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住宅ローン減税を最大に受ける借入作戦はどう?

質問箱にいただいた質問に、こちらで回答したいと思う。質問センキュー!

 

ご質問

https://peing.net/ja/q/e5653edf-1220-457b-b853-914beddc705f

 

この質問、端的で丁寧に書かれており、質問者の頭の良さを感じた。質問内容について補足はなし。


住宅ローン減税

 

住宅ローン減税は、サラリーマンが受けられる減税措置の中で最強のものである。

年末時点の住宅ローン残高(新築の場合、上限4000万円・中古の場合、上限2000万円)×1%の現金が10年間(10回)返ってくるというものだ。

減税を最大限取ろうとすると、10年後に4000万円になるように借り入れることになる。大体5000万円くらいね。


夫婦で借り入れ大作戦

 

これだけでもすごいところ、夫婦で5000万円ずつローンを組むと、なんと10年間、毎年80万円が返ってくることになる。しかも控除なしの現ナマである。ボーナスがあるみたいなものだ。


住宅ローンを借りると金利を払う必要があるが、住宅ローンの金利は低い。変動金利で0.4%程度である。対して減税は1%。

つまり、実質的に住宅ローンを組むと金利を払ってもお金が返ってくる状態になる。

個人的には、この上限が新築と中古で異なるのはアホだと思っているが、今までの経緯から新築が優遇されている。


なお、夫婦で借り入れると住宅ローンを借りるためのコストが2重でかかるので、銀行選びには知恵を絞る必要がある。低金利を追求すると手数料が高いし、手数料を追求すると金利が微妙になる。


 

通常、マンションを購入する場合は物件価格の10−20%を頭金として入れるが、この減税を受けるために、あえて頭金を入れない又は減らす。

これにより住宅ローン減税が受けられるだけでなく、現金を手元に置くことができるため、手元流動性を高めることができる。

手元の現金が厚ければもしもの時の備えにもなるし、金融商品で運用しても良い。

 

5000万円のローンを借りるには、年収がどのくらいあればいいか?年収の5〜7倍と考えれば、1人700万円〜1000万円くらいあるといいのではないか。

この数字は目安であり、キャッシュフロー表などを作成して精緻に計算するのがいいと思う。

年収が高めの業種であれば、このぐらいの年収は30代で達成できるのではないだろうか。

 

 

この作戦のリスク

 

この借入方法は合理的である。昨今のマンション価格は高騰しているが、予算が1億円あれば流石に十分な物件が買えるだろう。(エリアにもよるが)

それでは、この作戦のリスクは何か?

 

(1)減収で返済が厳しくなる

5000万円の住宅ローンの返済は月に15万円程度。

これに管理費、修繕積立金、固定資産税等(当初優遇あり)がかかってくるので、世帯で月間30万円〜40万円程度の固定費になる。

病気、出産、ボーナス減、リストラ等で減収になれば固定費がかなりキツくなる。

対策としては、十分な預金を常に確保しておくこと。例えば1年分の返済+生活費を確保しておけば、売却に時間がかかっても安心できる。

 

(2)売却時の物件の価格下落

ローン減税を受けたのは良いが、売却時に大きく価格が下落して大損したら意味がない。

対策としては、当然だが資産性の高い住宅を買うこと。都心3区、駅近、大規模マンションである。

 

(3)金利が上昇

この作戦を取る人はキャッシュインを最大化するために変動金利が合理的と考えて借り入れる人が多いだろう。

実際に、過去は常に変動金利が有利であった。ただし、こればっかりはどうなるのかわからない。

対策としては、10年後の売却を前提に10年固定ローンを組むこと。10年固定なら金利も低い。

 

見ていくと、まぁ現金を厚めに確保しておけば、リスクは管理できる範囲だと思う。1番のリスクは離婚かもしれない。(3割が離婚すると言うし)

 

まとめ

 

今後、インフレが来ると予想すれば、できる限りたくさん借り入れをしておくほうが有利だ。

 

住宅ローン減税をダブル取りする作戦は一般人が取れる方法の中ではリスクが低く、リターンがほぼ確実な良いテクニックであると思う。

一般的に、高額な住宅の方が資産性が高く、売却時に損失が生じない。運が良ければ値上がりする。

一般人が普通に行うことができる、数少ない黄金の羽の拾い方である。

 

とは言っても多額の借り入れは精神的に怖いものなので、実際にこれを行おうと言う場合は、月次のキャッシュフローをきちんと把握して、

10年後の売却価格を保守的にシミュレーションするなどして、夫婦で納得して取り組むと良いのではないか。

 

なお、1億円借り入れずとも、8000万円とか6000万円とかでもいい。

 

手元にある現金を極力頭金として入れずに、減税を取るためにあえて借り入れを膨らませるというのがこのテクニックのポイントである。

 

なお、中古の場合、上限が2000万円なので、二人で3000万円ずつ借入れれば減税を最大化できる。