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マンション、投資ネタブログ

私のマンション購入体験談(中古マンション編(3)内見!、内見!、内見 !)

予算もなんとなく決まり、後は物件を決めるだけになった。

 

自分の支払い能力だけでなく、高値づかみを避けられるよう、仲介業者から過去数年分のデータをもらって相場を確認した。

売出しと成約データを見ると、基本的には数百万円〜端数の値引きをして成約しているようだった。

事例が多いから、相場から割安で買うのも高値掴みする事もないだろう。

 

予算と見比べると、買える物件がなんとなくイメージできた。(多少予算を増やした)

 

価格上昇局面だったので、「数年前なら多少安く買えたのになぁ」と思ったが、まぁそれを言っても仕方ない。

また、新築時と比べると価格上昇率はとんでもないことになっている。ただまぁ、それを言ってもしかたない。

割高割安は、現在の賃料との比較で考えるべきだと思う。賃料ベースではまだ割安感があった。(利回りが高かった)

 

ただし、新築時に比べて非常に高い価格で買うことについて、精神衛生上許せない人の気持ちは理解できる。

新築時は原価ベースで決まっており、原価が安かったものを転売屋から高く買うわけだから。

そういう行為が信条的に許せない人は、心の安寧のために新築を買ったらいいんじゃないだろうか。Follow your heart.

 

 

資産価値と使用価値

 

私は、中古マンション購入にあたっては、「今の賃貸よりも保育園と職場に近づく」ということを考えた。

我が家にとって、保育園と職場アクセスは毎日のもので確実にQOLが向上する要素であり、使用価値を最大化できるためである。

これに加えて、住宅本来の性能、広さや日当たり、設備によるQOL上昇がある。

 

資産価値は他人が決めるものだし、金利や税制によって上がったり下がったりするものだが、

使用価値は自分が決めるものである。自分の要件を確認すれば確実にQOLを高めることができる。

 

使用価値を高めるためには、自らが何を必要としているのか見極めることが大切である。

実際、私の場合、毎日保育園への登園や通勤で、「この家で良かった」「現状、これ以上のものはない」と感じられる。

もっとも、これは私の保育園、職場だからであって、人によってはもっとよい物件はある。

 

ネット上の議論で、どの物件の設備が良いとか悪いとかっていうのは所詮、資産価値的な側面でしかないので、そこまで気にする必要はない。

それよりも、自分にとって使用価値が高い物件を選ぶことが大切であろう。

 

私は資産価値と使用価値を両立できる住宅を買おうと意識していたが、港南エリアは企業による賃貸も多いようだし、品川駅の開発、新駅の開発、リニアなどが控えていたので、資産価値の方は底堅く、待っても下がることはないだろうと考えた。

 

港南の中古マンションは震災直後のどん底から見ると、信じられないくらい(40%以上)の価格上昇をしていたし、賃料もどんどん上がっていた。

 

オーナーチェンジなどで昔契約された家賃を見るとすごく安く見える。新築が供給されない中で不思議なものだ。

 

 

内見!、内見!、内見!

 

さて、中古物件はモノによって状態に大きな差がある。ここでは実際の事例を書いていきたい。

高層階、低層階、方角、部屋の状態などによって印象は大きく異なるので、とにかくたくさん内見をして、自分の中での判断基準を磨くと良いと思う。

 

(1)異常に綺麗な部屋

最初に見に行ったのは、若い夫婦2人が住んでいた物件で居住中にも関わらず、室内はピカピカだった。

住んでいるとは思えないほど物が少ないのにアロマ的なものがたかれている。

 

ただ、設備は新築時のデフォルトから一ミリも変えてない。つまり、売るために住んでいる転売屋っぽい人だった。

室内が綺麗なのはよかったが、経年の割に綺麗すぎて不自然だった。リフォーム代をケチるために気をつけて住んでいたんだろうか。

 

また、低層階であったので周辺の建物とのお見合いが気になった。日当たりはあるが、遮るものがある。

新築へ引っ越すので売り急いでおり、価格は多少下げられるとのことだったが、安くてもお見合いの家はどうなんだろうと思うと、決断できなかった。

実際、安かったのですぐに売れてしまったそうだった。

 

 

(2)ボロボロの部屋

次に見に行ったのは、ボロボロの部屋だった。低層だが方角的に抜けており、それ自体はよかった。

ただ、室内の汚れ方が尋常ではなかった。壁や天井にワインがぶちまけてあって、色がついている。全ての部屋が汚れている。

 

お金持ちのボンボン息子が住んでいて、雑に扱っていたらしい。

補修してから売ればいいのに、「面倒だから価格下げるから後は勝手にやってくれ」という態度だそうだ。

 

見えない場所に不具合があったら嫌だし、汚れているものを買って補修するのは嫌だったので見送りになった。

転売屋であれば、こういうボロボロの部屋を買って数百万円かけてリフォームすればサヤが抜けるのかもしれない。

ただ、私は実需なので、ちょっと異常な売り主からボロ部屋を買う気にはならなかった。

 

この部屋、しばらく売れなかったそうだが、仲介マンが大きく下げることを提案して、相場より500万円以上安くして売り切ったそうだ。

低層でもともと安かったのでかなり安い事例になった。

こういうデータがレインズの成約データに含まれているので、単純に坪単価を比較しても意味がない場合がある。

 

 

(3)暑い部屋

次に見に行ったのは、南西向きの高層階だった。高層階なので眺めはすごかった。価格もまぁまぁ。

室内も綺麗。ただ、夕方に見に行った時はかなり暑かった。家具は日焼けしていなかったが、和室の畳は色が変わっているように見えた。

 

日当たりが良い部屋がいいが、暑いのは嫌だなと感じた。この時の経験からタワマンの場合、方角に拘るべきだなと感じた。

遮るものがないタワマンの場合、夏の西日の暑さが何よりも過酷なので、南西向き、西向きはキツい。ダイレクトウィンドウなら特にキツい。

 

タワマンの北向きは順光で眺望が綺麗に見えるが、子育てをするうえで、日が全く当たらないというのはよくないと感じた。

したがって、東向き、南東向き、南向きが良いと思う。(ただし、ダイレクトウィンドウではなく、ひさしがある前提)

 

タワマンの場合、西日のキツさは必ず確認しておいた方が良いポイントである。内見する場合、夕方に行くべきである。

 

 

(4)レインボービューの部屋

港南エリアからはレインボーブリッジやお台場が見える。レインボービューの部屋は少なく、なかなか出てこない。

たまたま出てきたので、価格は高かったがレインボービューの部屋を見に行った。

 

レインボーブリッジが見えて、ビューバスもついている眺望にこだわった部屋であった。

リビングからレインボードーンな眺望には圧倒的な説得力があった。昼と夜に見に行ってしまった。

 

昼は清潔感あり、夜は余計なものが見えないのでさらに迫力が凄い。この部屋は賃貸や売却に出した際には絶対に需要があるだろうと感じた。

 

ただ、妻を連れて行くと「すごすぎて子供が勘違いするかも」「間取り的に奥まったところが暗いかも」ということだったので見送りになった。

大人だけが住む前提ならこの部屋はかなり良かった。つまり、当然だが、自分のライフスタイルによって適した部屋は違う。

 

 

(5)妥当な使用感のある部屋

次に南向きで住みながら売却している物件を見に行った。子育て中ということで、全体的に使用感がある。

壁にシールが貼ってあったり。物が多かったり。

 

部屋の状態は悪くなかったし、全体的にいい感じだったが、価格が少し高かった。

 

中古をいくつか内見した結果、「住みながら売却」というのは、価格が一定以上の場合は避けるべきじゃないかと感じる。

他に見に行った部屋でも、住みながら売却の場合、気をつかってしまうし、内見のタイミングも調整が必要だし、買う気が起こらなかった。

 

実需層としては、空室でゆっくり隅々まで内見して、(少し高い価格で)買う方が良いのではないか。

売る側としては、空室にして最低限の補修はしてから(多少高い価格で)売るのが良いのではないか。

 

中古マンション購入者はリフォーム前提であろうが、これは機能向上のリフォームを意味していて、マイナスの部分を直すということではない。

 

大きな汚れやダメージがなく、更にプラスのリフォームをしたくなるような状態で売るのが良いと思う。

 

 

(6)買った部屋

自分の中で基準がはっきりとしてきたため、複数の業者さんに条件を伝えて、売り出しが出たらすぐに教えて欲しいと伝えておいた。

そこで、条件どおりの部屋が出たので、その日に見に行って、その場で買い付けをいれた。

 

内見をして、イメージどおりの部屋で間違いないと思った。部屋は綺麗で補修がしてあった。賃貸に出されていた部屋のようだった。

 

物件選びの時点で、保育園や職場へのアクセスが改善することは決定しているので、部屋選びは更にQOLの積み増しということになる。

参考までに、私が重視したポイントは以下。

 

・間取り

リビングと寝室が広めであること(他の部屋は狭くてよい)

 

・方角

 東か南か南東向きであること(日当たり良し)

 

・階数

虫が出ない階層であること(20階以上とか?)

 

・眺望

抜け感があること(前建てがないこと)

 

・状態

ある程度綺麗なこと(補修してあるでも可)

 

・価格

相場どおりかつ予算内であること(予算を増やす場合は、妥当な理由があること)

 

 

結果として、今の住宅にはとても満足している。

なんでうまく行ったのかという理由について家族で話していると、買うことはないだろうという方角や階数も含めて、

よく内見して判断基準をしっかりと持ったことが良かったのではないかと思っている。

 

特に、判断基準がハッキリしない一次取得の方は特に色々見てから決めると良いと思う。