6月10日に、モデルYがついに日本で発売開始されたのでラゾーナ川崎まで見に行ってきた。
なお、展示車両は香港の車らしく、細かいところで日本の車と仕様が異なるらしい。
第一印象
でかいな!という印象。特に正面から見るとシュッとしてるのでそんなに大きな感じはないが、サイドや後ろから見るとデーンと存在感がある。
ポルシェマカンと同程度のサイズ感なので、日本の道や駐車場サイズと比較すると巨大である。
モデル3とモデルYを並べると、モデル3はシュッとしてカッコいいスポーティカーで、モデルYはデカくて迫力があるファミリーSUVという感じ。
ボディサイズがデカいので、洗車はしづらそうだった。身長185センチくらいあれば問題ないけど、そうでないと特に天井のふきあげが大変そう。
駐車場問題が厳しい
モデル3も車幅185cmとアルファードと同じ大きさなのだが、さらにでかく、これが入る機械式駐車場は希少である。都内の建売戸建てでも、実はこれが入る駐車場は少ないんじゃないかと思う。
機械式は車幅195cm以上のミドルルーフ以上じゃないと入らない。ギリギリだと擦るリスクがあるので、できれば車幅200cmは欲しい。
車を持つという所有の満足度としてはデカくて迫力のある車は満足度が大きく、いろいろ考えず、本能的にこれは欲しくなった。
乗り降りしやすい
モデル3は車高が低く、つかまるところもないので乗り降りがしづらいが、モデルYは車高がちょうど良いのでサッと乗り降りすることができた。
ただ、小さい子供にとっては若干登る感じになるのでモデル3の方が乗り降りしやすいかも。
室内が広い
車幅もでかいし全長も長いので車内は広々している。さらに頭上のスペースも広いので、より広く感じる。
特に後部座席はモデル3に比べて明らかに広々。モデル3は大人が長時間乗るには厳しいが、モデルYは余裕。快適なシートだった。
後部座席は前後移動はできないが、若干のリクライニングができて姿勢も楽。さらに、前席の下が持ち上がった作りになっており足が格納できて楽。
もちろん、さらに快適な車はあるだろうが、モデル3の不満点が解消されて最高。
ドアの音がでかい
ドアが厚くて迫力があるのだが、なぜかドアを閉めるとバシッと大きな音がする。軽く閉めてもバシッ。
そういう設計なのだろうか。モデル3と結構違うなという感じ。ただ、半ドアになりづらくいいかもしれない。
収納がでかい
フランク、トランクがデカく、色々入れたくなる。収納はでかいほど良いのでありがたい。
荷物出し入れもしやすそうだった。トランクがハッチバックになり、中が見えるのも良い。
運転は若干しづらいかも
車体がデカく死角も多めなので、運転はモデル3の方がしやすそう。
普通、SUVは背が高いので視野が広く、車体がデカくても運転しやすいものだが、モデルYはあまりにもでかいのでモデル3より格段に運転しやすいという感じはなかった。
特に、モデル3ならギリギリ行ける相互通行の生活道路や、都心の狭い駐車場は苦戦しそうだった。
グラスルーフがでかい
モデル3と違ってハリがないので、グラスルーフが巨大で特徴的である。
開放感が全然違うが、室内展示だったのでよくわからず。建物や景色を見たら迫力がありそう。
室内の質感は変わらない
室内の質感はモデル3と大差ない。大きく改善したなというものはない。そもそもそういう車だから仕方ないが、買い替えの人もいると思うので何かちょっと良くなるといいのになぁという感じ。
座席倒すボタンが便利
トランクの横に後部座席を倒すボタンがあり、簡単に倒すことができた。
ただこれ、日本仕様車にはないという説あり。
海外では使える機能が使えない日本
ブームボックスとライトショーは日本仕様車では使えない。面白い機能なので残念。TOCJで見せてもらったが非常に魅力あるし危ないとは思えない機能だったが、日本のクソ規制で機能を削除させているそうだ。規制改革で無くして欲しい。
スペックは控えめ
パフォーマンスモデルは0−100kmの加速が3秒台のテスラらしいイカれたファミリーSUVなのだが価格が高いので買う人は限られる。
多くの人が買うと思われるコスパモデルのRWDは加速力、航続距離共に控えめ。つまらないとも言えるが、価格を抑えて供給するためにギリギリのスペックに絞り込まれており、必要十分でもあるので、まぁいいんじゃないかと。尖がりが薄れて、グローバルで多くの人にヒットするスペックである。
RWDは0−100km加速が6.9秒、航続距離は日本基準で507km、アメリカEPA基準だと244マイル(390km)の模様。※2022年のモデルYのRWDと同じものなら。なお、ぼくが見た車はおそらくRWDのようだったが、画面の表示は84%で366kmの表示であり、100%なら435kmとなる計算。そんなに悪くない。ただこれ、香港モデルなのであくまで参考程度。
価格は控えめ
RWDは619万円で、補助金使うと東京都なら500万円程度になる。RWDは619万円、パフォーマンスは809万円。アメリカの価格はロングレンジが62,990ドル、パフォーマンスが、67,990ドルであり、RWDはない。中国での価格は、RWDが316,900元、ロングレンジは375,900元、パフォーマンスは417,900元である。
本日の為替レートで換算して、同じモデル同士で比較すると、RWDは日本が619万円で中国は633万円、パフォーマンスは日本が809万円、中国は835万円、アメリカが911万円となっており、なんと、日本が生産国より安い。ギガ上海で製造され、船便で運ばれ、日本で陸送されるので中国よりも高くて当然のところ、為替が急激に円安になる前のレートで価格を設定したのだろう。つまり、今の日本の価格はボーナスプライスだが、いずれ是正されて値上げされると思っていた方が良い。一説によると、来週にも値上げされるとのこと。すぐ買った人だけのボーナス価格のイメージか。
納期
納期は8月となっているが、今までのパターンだとテスラジャパンは月500台から1000台程度の納車能力なので、この台数が売り切れたら納車時期が遅くなる。3ヶ月に一度船が入ってくるらしく、初回を逃すと11月になる予定とのこと。とにかく早めに欲しければ8月納車を勝ち取りたい。すでに数百件のオーダーが入ってるそうなので、今日か明日に中にはポチらないと初回を買い逃す恐れがある。
一刻も早くポチるべし
テスラはネットでポチって買う際に15,000円を注文料として払う。納車直前までキャンセル可能であるため、実質15,000円で納車時期を買えるようなものだ。しかも、後から色やモデルや装備を変えられる。この予約料は激安なので、少しでも欲しければとりあえずポチっておいて後から考えるのが良いとされている。
テスラは頻繁に価格を変えるが、予約してから納車までに値上げされた場合でも値上げ前の価格が適用されるし、値下げされれば値下げ後の価格が適用される。欲しい人は試乗の前、駐車場確保前にとりあえずポチろう。足元の急な円安を反映してすぐに値上げされる可能性が高いため、一刻も早く予約したいところだ。
まとめ
モデルYは所有の満足度もあり、実用性もあるファミリー向けの成熟したEVであった。ロングレンジモデルではないものの、まぁまぁな航続距離で、スーパーチャージャーがあるので、マンション民でもなんとか運用できそうだ。
自宅充電器があれば満足度はさらに高まるだろう。ぼくは実際に後部座席に座ってみて広さに驚き、子供が大きくなったら是非欲しいと思ったが、置ける駐車場がないのですぐには無理そうだ。
一方、比較するとモデル3のかっこよさ、ちょうど良いサイズ感、洗車のしやすさ、加速力や航続距離のバランスの良さが目立つので、何を求めるかによって買うべき車が変わりそうだ。
今年のEV市場はアリアやサクラ、ソルテラなどが投入され、アイオニック5とモデルYが入ってきてさらに盛り上がっている。500万円くらいのいい感じのEVとしてはモデル3しか選択肢のなかった2021年と比べて全く異なり、嬉しい限りだ。
価格は高くなったが、補助金も拡充されて買う時期としては悪くない。ウクライナ問題で短期的にはさらに価格が上がりそうだし。
自宅充電があるなら買って間違い無いし、なくても航続距離長めのモデルが増えてきたのでなんとかなりそう。
迷ってるよという人は、とりあえず試乗してみると良いと思う。テスラ車は、試乗すると、まずポチっちゃうと思った方が良いけどね。