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マンション、投資ネタブログ

私のマンション購入体験談(港区港南の保育園事情)

前回まで書いてきたとおり、新築マンションはタイミングが合わなかったり、大規模物件が出なかったり、予算が合わなかったり、保育園がダメだったりして「自分のニーズを満たす物件がない」という結論になってしまった。

 

モデルルーム巡りをしながら、なんとなくこれに気がついたころ、子供の入園申し込みのタイミングになった。ひとまず、今の賃貸に住み続ける前提で保育園を見学に行ったり、情報を集めてみることにした。

 

 

港区港南の保育園事情

 

港区は10年くらい前は待機児童率(人口あたりの待機児童の率)が23区で最悪レベルだったが、関係各位の尽力でどんどん改善してきていたそうだ。賃貸で住み始めた頃はそんなことは全く知らなかった。

 

当時は保育無償化前だったが、港区は「保育料の第二子無料」や「認可保育園と認証保育園の差額助成」などの先進的な取組みを行なっていた。港区が裕福な自治体ということもあるだろうが、これら二つは今見ても素晴らしい政策だと思う。第二子の方が保育料が高いことが多いが、それがタダになる。この政策は現在も存続しているので、0−3歳の第二子(保育無償化の対象外)がいる場合でも保育料はゼロになる。また、差額助成によって、認証保育園(認可外)がフル稼働するので待機児童の解消に貢献している。認証から認可へ移るみたいな不毛なことも少ない。

 

港区(保育課)も、港区の区議会議員も、住民も保育政策について非常に熱心であって、その積み重ねで待機児童を減らしてきたのである。行政の成功事例と言えると思う。金がかかるのでどこにでも真似できるわけではないが。

 

 

さて、区に電話して聞いてみると、認可園の最低入園ポイントを教えてくれた。最低入園ポイントが40点未満なら、保育園の申し込み状況が前年並みであれば、フルタイムで共働き家庭は確実に入れるということになる。なお、現在はこのデータは今はウェブサイトに掲載されている。

 

結論として、我が家の場合は0歳児4月入園であれば、選ばなければ徒歩圏の認可保育園には確実に入れるだろうとのことだった。これに、認証や認可外もあるので、まぁどこかには入れることは確実だと分かった。

 

問題はどこの園かということだが、第一子の場合はそんなに気にならない。そこでのんびり保育園を見学しながら申し込みをして、希望の園に入れることができた。育児休業中にハラハラしなくて良いのは精神衛生上大変良かった。子供を育てるだけで精一杯なので、保育園のことに頭を回している余裕はなかった。

 

その後も保育園の供給は続いており、港区の保育園事情はどんどん改善している。大規模なマンションが建つとどうしても待機児童は発生するが、豊洲や勝どきのように断続的にマンションが供給されるわけではないため、大抵の場合は数年で解消する(白金は建てすぎなので少し心配)。

 

特に、港南エリアでは2005年〜2008年頃に大規模なマンションが一気に供給されたため、当時の保育園事情は大変厳しかったそうだが、新築供給がない中で保育園が毎年オープンしていったので、開発終了から概ね10年で待機児童は解消され、現在は保育園が余っている状態になった。ただ、少し気を抜くと待機児童が増えるのでまだまだ供給を考えているそうだ。

 

共働き子育て家庭にとって、保育園は必要不可欠なものであり、保育園が足りなければどんなに他の要素が優れていても即落第である。最低限の足切り要素だ。

 

この経験から、住民の暮らしやすさ、暮らしの安心感という点では、マンションがどんどん供給されているエリアではなく、供給が少ないエリアの方が良いのかもしれないと考えるようになった。前年に40点未満の人が入れても、大規模マンションが一つできるといきなりハードルが上がってしまうことがよくある。これにより、兄弟で別の園になるとかなり負担が大きくなる。

 

マンション転売屋的な発想だと、次から次へとマンションが供給される方が相場が底上げされるので良いだろうが、住民の目線では供給は少ない(都市計画とのバランスを見ながら秩序がある供給ペースである)方が良い。少なくとも、待機児童問題を解消するまでは大規模マンションの供給を促進するべきではないと思う。