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マンション、投資ネタブログ

管理費高騰とマンションの共用施設

新築マンションの管理費高騰

 

最近の新築マンションは管理費が高くて驚かされれる。

 

主な要因として、人手不足による採用コストの高騰、駐車場設置率低下による収入減少の補填、サービスに対して過小だった管理費の適正化などが言われている。

一方で、マンションファンの皆さんがよくご存知のように修繕積立金は相変わらず売りやすさを重視して過小に設定されている。

 

管理費は管理組合の収入ではあるものの管理会社の収入にも関係するので、ケチった設定をすると(自社系の)管理会社にとってもマイナスになる。

したがって、新築マンションの管理費等は、管理費が高め、修繕積立金が低めに設定されがちである。

 

ただし、新築マンションの管理費はボッたくられているわけではなく、このくらいかかるよということだろう。

管理費に余裕がないと現状を維持していくだけでカツカツとなり、機能やサービスを改善したりする余裕はなくなるので安いほど良いというものでもない。

 

某タワーのように複合用途で、本来複合部分のオーナーが負担すべき維持費を分譲部分に負担させるスキームによって高騰している場合もあるので、なぜこの価格になっているのかはよく確認した方がいいとは思う。少なくとも購入後に改善の余地があるのか、改善の余地はない上にこれからも上昇していくのかなどは買う前に把握しておくべき。

 

さて、人手不足、駐車場減少、適正化などは今後も状況として変わらないので、管理費の高騰は定着していくものと思われる。

中古マンションについても安い管理費が維持できず値上げとなることは考えられる。

 

共用施設・サービスの見直し

 

管理費が上がることは仕方ないが、かといってあまりに重たすぎると売却時に敬遠されがちである。(もちろん、住民も困るが)

 

中古ウォッチしている限り、管理費等が月に5、6万円以上となってくると敬遠されがちで、月10万円弱にもなるとかなり都心の物件でなければ売却時に苦労するようだ。

 

つまり、管理費を一定の水準以下に抑えるように、共用施設やサービスを見直すことも必要なのではないかと思う。

修繕積立金も均等化などの適正化が必要という話の次に、そもそも、低コストで修繕できるハードにすることも必要だろう。)

 

マンションのメリットはスケールメリットであり、各種共用施設に魅力を感じる人もいるのだが程度の問題がある。

 

また、そもそもマンション共用施設は立地が不便でそのままでは売れないから、売るための材料として仕方なく入れるという側面もある。

スーパーが近くにないマンションがミニショップを入れがちなように。そしてそれらは赤字で組合が補填するので、結局ありがたいようで割高である。

 

必要・不要な共用施設のアイデア

 

管理費を一定の範囲に抑えたい一方で、マンションのスケールメリットは享受したいという考え方で、個人的に共用施設の要否は以下のように考えている。

 

・水モノ系施設(プール、スパ、噴水、川、池等)

ほとんどの場合、不要。管理費にも修繕積立金にも負担になり、使わない人からすれば不公平感もあり、水を止めて管理をケチるとあっという間にみすぼらしくなる罠あり。

これがある場合、住民全体が強い意志を持って維持して使わないと負債になりトラブルの元になる。

 

・パーティルームやオーナー宿泊施設

基本的に不要。特に湾岸マンションのように徒歩圏にホテルがあるような場合、そちらの方がいい。

パーティルームや宿泊施設はドヤって写真をアップする下品なオッサンと、マルチ系のイベントやりたい人、Air BnBで収益化したい人にしか需要がない。

近くのホテルで借りればよい。管理組合はプロじゃないので新築時はともかく、経年に伴い設備をかっこよく維持していくことは難しい。プロに任せた方がいい。

子供がいると他の家庭と一緒に使うこともあるっちゃあるが、子供が使うと痛みも早いので、外で借りる方がいい。

 

・敷地内コンビニ、カフェ

基本的に不要。赤字になり補填が必要になってくるので割高である。下駄ばきに入っていれば素晴らしいが物件内に置くのはNG。

というか、こういうのがある物件は付近にコンビニやカフェがないダメ立地であることが多い。採算とれず赤字でいずれ廃止される運命。

 

スタディルーム、ラウンジ、ライブラリー等のフリースペース

必要。マンションは戸建てよりも狭いし、最近はさらに狭いので、こういった誰でも予約せずに使える作業スペース、居場所があることが満足感に直結する。

維持にお金がかかりすぎないシンプルなスペースが良い。ラウンジは過剰なサービスをせず、ベンディングマシーンと椅子と机くらいで十分。

 

・キッズルーム

微妙。あったらあったでありがたいが、子供が小さい数年しか使わず、使う期間は限定的。

広くなければ使い勝手がいまいちだが、広くとるとほとんどの人が使わない面積が広くなり、悩ましいところ。

まぁほとんどの人は使わないが子供にフレンドリーだということであってもいいのかなと感じる。ただ、痛みは早い。

個人的に、小学生くらいの子供に居場所のないマンションが多く、時間帯によって年齢を分けて使えたらいいのかもしれない。

 

・集会場

必要。管理組合の会合をする際に利用するので必要。それ以外にも色々なシーンで役に立つ。家具をどかしてヨガ教室とかできるのもヨシ。

 

・植栽

まぁ必要。スケールメリットが感じられる。ただし、やりすぎると高管理費として跳ね返ってくるので程度の問題がある。管理をケチるとみすぼらしくなるし、植栽を全く置かないとそれはそれで寂しくなるので、企画の腕が問われる。基本的には、やりすぎずほどほどが良い。

 

・豪華なエントランス

必要。毎日通る場所であり、スケールメリットが最も感じられる。最もお金をかけるべきところだが、かっこよく、維持管理は簡単なものを作れるのかが腕の見せ所。

 

・共用部のトイレ

必要。タワマンは自分の部屋に戻るまでに時間がかかるので、1Fとかにトイレがあると非常に助かる。特に子供トイレ、オムツ交換ができたり、授乳スペースがあればなお素晴らしい。

また、マンションはトイレが1つしかないことが多いので、4人居住では日常的にトイレが不足している。清潔なトイレが複数あることは非常に価値がある。

 

・駐車場

必要。特に最近は在宅勤務と共に数が足りなくなりがち。ただ、駐車場を多く作ると物件価格が上がるので増やせないということだと思われる。

実際、湾岸タワマンの駐車場設置率はどんどん低くなり、30%程度になってきてしまっている。

理想は維持コストの安い平置きや自走式だが、まぁ無理なのでタワーパーキングや機械式駐車場になる。となると、多ければ多いほど良いということもない。

維持費を賄える利用料でかせるなら多い方がいいんじゃない?という程度。来客用駐車場は付近にコインパーキングがあれば不要。なければ必要。

 

管理費高騰時代のマンション

マンションの共用施設は流行があり、リーマンショック前の好景気ではイケイケドンドンでド派手は共用施設を山盛りにしたタワマンが多かった。(パークシティ豊洲、ブリリアマーレ有明、ザトウキョウタワーズ、ワールドシティタワーズなどなど)

 

その後、リーマンショックや東日本震災、ド不景気となり、こうした重荷になる施設はよくないという振り戻しになった。

その後、アベノミクスバブルでまた派手派手化の流れができ、ドゥトゥール、晴海三兄弟、晴海フラッグ、パークタワー勝ちどき等では水モノ施設も復活している。

 

足元ではコロナもあり共用部に在宅勤務スペースを確保することが流行しているが、ワクチン接種で在宅勤務が減少すればまた流行も変わっていくかもしれない。

 

そして、管理費等の高騰が昨今のテーマになってきているので、これを受けて共用施設の見直し、適正化、維持費がかかりすぎる共用施設の削減が行われるのではないかと思っている。

というか、こうしたコストコトロールが行われないと、管理費がドンドン膨れ上がり、修繕積立金の段階値上げとあいまって管理費等の5、6万円ラインを突き破っていくことになる。

となると、ババ抜きのような状態になりマンションの持続可能性が損なわれてしまう。デベが「売った後の事は知らん!」住民が「どうせ短期転売するから知らん!」ということだと、危険だと感じる。

 

 

 

 

 

 

 

新浦安見学記

時間があったので、新浦安にドライブがてらマンションや戸建て群を見学してきた。

 

新浦安は個性的なマンションや広々した戸建て(建物150平米とか)がたくさん供給されており、しかも郊外で駅遠なのに高価なのである。

 

ぼくは郊外では、都心部で実現できない広々としたマンションや戸建てを供給するべきだと思うのだが、実際にはせいぜい100平米くらいが上限で渋い。

 

新浦安はまさに、ぼくの希望を実現しており、なぜ実現できるのか興味があった。

 

 

エリア全体のスケールがデカい

 

浦安から新浦安に近づくと明らかに道路が広くなり、本数が広くなり、電柱がなくなり、植栽は充実して、交通量が減ってきた。

 

東京の湾岸エリアも道路が広々としているが、比較にならない。道路が地平線までまっすぐ伸びていて気持ちがいい。

 

そして、タワマンがひしめき合っておらず空が広い。最近の東京湾岸エリアはタワマンが密集しすぎており、建物内でお見合いになっているが、そういうのは全くない。

 

マンションはあるが、公開空地が広くとられており、マンションとマンションの間隔が大きいので、眺望が抜けてないところでもストレスはなさそう。

 

また、東京の湾岸エリアは元倉庫街であり物流機能が残っているため、トラックの交通量が多いが、新浦安にはほとんどいなかった。

 

オフィスもないので、ホテル、住宅、商業施設、学校、公園しかない。また、宅地の規模も半端じゃない広さで、東京の湾岸エリアを全て集めたよりも広く感じた。

 

新浦安の駅から海沿いの公園に向かって走っていると、「アメリカの西海岸かな?」と思うような(というか意識的にそういうデザインにしている)のんびりした雰囲気がある。

 

時間がのんびり流れているようで、「駅徒歩何分!」とか言っているのがしょーもなく感じられた。海沿いの公園をのんびり散歩しているだけで、時間を忘れそうである。

 

区画が広々とられており、道幅も広いので「この道、入っていくのが心配だな」というような都心部にありがちなクソ道路はない。大きなSUVがすれ違えるレベルの道幅である。

 

 

マンションも独特

 

さて、いくつか有名なマンションの前を通ったが、どれも気合いが入った個性的なデザインである。

 

都心部にあるようなハセコーとかシティテラスの金太郎飴デザインではなく、どれもリゾート調である。専有面積も広い。

 

平置き駐車場が多く、巨大なマンションと広大な平置き駐車場、電柱のない広大な道に「ここは日本ではないんじゃないか」と感じる。

 

アメリカ西海岸のちょい南に行ったあたりのコンドミニアム的な雰囲気である。(雰囲気だけ)

 

東京都心や東京の湾岸エリアのように所狭しと建物が詰まっておらず、十分なスペースがあるだけで、こんなに気持ちよく感じるのかと驚く。

 

また、ぼくはタワマンでは眺望こだわった方が良い派なのだが、これだけ広々していると、お見合い状態でも十分なディスタンスが取れているので借景になる。

 

前立てなし、海が見えるとかの方がそりゃいいだろうが、一定の住宅の広さと建物間のディスタンスが取れると、眺望はそんなに重要ではないと感じた。

 

眺望が大事なのはお見合いが厳しかったり、隣の建物がすぐ近くにあるからである。

 

 

戸建ての魅力がすごい

 

戸建てが建っているエリアを流していると、何軒かに一軒は豪邸が目に入ってくる。これは注文住宅で、大体が個性的なデザインである。

 

また、デザインコードが統一された建売戸建て郡も目に入ってくる。

 

ハウスメーカーがいっきに数十戸分譲したものだが、これらも1億円弱するので広々として植栽も豊かで、仕様も良さそう。

 

とまっている車もデカい外車SUVが中心で、プリウスとか軽とかはない。この意味でも、あれ?「海外のリゾート地を走ってたっけ?」という気持ちになる。

 

新浦安に住む場合は、マンションより戸建てがいいと思う。どこにいくのも(最寄りのコンビニでさえ)車なので、玄関を出て1秒で車に乗り込める戸建ての方がいいだろう。

 

マリンヴィラが目に入ったが、共用施設が特に気に入っているとかがなければ、このエリアでは普通は建売戸建てにするのでは。

 

 

ジアイルズは建売戸建ての極致

 

有名なジアイルズの住所をナビに入れて近づいてみた。入り口はちょっとしたゲートがあり、なかは道路がくねくねしているので、住民以外は入って行かない。

 

つまり、実質的にゲーテッドシティなのである。ゲートを入ると、同じデザインコードの戸建てがずっと続き迫力がある。

 

車を持っている人はぜひ一度行って見て欲しい。アトラクションのような凄さ。

 

植栽も南国風であり、車も海外のSUVが中心。ここは外国かな?と感じる。(ほとんどの家で車が複数台ある)

 

通常、建売戸建てはイマイチで、こだわりのある人は注文住宅にするだろうが、ここの建売群は全体で一つの建物のようで、街を形成している。

 

戸建てなのにスケールメリットが享受でき、注文住宅にない魅力がある。これは建売戸建ての極致ではないかと感じた。

 

もちろん、海に近くて通路から海が見えるとか、物件によってはリビングから海が見えるとかあるのだが、前述の通りここまで広々していると眺望はあまり気にならない。

 

家を出て数分で海が見えるので、リビングから見えなくてもいい。

 

 

共働きにはまず住めない

 

新浦安の駅遠マンションや駅遠戸建ては他にはない独特の魅力があるし、新浦安というエリア自体も広々していてサイコーなのだが、共働きには住めない場所だろう。

 

頑張れば住めるし、こだわりがあれば住めるが、通勤利便が低い割には価格が高いので、なかなか住みづらい。

 

ここに住めるのは選ばれしもの、駅まで車で送迎してもらえる専業主婦家庭、車通勤ができる人、フルリモートの人などだろうか。

 

じゃあ引退したら住むかな、というと徒歩で生活ができなかったり、価格が高くて辛かったりするので、できれば子育て期間中に住みたい。

 

我が家のライフスタイルには都心部やその近くの狭小タワマンや郊外でそこそこ広くて安い戸建ての方が合っているのだろう。。

 

もちろんタワマンにも魅力はあるのだが、どうしたって人口密度が高いし、ジアイルズや新浦安の広々とした道を見た後だと、なんかぎゅうぎゅう詰めだなぁという感じ・・・

 

 

 

 

 

 

 

東京都の待機児童数が大幅に減少

先日、2021年4月時点での保育園の入園情報のデータが出揃い、東京都の待機児童が大幅に減少したことが分かった。

 

東京都の待機児童

 

主要な数字は以下のとおり

・就学前児童数:619,296人(前年比▲12,808人)

・保育サービス利用児童数:323,703人(前年比+3,145人)

認可保育所定員:313,364人(前年比+10,271人)

認証保育所定員:16,718人(前年比▲1,354人)

・待機児童数:969人(前年比▲1,374人)

 

まず、就学前児童数は減少している。長期的なトレンドとしての少子化とコロナショックによる一時的な婚姻数の減少、産み控えなどが影響しているものと見られる。

東京都の就学前児童数も大きく減ったため、これが保育サービス利用児童数の増加を一定程度抑えた形になっている。

・日本全体の出生数840,832人(前年比▲24,407人)

・日本全体の婚姻件数525,490組(前年比▲73,517組)

 

共働き化が進んでいるため、就学前児童数に占める保育サービス利用児童数の比率は長期的に上昇傾向である。

今後もこの比率は上昇していくだろう。

・保育サービス利用率 2016年:41.3%→2018年:45.8%→2021年:51.9%

 

また、コロナの中で保育園の入園を遅らせたという話も普通に聞くので、保育サービス利用児童数は一時的に抑えられていると考える。

とはいえ、保育サービス利用児童数は+3,145人なので利用率の向上による効果の方が大きかった。

 

東京都は認可保育所の新設、既存施設の定員拡大を行い、認可保育所の定員を+10,271人拡大。

認証保育所の定員は減少したが、そのうち一定数は認可保育園への鞍替えを行っているものと見られる。

トータルしても、定員は9,000人程度増加している。

 

定員の増加が9,000人程度、保育所利用者数が+3,145人なので待機児童が5,000人くらいは減るかというと地域のミスマッチがあるのでそういうものでもなく、

待機児童数の減少は1,354人となっている。ただ、それでも大きな進歩である。政府、東京都、区が取り組んできた成果が出て来ている。素晴らしいことだと思う。

 

23区の待機児童

 

23区の待機児童も減少しており、288人(前年は989人)となっている。全ての区で待機児童が減少している。

待機児童がもともとゼロ(6区)・・・千代田区、港区、目黒区、杉並区、豊島区、世田谷区

待機児童がゼロになった(6区)・・・新宿区、大田区、渋谷区、練馬区、足立区、葛飾

待機児童がいるが数人(3区)・・・文京区、江東区、品川区

待機児童が多い(8区)・・・中央区台東区墨田区、中野区、荒川区板橋区練馬区江戸川区

 

この待機児童の定義について、インチキで実態よりも小さく見えているという説もある。

認可保育園に入れなかった子供のうち、通える園があるのに特定の園を希望して待機している→非待機

認可保育園に入れなかったので仕方なく認証保育園に通わせており転園希望している→非待機

保護者が育休を取得しており復職の意思が確認できない→非待機

 

確かに、勝どきで保育園が空いてないから待機しているのに、人形町が空いてるから待機児童ではないなどと言われたらイラッとくるところ。

一方で、認証保育所に希望して通わせている人もいるし、復職したくない人もいるので定義は難しい。

港区の事例だと認証保育所認可保育所の差額助成があったりするので認証保育所希望者も多い。

つまり、区によって状況は違うのだが、横比較するためには一定の定義を置かなければならない。

住民の立場で実質的な待機児童を見る指標については、ゼロ歳児4月入園時の最低ポイントと期中における保育園の空き状況が参考になる。(後述

 

待機児童が多い区

 

23区の中で待機児童が最も多いワースト3は、中央区:85人、江戸川区:49人、板橋区:35人となっている。

保育サービス利用児童に対する待機児童の率で見ると、中央区:1.49%、墨田区:0.41%、荒川区:0.37%となっている。

つまり、中央区が突出して状況が悪い。あれだけボンボンタワマン建ててれば仕方ない。

むしろ、その中で待機児童を半減させたことは素晴らしい。(中央区の前年の待機児童は202人)

これからパークタワー勝どきや選手村が引き渡されたら23区最悪の状況を改悪させてしまう恐れはある。

中央区の待機児童数が他の区と比較して突出して悪い理由として、小規模保育室の整備に消極的で認可保育所にこだわっているということが指摘されている。

23区の中でも際立つほどタワマンをボンボン建てたいなら、小規模保育室を整備して0−2歳児の枠を大幅に増やし、まずは23区最悪の状況を脱するべきだと思う。

 

待機児童ゼロとは

 

さて、港区では待機児童がゼロの状態が継続している。これはどういうことかというと、ゼロ歳児4月入園であれば選ばなければ100%入園ができるということである。

また、実態として待機児童ゼロのみならず、さらに枠があり、枠が余っているため、期中での転園や入園も可能となっている。人気園は厳しいが。

入園競争が激しくないということは、不毛な入園ポイント稼ぎのために無理に早く復職するとか、認可外でポイントを稼ぐとかは不要だし、兄弟を同じ園に入れるなどは確実にできる。

素晴らしいことだが、まぁ当たり前とも言える。小学校だったらこんな悩みはない。

 

今回、待機児童ゼロになった区が12区に増えた。

これらの区はこれから貯金を作る(さらに枠を増やして余裕を持つ)ことで、いざ再開発が行われて一時的に保育園がタイトになった際も吸収することができる。

この余裕がどのくらいあるかについては入園時の最低点と各区の保育園の空き情報をググると出てくる。

入園時の最低ポイントが40点未満の保育園がたくさんあれば安心できる。

同じ待機児童ゼロの区で比較しても受け入れ余力がゼロでカツカツのところと、各園が数人から数十人受け入れ可能な区がある。

 

白金高輪や芝浦で大規模なマンションが供給されるが、この貯金と新設される園で吸収し切れるはずである。

こうなってくれば、新築マンションを買っても保育園を心配する必要がなくなる。素晴らしいことである。

 

また、保育は量が足りてはじめて質の議論になってくる。待機児童ゼロを達成した区では保育園に関する議論が全く変わってくる。

どのように量を増やすかから、どのように質を高めるか?に変わっていく。政策の方向性が全く変わる。

また、保育園が余っている状態であれば質の低い保育園から良い保育園へ移動することも一般的になるので、保育の質について緩やかな競争が生まれる。

 

 

日本はコロナからの復帰に時間を要しており、婚姻数、出生数も当面は少ない状態が維持されるものと想定される。

この状況の中で保育枠の増加を進められれば短期的に23区全てで待機児童ゼロの達成も可能である。

 

 

 

 

 

 

なぜテスラは試乗後即ポチしてしまうのか?(体験談)

ぼくの周りでもテスラモデル3を試乗後即ポチりする人が何人か出てきており、ネット上でもそのような話をよく聞くようになった。

 

通常、車を買う場合は同じ価格帯やセグメントにある複数車種を比較しながら、試乗をして営業マンと相談しながらオプションを決めたり価格交渉をしたりしながら買う。

 

最初から買う車やメーカーを絞っている場合でなければ、結果として、試乗をしたとしても買わないことも普通だし、1台しか試乗しないのは比較検討が足りないように思う。

 

ところが、テスラは試乗をすると、その日のうちあるいは数日以内にポチる人が多いようである。これはなぜなのか?体験談を踏まえつつ、理由をまとめてみる。

 

 

車の魅力がある+電気自動車初体験の人が多い(=試乗による驚きが大きい)

 

当然ながら商品がダメなら誰も買わないので、車の魅力が購入者の期待値を上回っているということ。

 

ただし、他にも魅力的な車は腐るほどある。テスラは何が特殊なのか?

 

それは、テスラが電気自動車であることと、テスラの車を買うのが初の人が多いことであろう。

 

初めての体験というのは興奮するものだ。テスラは加速力にこだわっており、過剰なスペックにしているため、わずかな試乗の時間でも驚きがある。

 

アクセルを踏んでみるとヒュイーーーーーンと音がなく加速していく。これはほとんどの人が体験したら笑ってしまうレベルの凄さ。

 

事前に加速がすごいと聞いていても、実体験すると驚きがある。ジェットコースターに実際乗ってみるのと、YouTubeで見てるのとの違いである。

 

テスラを買うのが初めてでなければそこまでの驚きはないはずだが、初めて買う場合は相当な驚きが感じられるはず。

 

同じ電気自動車であるリーフのオーナーも驚くくらいだから、電気自動車の中でも尖ったスペックということだろう。

 

ブランドメーカーでもないテスラから500万円もする車を買うのは狂気が必要である。それを正当化させるだけの驚きを試乗で与えられるということだろう。

 

なので、まずは試乗してみると良い。試乗して驚きを感じないなら後から考えを変えて買うことはないので、その意味でも買う買わないをすぐ決断できる。

 

ネットで調べたりYouTubeをみてるより試乗する方が決断に要する時間が短い。

 

 

比較対象がほぼない(=選択が楽で迷ってる時間がない)

 

テスラに試乗して、よし、電気自動車を買おう!となっても、日本では電気自動車の競合がほとんどない。

 

リーフとは比較するだろうが、リーフはコンパクトハッチバックであり、セグメントが異なる。他のセダンやSUVはガソリン車しかない。

 

トヨタもホンダも航続距離の短いEVを出しはじめているが、価格やスペックで比較対象にはならないだろう。

 

他はPHEVがあるが、電気自動車とは結構な違いがある。(PHEVの方が運用は便利だが、電気自動車特有の魅力は削がれる。)

 

したがって、試乗して電気自動車は面白い!電気自動車を買おう!となった場合、今のところ、ほぼテスラしか選択肢がない。

 

選択肢がないのは残念なことだが実際そうだから仕方ないし、ある意味で比較して迷う時間がない。選択肢が多すぎると決断できなくなる。

 

 

オプションがほぼない(=選択が楽で迷ってる時間がない)

 

テスラは生産効率を上げるため、オプションがほとんどない。車のカラーとシートのカラーくらいである。1日悩めば決められるだろう。

 

オプションで儲けるビジネスモデルではないので、必要なものはついており、逆に言えば純正装備を追加したくてもつけられない。

 

買う側から見ると、オプションを選ぶ手間がなく、買うことさえ決まればそこから何を買うかを決めるまでが極めて早い。

 

この購入体験はiPhoneで機種と色とメモリサイズを選ぶだけなのに似ている。選択肢が少ないから迷う時間がない。選択肢が多すぎると決断できなくなる。

 

 

ネットでポチって買う(=購入のハードルが下がる)

 

有名な話だが、テスラはディーラーで買うのではなくネットでポチって買う。ショールームで買うこともできるが、ネットのフォームに入力するだけ。

 

ネット通販と同じで心理的なハードルが極めて低い。気の迷いで気がついたらポチってた・・・となりがち。

 

ディーラーで買うのだったら相談しながら営業を受けながら交渉をしながら冷静になってしまうが、ネットでポチるというのは明らかに違いがある。

 

これが試乗後即ポチに繋がるのである。ディーラーで買う場合、試乗後即買いする人は多くないだろう。

 

このネットでポチる購入方法は公平で透明性が高いのは良いと思うが、丁寧なサポートを受けたい人には全く向いてない。

 

ディーラーがないことで逃している売上もあるだろうし、ディーラーがないことで獲得できた売上もあるはず。

 

 

補助金が手厚い

 

テスラの値下げに合わせて、環境省補助金と東京都補助金が拡充され、都民なら140万円の補助金が出る。

 

足立区、葛飾区、江東区などはさらに加算される。さらに、自動車を保有する税金も減税されているし、自宅に充電設備を導入する費用も補助される。

 

補助金を加味するとモデル3が300万円程度で買えてしまう。

 

300万円台のガソリン車と比較したら優れているところはとても多い。もうポチるしかない。→ポチっとなるのである。

 

(ガソリン車と電気自動車は維持費が異なるので、同じ価格帯で比較すべきかという話はさておき)

 

 

まずは試乗しよう

 

ガソリン車と変わらないんじゃない?ネットで買うのもディーラーで買うのも変わらないんじゃない?と思う人ほど、まず試乗してみてほしい。

 

試乗もオンラインで予約できる。体験すれば、なぜ試乗後即ポチりしてしまうのか、ディーラーでの販売と何が違うのか理解できる。

 

これから、日本でも電気自動車は多少は普及していくだろう。となると、新鮮な驚きが感じられるのは今しかない。

 

テスラ車の試乗で初めてEVに乗る場合、初めてiphoneを触った時のようなワクワク感、驚きがあると思う。

 

また、ソフトやアプリ、アップデート、スーパーチャージャーなど色々な仕掛けがよく考えられており、未来の車はこうなっていくだろうとワクワクする人が多いはず。

 

国内メーカーならありえないようなお粗末な点もたくさんあるが、購入体験から車の性能まで、全てが尖っていて、統一感、こだわりを感じられるはずだ。

 

別に買う気がなくても、ワクワクするような新しい体験をしたい人は試乗をしてみた方がいい。ただし、試乗すると即ポチしちゃうかもしれない。

 

幼児教育の小さな闇を見た話

小学校受験をしない場合でも、3歳を過ぎてくると何かしらの習い事を始める家庭が多い。

 

ポピュラーなものだと、公文式、水泳教室、音楽教室、英語教室などだろうか。もう少し大きくなると、サッカー、野球、ダンス、体操などをする子供もいる。

 

幼児教育は費用対効果が高いと言われていて、確かに基礎体力、基礎学力を身につけるのに有効かもしれないなと感じる。

 

ぼくの子供も習い事をいくつかやっているのだが、幼児教育の小さな闇を感じるシーンに出くわしてしまったので記事にしてみた。

 

子供の習い事は時間が短いため、送迎する親が待機するスペースがあることも多い。また、習い事をしている様子を見られることも多い。

 

そこで、他のクラスの子供や親の状態が目に入るのである。

 

暴れる子供

※フェイクを入れているがほぼ実話

 

ある日、ぼくが子供を送っていって習い事が始まるのを待っていると、前の時間帯のクラスの保育園児くらいの男の子が暴れていた。

 

元気があるとか調子に乗っているとかのレベルではなく、先生の顔を殴る、椅子を蹴り飛ばす、ドアをガンガンやる、パソコンをぶん投げるなど、異常である。

 

流石にうちの子供を殴っては来なかったが、抵抗をしないスタッフには強気に出てやりたい放題だった。

 

普通はそこで親が注意をするのだが、なぜかしない。「XXちゃん、もう少しちゃんとしてね」と力なく言うだけ。暴れる子供は当然無視。

 

スタッフはともかく、なぜ親がこんなに他人事なんだ?と思ったら、どうやらこの人はシッターのようだった。

 

シッターは親のようにきつく叱れない、それをわかっていて子供は暴れたい放題やって帰っていった。

 

その翌週、翌々週もその子供が暴れていた。先生に対して、「先生嫌い!嫌だ!帰れ!」と言っていた。シッターは聴こえているのに見てみぬふり。

 

その翌週、もはや教室に入らず暴れる子供。シッターは時間になると機械的に連れて帰った。

 

自分のことしか考えない大人たち

 

ぼくは自分の子供のクラスを見守っていたのだが、シッターが連れて帰った後、その子と母親らしき人がやってきた。狭い教室なので近くで面談が始まり、内容が丸聞こえ。

 

教室側が呼び出したようだった。母親は仕事が忙しいようでイライラした様子であった。子供は暴れはしないが乱暴に椅子を蹴ったりしていた。

 

母親は叱っていたが、子供は聞かない。しばらくすると静かになった。

 

親は、シッターを手配するのが大変だ、普段は最も遅い時間まで保育園に預けているがこの日だけは習い事があるのでシッターに頼んで習い事に送迎している、自分は仕事が忙しいし夫はさらに忙しいと自分のことだけをペラペラ話だした。子供の話はほとんどない。

 

ようやく、子供の話を教室が切り出した。お子さんが習い事に集中できていないことがある。(抑制された表現で、これでは伝わらないと感じた)

 

通いの教室をやめてオンライン学習にして、親がみているところでやってはどうかと提案していた。

 

親は見ている時間がないので無理だ、忙しい、シッターも手配できないと言っていた。先生に対して失礼なことをしたことへの謝罪はなかった。

 

そればかりか、シッターから先生が子供の興味を引くのが下手だと聞いたと言っていたと文句をつけて、先生を変えられないのか?と言っていた。

 

確かに環境を少し変えるだけで子供の態度が変わることはあるが、シッターは暴れる子供を放置しておいて、子供が暴れる責任を先生に押し付けていたのである。

 

母親は、オンラインは親が見ているのが無理だし、今の曜日や時間じゃないと無理なので習い事をやめることもあり得るとスタッフを脅していた。

 

スタッフは「せっかくここまで続けてきて、身についてきているのにもったいない」、「他の曜日ではちゃんとやってることもあるから継続して欲しい」と言った。

 

なんて無責任なことが言えるなと思ったが、まぁスタッフの立場ではこれ以外いうことが出来ないのかもしれない。

 

そして、お気づきだろうか、ここまで子供の立場で考えている人が1人もいないのだ。全て自分のことしか考えてないポジショントークである。

 

子供の習い事には何が必要か

 

ぼくは、「一度でいいから親は子供が習い事をしているところを見にこいよ、見ればすぐに辞めさせるべきとわかるよ」と思っていた。

 

この親だけでなく、送迎はするが習い事の様子を見ていなかったり、携帯をいじくっていたり、親同士やスタッフとくっちゃべっている親が多い。

 

子供の状態を把握できるチャンスがあるのにそうしない。注意が必要でもスタッフに任せて自分ではしない。

 

習いごとを保育園の延長で、一定時間子供を預かってくれてその間は親が楽をできる時間だと考えているのである。

 

親にも自分の時間が必要であり、気持ちはわかるが、習い事は子供に一定のストレスをかけるものであるので、子供は不安定になる。親がしっかりフォローしてあげる必要がある。

 

それを習い事に放り込んでさようなら、なら、公園で遊ばせるか、Eテレでも見せていた方がマシである。

 

小さい子供の習い事には親のフォローが必要である。習い事の時間の何倍も手間と愛情をかけてあげる必要がある。それができないなら習い事などやめた方がいい。

 

お金が無駄だということではなく、子供の成長に悪影響を与えてしまうだろう。やめてはだめということもない。親や子が習い事をやる状態にないなら堂々とやめるべきだ。

 

子供の問題はほとんど親の問題であるとよく言われる。小さな子供は純粋なので外部影響で荒れることはあっても、生まれながらにして荒れることは少ないということだろう。

 

両親が長時間労働で保育園、シッター、習い事に丸投げ、それでも勝手に素直に育つ子もいるだろうが、普通は無理であると思う。

 

親は子の特性を見ながらそれに合わせてあげる必要がある。合わない習い事なら有用だと思っても、一旦辞める判断もすべきである。

 

習い事のスタッフは全能じゃないので全ての問題を解決できるわけではない。丸投げではダメである。

 

どんどん要望を伝えて、子供にとって、より良い環境を一緒に作っていくパートナーと考えるべきだろう。

 

そのためにはしっかりと何が起こっているのかを見ていて状況を把握しなければならない。

 

親はついついエゴを子供に押し付ける。インターナショナルスクールに通わせてみたり、小学校受験をさせてみたり、英語を習わせて見たり、プログラミングをやらせてみたり。

 

他人がやらせていると、自分もやらせなければならないような気持ちになってくる。サピックスに小学一年生から通わせるなど典型。

 

気持ちはわかるが、特に幼児教育については、それをやるならその何倍も時間とエネルギーをかけて、親がフォローしなければならない。

 

習い事に放り込んで後は放置では、子供にストレスを与えて荒れる子供を産むだけである。

 

中学生や高校生ではないのだから、小さな子供が自律的に習い事に取り組むわけがない。外注してはい終わりというものでもない。

 

暴れる子供は親に叱られて静かになった際に、嬉しそうで安心したように見えた。この子に必要なものは習い事ではなく、親とのコミュニケーションであろう。

 

それを、親のエゴで習い事を継続させ、シッターはろくに注意もせず、スタッフは習い事を継続させようと必死になる。

 

子供には不要なストレスがかかり荒れて、周囲の大人に怒られて自己肯定感が下がる。幼児教育の闇である。

 

将来的に子供のためになる習い事をしたいという気持ちはわかるが、それをやるならしっかりと子供の状況を把握してサポートするべきだ。

 

少なくとも、子供の立場で考えるべきだ。

 

 

 

 

電気自動車の自動運転はガソリン車の運転補助と何が違うの?

高速道路や自動車専用道路でオートパイロットやクルーズコントロールを使いまくり、電気自動車の自動運転について体感的に理解できた。

 

クルーズコントール、オートパイロット、FSD

 

テスラの自動運転機能は3種類ある。

クルーズコントロール・・・ステアリング操作は人が行い、アクセルやブレーキのコントロールを車が行う

オートパイロット・・・ステアリング操作もアクセルやブレーキのコントロールも車が行う(ハンドルに手を添えるだけ)

FSD・・・ナビで目的地を設定すれば車が勝手に到着するまで運転するモード

 

ぼくが購入したテスラの自動運転機能は、FSDは付いておらず、デフォルトでついているのはオートパイロットとクルーズコントロールのみである。

今FSDを買うと、将来的な完全自動運転アップグレードと、現時点では自動レーンチェンジなどのより高度な自動運転機能が使える。

アメリカなどではFSDのベータテストを始めており、右左折、合流、信号での停止など、完全に機械が車を操作する様子がSNSに上がっている。

 

クルーズコントロール(クルコン)

 

クルコンとは、ステアリング操作は人が行い、アクセルやブレーキのコントロールを車が行うモードである。

ガソリン車でもある程度の価格帯の車にはついている。テスラの場合、モニタに周囲の様子をどのように認識しているのか示すので安心感がある。

 

クルコンの機能は設定・解除、つまり、人の運転から機械の運転に引き継ぐ瞬間の自然さと、クルコン利用中の運転のうまさがポイントになる。

電気自動車の場合、電気によるモーターの繊細な制御が可能であるため、この引き継ぎ時にガクッとならずに快適である。

ただ、ガソリン車であっても気合を入れて開発された車では同じことはできる。

 

クルコン中の速度制御、車間制御についても以前のテスラ車は運転が下手なやつレベル(割り込みがあったら急減速するとか、前方車と距離が離れてないのに加速しちゃうとか)だったそうだが、昨日使った感じでは運転がまぁまぁ上手なやつレベルになっているように感じた。人間が運転してもこうだろうなという程度。日々、ドライバーのデータを収集して進化しているのだと思う。そのうち、人間では見えない場所をセンサーやカメラで見て、人間より上手く運転することができるようになるだろう。

 

クルコンは運転が上手で安全運転をしている人を見つけて設定すると、その動きをトレースする(前方車が減速するとこちらも車間を取るため減速する)ため、こちらも安全になる。特に道路をよく知らない場所では、前もって減速しておくとかそういうのができるので、自分で運転するより安全である。

車間距離のキープは目視で行うと反応が遅れたりするし、渋滞の時は踏み遅れて危ない目に遭うことがあるが、機械に任せることで安全性を向上できる。

なお、前方車がいなくなると、設定された速度で走るだけになるので、イマイチになる。

 

オートパイロット

 

テスラ車の特徴として、すべての車にオートパイロットがついていることがある。これは使ってみないと機能がよくわからないと思う。

ぼくも最初はハンドル操作を機械に委ねるのは怖いと思って、クルコンばかり使っていたのだが、オートパイロットを安全に使える条件が理解できてくると、ほとんどのシーンでオートパイロットを使うようになった。

 

オートパイロットはクルコンに加えて、レーンキープをしてくれるモードである。レーンの真ん中にビタっとつけて走るように自動でハンドルを切ってくれる。道がカーブしていると勝手にハンドルがくるくる回るので、見ていて面白い。前方車がいればカーブがきついところでは減速するので安心感があるが、前方車がいないと設定した速度でカーブに突っ込むのでちょっと怖い。

 

この機能もガソリン車でも似たようなものがある。レーンキープとか車線逸脱防止とか呼ばれている。国産車の場合、カーブがきついとすぐに諦めて人に操作を切り替えるが、テスラ車はギリギリまで機械が運転をしようと試みる。法定速度で走るように設定していれば、人に運転を切り替えることはほとんどないはずである。

 

 

電気自動車の自動運転とガソリン車の自動運転の違い

 

今まで見てきたように、文字で説明してみるとテスラの自動運転機能はガソリン車でも使えるものであり、少し優れている(また、日々アップデートされる)というくらいである。将来は大きな差になるだろうが、現時点ではそんなに差は大きくないと文字で読むと感じるはず。

 

ただし、体感してみると大きな違いを感じるのである。テスラ車に乗っていると、設計思想が強く車に反映されていると感じるはずである。所々の素材がチープであっても強力なモーターや電池の容量(要は航続距離とパワー)には手を抜かないとか、過剰なまでのミニマリズムであるとか。何でもかんでもアップデートでなんとかするとか。

 

同じようにテスラでクルコンやオートパイロットを使っていて感じるのは、「自動運転が主役、ドライバーは脇役」という思想である。従来の車は「運転補助機能」という名前のとおり、「ドライバーが主役、自動運転機能はオマケ(ついてないこともある)」という位置付けである。やばくなる前にドライバーに切り替えるというのも、あくまでも自動運転が使えるのは限定的だよということである。

 

テスラ車は将来自動運転を提供することを約束しており、自動運転しやすいように設計、製造されており、「一応、人がマニュアルで操作することもできるよ」というものであると感じる。日本のメーカーにおいてソフト屋の立場は弱く、伝統的かつ技術が高度専門的な部門の発言力が強いことが伺える。テスラについてはアップデートが車の魅力の大きな部分を占めており、社内的にも大きな比重が置かれていることが明らかである。

 

電気制御の方が自動運転が実現しやすいという技術的な事情もあるだろうが、ドライバーと車どちらが主役でどちらが脇役か、ハードとソフトはどちらが主役かという設計思想の違いが、そのまま電気自動車の自動運転とガソリン車の運転補助の違いとなって現れているのだと考える。

 

ガソリン車であっても、「ドライバーの役割がなくなるような強力な自動運転をコンセプトに開発するぞ!」「ソフトファーストでハードを決めるぞ!」という気合いがあれば電気自動車と同等の自動運転は実現できるが、それってできる?単発ではなく継続できる?という話である。

 

とりあえず一回は自動運転を使ってみて欲しい

 

昨今、自動車評論家やマンションの充電器界隈で、電気自動車を運転したことがない人による記事が増えているのだが、ズレてるなという話ばかりでうんざりしている。

 

タワマンに住んでない人が書くタワマンDISのようなもので、「極論すぎる(今すぐドライバーがいらなくなるとか)」「基本的な事実認識が誤っている(電気自動車は毎日充電するとか)」と感じる言説ばかり。

 

電気自動車を論じるなら、とりあえず一回は運転してみて欲しい。その際、自動運転を必ず試して欲しい。テスラストアの試乗だとオートパイロットは使えないので、誰かに乗せてもらうかエニカとかで借りて欲しい。好き嫌いは置いておいて、「未来の車はこうなっていくだろうな」と感じるはずである。

Tesla Model3 LR(2021ギガ上海モデル)納車

ポチってから2ヶ月強でようやく、モデル3が納車されたので、納車後数十キロしか走っていないスーパー初心者目線での第一印象をメモ。

ガソリン車から乗り換えようか?買い増ししようか?と考えている方や、実際どうなの?という興味を持っている方向け。

 

なお、運転はすぐに慣れたがセンターコンソールでの操作、設定は流石にすぐには慣れない。でもま、何日かすれば使いこなせるだろう。

 

○納車の儀が更に効率化

「カードキーと書類を受け取ったら検品してもらって、問題なければそのまま帰ってください」方式になっていた。

ネットでポチってただ引き取りに行くという上級者向けの買い方である。

なお、領収書(補助金申請に必要)は当日はもらえず、追ってメールしてくる方式に変えたそうだ。

 

○あらゆるカラーがかっこいい

赤や黒の車も停めてあったが、どれもかっこいい。白はミニマルで清潔感があるし、黒はクール、赤は美しいし存在感がある。

青やグレーは走っている車を見かけたが写り込みや反射がかっこよかった。また、ホワイト内装は宇宙船みたいでかっこいいが、黒もクールでいい。

ガラスルーフもかっこいいし開放感がある。今日は夜だったのでよくわからなかったが、上を向いたり振り返るとガラス面が大きくて驚く。

 

○高級感はないがこだわりを感じる

500万円級の車としては高級感はない。ビーガンレザーシートも高級な感じではない。

ただし、ミニマリズムやゼロベースで車を考えたんだなと感じる機能、驚きを与えるドアやガラスルーフなど、強いこだわりを感じた。

所有する喜び、使用する喜びが感じられるのではないだろうか。

機能を含めてトータルデザインに拘ったという感じ。トータルコーディネートされた家のようにチグハグさや不快感がなく、居心地の良い空間である。

 

○チェックリストが便利

チェックリストに基づいて外装、内装、動作を確認していった。漏れがないか心配なので諸先輩方のチェックリストが役立った。

外装の品質は全く問題はなかった。動作不良もなし。ただし、センターコンソールの操作方法がわかってないので、その辺は正直よくわからず。

また、ライトのオンオフは外にいないとよくわからんので、2人で行くと良いと思う。なお、外装内装機能に問題はなかった。

 

○意外と運転しやすい

185センチという車幅は小さくないのだが、エンジンがないからか前面の視界が広く運転はしやすく感じた。

バックミラーは小さいが意外とはっきり見えた。また、サイドミラーは眩しくないようなフィルム?みたいなのが貼ってあるのかちょっと暗い。

 

○低速走行時にめちゃくちゃ静か

他にも納車の方が何名かいたが、モデル3は静かすぎて、車庫の中でいつの間にか動いていた。UFO音するんじゃなかったっけ?

ただ、走行中は色々音がするので、静かだな〜という感じでもない。エンジン音がしないなーという感じ。

 

○ドギューン加速するというより、ウィーン加速する

以前試乗した際にはトルクに驚かされたが、それはすぐに慣れた。ギアがないので無段階変速でウィーンと加速していく。

やや過剰スペックであるが、加速力が強いのはストレスがないし安全である。

加速してもエンジン音がしないのも良い。高速で走るのが楽しみである。

 

○航続距離は正義

車を引き取った際の航続距離の表示は510キロだった。自宅に充電設備がない場合、70万円程度の価格差なら頑張ってロングレンジの方がいいと感じた。

スタンダードレンジでも運用は十分できるがストレスが減る。

 

○雨の日の夜間の納車は怖い

今日は雨が降っていて、帰りは夜で暗くなった。

川崎から品川は遠くはないが、よく知らない道を視界が悪い中で、アホなナビではじめての車(しかも車幅がでかい)で運転するのは結構ストレスだった。

スーパー安全運転で帰宅。プリウスに煽られ軽自動車に追い抜かれるぼく。これで首都高で帰る人すごい。

運転が苦手で近所から始めて段階的に活動範囲を広げたい場合、ちと厳しい。上級者向け。

 

○ワンペダル走行はスーパー便利だし安全

ブレーキをホールドに設定すると、アクセルを離すと強力なエンジンブレーキがかかり、減速して勝手に止まる。

これはすぐに慣れたし、ブレーキを踏まなくていいので便利だった。アクセルから足を離しただけでグッと減速するのでこれは安全だと感じた。

 

○駐車場は1900だとギリギリ、2050なら余裕

空きがなかったので車幅2050サイズの駐車場を契約したのだが、これぐらいゆとりがあると車庫入れは超余裕だった。

1900サイズの駐車場にも入るが、バッファがない車庫の場合、見ている方がヒヤヒヤするレベルのキツキツ。

 

○問題として指摘されていることは正しい

気になる点として諸先輩方が指摘している点は、その通りだなと思った。ただ、致命的ではないかと思う。

 

・ナビがおバカ

短距離でも高速に乗せようとしたり、異常に細い道を案内したり、右折専用車線があることを案内しなかったり。

知らない道、複雑な道だときつい。高速に乗れという案内が淡白。

画面は大きくて見やすいがナビの案内が国産車に比べて不親切なのでなんというか上級者向け。

 

・オートワイパーがおバカ

オートワイパーが挙動不審になる。雨が大して降ってないのに猛烈に動き出したり。

これはオートじゃなくてマニュアルでやればいいが操作方法がわからず混乱。音声操作でやるのが良さそうだった。

あと、ワイパーがキュッキュ音がする。これは潤滑剤みたいなのを塗れば静かになるらしい。

 

・窓ガラスを上げ下げする音

窓ガラスを上げ下げする音がキュキュっとする。まぁ気にしなければ気にならないかも。

 

○アプリや音声操作がいい

車の状態を見られたり操作できるのは便利だし安心。これは今後必須の機能になると思う。

また、音声操作も認識率が高く、ストレスがない。基本的な操作を覚えたら便利そう。

ハンドルについたクリクリも操作しやすくていいのだが、ハンドルを回していると操作がしづらい。

 

○従来の車の常識を破る機能

スマホがキーになっており近づくと勝手にドアロックが解除される。離れれば勝手にロックされる。

乗り込むとセンターコンソールが勝手に起動してる。ブレーキを踏んでパーキングボタンを押すとヘッドライトが自動でつく。

サイドブレーキはなく、ブレーキを踏み込んだりPに入れると勝手にロックされる。

これだけのことで非常に快適。いらないものがないのが心地よい。(いるものもない気もするが・・・)

 

○家族の反応

子供にとっては、車とはこういうものだという先入観はないが、洗練された見た目や大きな画面に驚いて大興奮だった。

特に、走行中にカメラの画像を映したり、スポティファイで知っている音楽をかけたりしたら感動していた。

都市部のマンションで車を持つと、なんだかんだ月10万円くらいの維持費がかかる(車両代込み)。これを他のことに使うより、車に使ってよかったね、と感じられるように、単なる移動手段以上の価値を生んでいきたい。また、車は棺桶、車は凶器ともいうので、安全に気をつけたい。

 

○これから

センターコンソールの操作への習熟、オートパイロット、アップデート、高速走行、スーパーチャージャー等の利用についてはまだこれから。

電気自動車は独特なところがあるが、せっかく買うならカーシェアとは違う特徴的な車が欲しかったので、違いが楽しいんじゃないかと期待している。

電気自動車は燃料代が安いので、たくさん乗ったほうがコスパが良くなる。車庫で眠らせておかずにたくさん乗っていこうと思う。