程度)
ほとんど同じだが、ID4の方が安く、航続距離が長い。
他にも細かなところでは色々ある(ディーラーがある安心感、チャデモをアダプタなしに使える、車線変更アシストのミラー点灯するやつがある、運転席マッサージ)が、主要なところではこんな感じ。
一方、モデルYが優れているのは、電気自動車ならではの加速(ただ、RWDは弱め)、フランク、ドシンプルな内装、自動運転(日本ではないけど)、頻繁なアップデート、そして、何よりも大きいのはスーパーチャージャーが使えること。
VWはアウディやポルシェと共に最大150kWのプレミアムチャージングネットワーク(PCN)を構築して相互に使えるようにするということだが、まだほとんどチャージャーがなく料金も高いっぽいので、現時点において比較したらスーパーチャージャーの方が優れているだろう。ただ、PCNが少しあるだけでも、日本メーカーに比べれば優れているとなるので、やはり、自前で充電ネットワークを作るという姿勢は必須であると感じる。
また、ローンチエディションとして、自宅充電器設置費用を出してくれたり、PCNの1年無料利用権をくれたり、残価設定したりと、大盤振る舞いするそうなので、ぶっちゃけ現時点ではID4の方が一時的にコスパ高いと思う。テスラは値上げによって価格が高くなりすぎたと思う。
電気自動車ならではの魅力はテスラが優れるものの、悪くなさそうなサイズ感、価格で出してくれて結構良さそう。実用的なSUVのEVが欲しければ、アリア、ID4、モデルYで比較して決めれば失敗しない感じだ。