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パークタワー勝どきを買うのをやめた理由

ツイートにもちょくちょく書いていたが、パークタワー勝どきを買う(抽選に参加する)のはやめた。一応、低層やサウスも見ては行こうと思うが、よほど大きな環境変化がない限りは実需としては買うことはないだろう。

 

事前審査は後売前提(期限なし)で通過したため、買うこと自体は問題なく、資金計算もしてみると、完済前提でもまぁいけるという絵が描けた。何か問題が起こっても頭金たくさん入れるので、一旦売却すれば問題はない。

 

物件自体も気に入った。眺望は悪いが駅直結や下駄ばき商業施設とのトレードオフだろう。高いグロスは高い資産価値とのトレードオフだから支払いは大変でもコンクリート貯金しているようなものだ。

 

パークタワー勝どきの最大の問題は、物件以外のところにある。

 

買わない理由

 

買わない最大の理由は保育園問題と小学校問題である。我が家は入居時に保育園児と小学生がいる家庭であり、これをスルーすることはできないと考えた。

 

(1)保育園問題

勝どきの保育園については、現在でさえ3歳児以降含めてほとんど空きがない。これは驚きである。どんなに保育園がタイトなところでも3歳児以降は数十人は枠が余っているのが普通だ。現状、中央区の待機児童は23区で最悪レベルであり、その中でも勝どき周辺は特段悪い。つまり、勝どきは23区でも保育園需給が最悪のエリアの一つであろう。(中央区でも日本橋、浜町のあたりは3歳児以降の枠は余っている。)

 

この状況、ぼくが晴海3兄弟を検討していたころから変わっておらず、むしろポイント制の中で中央区の居住年数が考慮されるようになって更に状況が悪化している。中央区は何やってるのか?世田谷区は待機児童をゼロにしたし、他の区も全体としては減らしている。再開発をはじめて何年経ってると思っているのか?いつまで、40点の人が半分待機児童になるのか?

 

短期的に勝どきの待機児童問題が解消する見込みはなく、更に、2024年の4月に、パークタワー勝どきと晴海フラッグで数千世帯のファミリーが転入する(勝ちどきエリア内の引っ越しもあるだろうが、家が空けばそこに人が入ってくる)ことを考えると、今保育園に入れない人は2024年も入れないと考えたほうがいい。この間、保育園供給はあるものの、計算してみればわかるが全く足りない。焼石に水である。

 

順当に行けば待機児童になることを前提に考えると、対応策は高額な認可外保育園に入れてポイントを稼いでから認可(認証)へ転園希望するか、保育園に入れるまではダブルローンで待つという方法。いずれもできなくはないが、ここまでやる価値があるか?特に、認可外から認可への転園パターンだと、2回も転園しなければならず子供への悪影響が大きくゲンナリである。

 

港区ならば保育園は余っているので、認可外から認可へと刻む必要はないし、近隣で引っ越せば転園させずに済むことを考えると、そこまでして買うのかなとテンションが下がった。でも、これだけなら手段を尽くしてなんとか切り抜けて買おうと考えていた。

 

(2)小学校問題

致命的だったのは小学校である。パークタワー勝どきの場合、まず月島第二などの近隣の小学校に入れてから、晴海フラッグの小学校へ転校となるとのことである。これがお断りできるのかは不明だが、今のところ強制転校とのことである。越境入学についても、小1以外はダメとのこと。

 

晴海フラッグ小学校は2024年の4月に開校する予定ではあるが、オリンピックがどうなるのかは不透明であり、オリンピック開催がもう一年延期となった場合は開校も1年延期する可能性もあるという。そうなると、一旦近隣の小学校に入ってから転校となる。

 

小学校途中の転校は避けたいが、新設小学校への一斉入学であれば、みんなはじめましてなので子供への悪影響が少ないと考えていた。ただ、狙いどおり行くのかは不明で、刻み方式になると2回の転校が必要になってしまう。これはあまりにもバカバカしい。

 

更に、晴海フラッグ小学校からパークタワー勝どきまで歩いてみたのだが、大人の足で15分かかった。田舎ならともかく、中央区の小学校としては尋常じゃない遠さである。小学校高学年で20分強、低学年なら30分強かかるであろう。小学校は近ければ近いほどいいというものでもないと思うが、夏の暑い日や雨の日を考えるとありえない遠さだった。

 

パークタワー勝どきの本来の学区(最寄り)は月島第二小学校であり、こちらは半分くらいの距離である。それが、杜撰な都市計画で小学校がパンクしたから、無理やり遠い小学校へパークタワー勝どきの子供たちを押し込むことになったのだと考える。

 

子供の通学が大変というより、小一の壁と言われる大変さの中で学童への送り迎え、習い事への送迎を考えると、小学校や学童が遠く、移動時間を取られることは避けたい。検討者は必ず一度歩いてみてほしい。天気の悪い日に。往復で。買えば毎日子供が歩くことになるのだ。

 

ぼくの現在の居住エリアは小学校が近く、習い事が遠い。習い事が近いパークタワー勝どきに魅力を感じていたが、冷静に考えると、小学校までは徒歩通学しかできないが、習い事は車でも通えるから小学校が近いほうが良い。(両方近ければより良いが)

 

手付金拘束とか資産価値は些事

 

保育園や小学校のことを考えると買う気は全くしなくなってしまった。このような問題がない年齢(子供が中学校以降)であれば買っていただろう。資産価値だの仕様だの手付金拘束だのというのは、保育園や小学校問題に比べると本当にどうでもいい些事である。

 

晴海フラッグ小学校から歩いている中で、晴海レジデンス、TTT、ドゥトゥールを通過したが、小学校アクセスを考えると、間違いなくこれらにしたほうがいいと感じた。まぁ保育園には入れないんだろうが。

 

この、「マンションは良いのに保育園が足りないから住めない」というのが中央区湾岸のクソなところである。港区湾岸、江東区湾岸は待機児童が解消したので、安心して第二子、第三子が産めるようになった。待機児童が溢れていたら第二子以降を躊躇する人もいるだろう。待機児童がいるのに巨大なタワーマンションを建てるべきではない。

 

小学校についても、いくらなんでも遠すぎる。暫定的な対応(勝どき駅付近に小学校を建てるまでの暫定措置)ならともかく、恒久的にこの遠い小学校まで通わせるのは酷い。晴海フラッグの住民は勝どき駅まで歩く人はほとんどいないだろう。そんな中で、子供に同等の距離を毎日歩かせるとなぜ決定したのか。

 

パークタワー勝どきの企画の希少性、価格の相対的な安さは素晴らしく、これを逃したらもう10年くらいはチャンスはないかもしれない。ただし、それらは保育園や小学校の問題がない前提の話であって、これらが赤点であればどんなに素晴らしいマンションも我が家にとっては即赤点なのである。

 

というわけで、これらの問題が短期的に解決されない限り、我が家がパークタワー勝どきを実需で買うことはないと思う。物件自体は魅力的であり、せめて、小学校が月島第二だったらなんとか頑張っただろうが、そこは三井も中央区とネゴができなかったのだろうか、残念である。