konanタワリーマンブログ

マンション、投資ネタブログ

リビオタワー品川ァ!!

港区港南3丁目に日鉄興和不動産タワーマンションを建てるとのこと。

 

地上34階、高さ約120m「(仮称)港区港南三丁目プロジェクト」の環境影響調査計画書の縦覧開始!日鉄興和不動産が品川にタワーマンション建設!

https://bluestyle.livedoor.biz/archives/52507062.html

 

>計画地は品川駅の東側(海側)にある港南のタワーマンション群の一画。

>敷地面積約6,820㎡に対して建築面積約3,140㎡、地上34階、高さ約120m、延床面積約76,230㎡といった規模で計画されています。

>周辺には広場状空地、歩道状公開空地も設けられます。2022年度着工、2025年度竣工予定となっています。

 

■物件概要(南街区)■
>事業名:(仮称)港区港南三丁目プロジェクト
>所在地:東京都港区港南3丁目7-2,7-3,7-7,7-8
>用途:共同住宅、駐車場
>階数:地上34階
>高さ:約120m
>駐車場:約264台
>駐輪場:約985台
>敷地面積:約6,820㎡
>建築面積:約3,140㎡
>延床面積:約76,230㎡
>建築主:日鉄興和不動産
>工期:2022年度着工~2025年度竣工予定
>供用開始:2025年度

 

港南エリアでは分譲マンションがハーバーテラス品川以来であり、その前はシティタワー品川(2008年)まで遡る。

パークホームズ品川は港南ではあるものの天王洲に近いので、港南のマンション群とはちょっと違った存在だと感じる。

現在工事中のコスモポリス品川の隣はタワーマンションの賃貸となる予定。

 

港南には物流基地が残りまとまった土地があるものの、稼働しているので、物流基地+住宅をまるっと再開発するとは驚いた。

また、このタワーマンションは「南棟」とあり、新幹線の高架を挟んで北側でも土地が取得されているっぽいので、2棟建つのかもしれないと勝手に期待。

現地について、ぼくは近隣住民なので色々と書いておこう。

 

立地の特徴

 

まず、現地は港南のマンション群の中では少し奥まったところにある。

パークタワー品川が隣だが周囲にはコンビニを除くとお店がなく、物流センターはあるものの静かな(人通りが多くない)環境である。

一方で、新幹線の高架があり、それなりに騒音はあるが、まぁ慣れてしまう。

 

眺望は北東がレインボービューだがいくつかの建物があるので干渉具合が気になるところ。

北は水処理関係の土地があり建物が立たないので抜けていてケープタワーなど芝浦アイランドの夜景が見える。

西側はパークタワー品川、南側はコスモポリス品川が近距離にあるので干渉具合が気になるところ。

周辺建物との干渉が気になるところではあるが、現地を歩いたら道路が広くとってあったり、低層倉庫であったりするため、抜け感は感じられた。

建物があっても、ブランズタワーやプラウドタワーのように間近でこんにちは状態ではないと思われる。

 

周辺にお店はない(最寄りのスーパーはシティタワー品川のマルエツ)が、図書館が近く(徒歩1分程度)、小さいが遊具のある公園も近い(徒歩2分程度)。

車や自転車があると便利だろうなぁという場所だが、カーシェアのステーションもそれなりに離れている。赤チャリはあるが今のところ足りない。

品川駅からの循環バスはコスモポリスの前までで、近くを走るのはコミュニティバスなのでちと不便である。

 

保育園や小学校は少し離れた場所にあるが、港南エリアは待機児童はないので保活の心配はない。

賃貸マンやこのタワマンができても、まぁ大丈夫だろう。港区は中央区と違って保育の供給については信頼と実績がある。

いざとなれば公園を潰してでもビルの1Fを全て保育園にしても、何をしてでも待機児童を解決してくれる。

 

なお、品川駅までは歩いて10分強のためバスか自転車を使いたくなるが、高輪ゲートウェイの港南側出入り口が出来上がり、水再生センターを突っ切れるようになりそうなので、品川駅よりも高輪ゲートウェイの方が近くなるかもしれない。

道中の芝浦中央公園にテニスコートがあり、格安で借りることができるので人気がある。駐車場はないので近隣住民以外はほとんど来ない。

 

まとめると、派手さはないが静かで環境が良い(運河沿いの遊歩道、公園、図書館など)、清々した場所である。

刺激が少ないので、単身というよりはファミリー向けの場所だろうか。

 

間取りや価格はどうなる?

 

近隣ではプラウドタワー芝浦が販売開始しており、坪400万円で安い!!と言われている狂気の相場である。

中古では港南のマンションはパークタワー品川が坪330万円弱くらい。他のマンションで坪350万円弱くらいだろうか。

長い間マイルドだったが、最近になって少し上がってる・・・。

 

中古価格では港南は芝浦よりは安いので、今販売されればリビオタワー品川はプラウドタワー芝浦よりも安くなると思う。

また、立地的に港南の中では中古価格が相対的に安いエリアであるので広さや安さに期待は高まる。

 

ただし、現状の低金利マンションバブル状態が維持されれば、後発のマンションほど価格が高いのでプラウドタワー芝浦よりもリビオタワー品川の方が高くなっても違和感はない。(だが、やめてくれ)

 

港南の中古は3LDKは80−90平米が中心で、昨今多い70平米台の狭小3LDKは少ないのだが、この広さで販売すると1億円を大きく超える水準になってしまうので、プラウドタワー芝浦と同じく、3LDKは多く設定するものの70平米台が中心になってくるのではないかと思っている。

 

価格については流石に1億円は大きく超えないが、周辺中古(所有権)は3LDKで8000万円ー9000万円程度で売買されているので、まぁこれ以上安くする理由もないだろう。(辛い)

 

港南のマンションを新築時に買った人は、頭金+返済+値上がりで戦闘力が高いので、住み替え需要の観点からも安くする理由はない。(なお、ぼくは新築時に買ってないので戦闘力低いです、辛い)

 

まぁ、どう考えても、広くて安いマンションにはならないだろうが、古い物流基地+住宅が綺麗なタワマンに生まれ変わること自体は周辺住民にとってはポジティブであるし、条件が合えば是非買いたい。既存のマンションから住み替えると、立地はやや不便にはなるが、保育園や小学校を変えずに新しい物件に移れるのは魅力を感じる人もいるはずである。

 

日鉄興和らしい個性的デザインで、ソフト面にも気が利いたマンションになってくれると嬉しい。大いに期待している。

EV用の充電器つけてくれたらマジで買いたい。港南タワマン唯一の充電器付きマンションになる。頑張って欲しい。

 

 

 

マンションとEV充電器の悩ましい関係

普通充電と急速充電

 

EVを買おうかなと考える人が最も気になるのは、「充電はどうするの?」ということであろう。

EVの充電は、数kWhの普通充電(6時間から12時間くらいかけて低速で80ー100%まで充電する)か、50-200kWhの急速充電(30分程度で80−90%まで充電する)により行う。

 

自宅では寝ている間に充電するため、急ぐ必要がないので普通充電、出先ではのんびり充電している暇はないので急速充電とかそんな感じだ。

これらの充電器(というか充電網のインフラ)がちゃんとあるのかどうかがEV運用の快適さを大きく左右するのである。

 

本来は、自宅に普通充電器、サービスエリアなどの経由地に急速充電器、目的地(オフィス、商業施設、レストラン、ホテルなど)に普通充電器があるのが望ましいが、都市部の住民はマンションに住んでいることが多く、自宅マンションには充電器がないことが多い。これが問題である。

 

都市部には急速充電器を増やして、自宅に充電器がなくても運用できるようにしてきているが、地域によって最寄りの急速充電器が遠い場所もある。

つまり、同じ車を買っても住む場所によって運用の快適さに結構な差が出るのである。

また、急速充電器の利用を前提とすると、それが壊れていたり、値上げされたりすると一気に厳しくなる。自宅充電は重要である。

 

マンションと充電器

 

実は震災以降に引渡しされたほとんどの湾岸タワーマンションでは、防災設備としてなんらかのEV充電器が設置されている。(ぼく調べ)

マンションに設置する充電器は基本的には普通充電器だが、ブリリア有明シティタワーなどごく限られたマンションでは急速充電器を設置している。

急速充電器は1基100万円から300万円程度、普通充電器は1基数万円から20万円程度で設置できるようだ。(工事費込み、補助金があるので実際はもっと安い)

 

普通充電器にも何種類かあり、100Vコンセント、200Vコンセント、テスラなどの専用充電器、チャデモ充電器などである。

マンションで共用する場合、誰でも使えるようにするので200Vコンセントにしたりチャデモにしたりする。

 

専用と共用

 

テスラオーナーにとっての理想は自分の駐車場区画にテスラ専用の充電器を設置することであろう。

変換コネクターを使う必要がなく、壁からとって車に差し込むだけ。見た目もスマートでかっこいい。

 

しかし、賃貸マンションでオーナーが協力的であるなどの例外を除き、共同住宅にテスラ専用の充電器を後から設置することはほぼ不可能であろう。

テスラ専用の充電器は、当たり前だがテスラ車でしか使えないので汎用性が低い。

 

マンションに充電器を後付けする場合、共用の普通充電器を少数導入することが多い。

この方法はコストが抑えられるので組合の意志決定としてハードルが低く合理的である。

実はEVの充電頻度は低い。10日に一度程度である。このため、専用の充電器は稼働率が低く共用の方が無駄がない。

 

パークタワー東雲などでは、タワーパーキングのパレットから充電ができる特殊なEV区画を採用している。

自分の区画専用の充電器を使った普通充電ができる。充電料金は駐車料金に含まれているそうだ。(しかも安い)

ただ、区画数は限定されているため、EV所有者にうまく割り当てられるかという運用の難しさが生じる。

 

マンションへ充電器を後付けする難しさ

 

新築時は自治体からの要請や購入者への宣伝のためにデベロッパがEV充電器を一定数導入するケースが多いが、後付けの場合は管理組合での意思決定が必要である。ところが、このEV充電器はごく少数のEV保有者にしかメリットがない話であるので、うまくいかないケースが多い。

 

将来的に、ほとんどの車がEVになれば自宅で充電ができないマンションは時代遅れになるのかもしれないが、足元のEV比率は1%程度であって、普通に考えれば、「もっと普及してきてから対応すればいいや」という話になる。

 

また、中古マンションを買う際に、共用設備をどこまで気にするか?というと、そんなに気にしない人が多い(=資産価値には影響しない)。

もちろん、すでにEVの保有者は最も気にするポイントになるが。

 

管理組合の意思決定は多数決であり、少数の人が求めているが、ほとんどの人には関係ないことへの対応が構造的に困難である。

全ての自動車がEVになったとしても、車を持っていない人の方が多いマンションでは、「ぼくには関係ないから、充電器設置反対!」となってしまいがち。

最近のタワマンは駐車場の設置率が30%程度である。100%がEVになっても、70%の人には関係ない話だ。

 

マンションに充電器を後付けしたケースも出てきているが、この場合、「有事の際には防災施設として活用する。(EVを蓄電池として使ったり、携帯電話を充電するなどで使う想定)平時はEV充電器として活用する。」として意味付けて、居住者全員にメリットがある話として整理しているようだ。

 

個別の事例を見ても、大抵の場合は「1棟賃貸マンションでオーナーが柔軟な思想を持っている」か、「パワーある理事長がリーダーシップを発揮して導入する」のいずれかであって、普通のマンションで管理組合も輪番制で嫌々やっているような場合はまぁ難しいのではないだろうか。

 

また、共用部の電気代が上がるという問題がある。EV充電の電気契約を別契約にして、利用者間で按分できれば良いのだが、現在はそれはできず、共用部の電気料金の基本料金が上がる。それをどのようにチャージするのかという問題が発生する。支援をする業者があるのでそうしたところを利用しながら受益者負担の仕組みを作っていくわけだが、まぁ骨が折れるので普通のマンションの管理組合ではなかなか難しい。

 

この意味でも、後付けは難しく、「最初から充電施設がついていて、デベロッパーがうまいこと仕組みをビルトインしてくれていて、利害調整の問題が生じないマンションを選ぼう」ということになってしまう。

 

EV乗るなら戸建てだよね〜でいいの?

 

今まで書いて来たように、EV運用にとって自宅充電は大切なものなのだが、マンションの駐車場にEV充電器を設置するのは難しい。

EVオーナーは自分の責任で自由にできる戸建てが合理的である。

 

個人レベルで見ればこの対応でいいのだが、国レベルでは「充電器のないマンションが多いこと自体がEV普及の妨げになってしまう」という問題がある。

政府や自治体は集合住宅への充電器設置に補助金をじゃぶじゃぶ出しているが、それでも設置は進んでいない。

 

集合住宅の駐車場に充電器設置が進まないという問題は海外でも発生しており、EV推進を政策的に進めている欧州では強力な規制(一定以上の規模の住宅の新設やリフォーム時には、EV充電施設の設置義務を課すなど)を行って、EVシフトのためのインフラ整備をゴリ押ししているようだ。

国や地域を問わず、この問題を解決するには補助金を出してオーナー任せにしているだけでは進まないということだろう。

 

ここ数年でEVの性能はどんどん上がっており、価格はゆっくり下がってきている。

日本でも国内メーカーがEVを投入し、補助金込みで価格がガソリン車より安くなればそれなりに普及していくだろう。

都市部で自宅充電器の整備が進まないままEVの普及台数が増えていけば、「政府や自治体は公共充電器をもっと整備しろ!」という要望がどんどん強くなる。

 

個人的にはこれはあまり健全ではないと考える。急速充電器をメインとして、急速充電器ばかりを増やすのはコスパが悪いので、自宅の普通充電器を主として、急速充電器は補助的なものとして行く方が良いと思っている。また、自宅充電器があれば、航続距離の短い小型で安いEVも普及させることができる。

 

日本のマンションであーだーこーだと自宅充電器の設置が進まないうちに、EV推進を掲げている米国、中国、欧州は充電器だらけになっていく。

充電器の整備数、目標数もレベチである。

 

こうなってくると、「マンションの駐車場に充電器を後から設置するのは難しいよね〜」「EV乗るなら戸建てだよね〜」という、個別マンションや個人レベルの話ではなくなってくると思う。

 

日本以外の主要な市場がEV中心にシフトしている中で、日本だけハイブリッド中心のガラパゴス化で問題ないのか?マンションの駐車場が充電網から抜けることになってしまうことについて打ち手が必要ではないか?という話。

 

現状、個人レベルでは政府の対応を待たずに、充電器が最初からついているマンションか戸建てを選ぼうという話になってしまうかなと。

 

 

マンションに充電器はどの程度必要か?

 

共同住宅への充電器設置について、EVに乗ったことがない人は「ガソリンスタンドを誘致するようなものだから無理」と言っているのを見かける。

 

ガソリンスタンドに相当のはEVで言うところのスーパーチャージャー(短時間でフル充電するための強力な充電設備)であるが、そんなものはマンションには必要ない。数万円で取り付けられる100Vや200Vのコンセントがあればいいのだ。次元が違う話である。

 

また、「EVは毎日充電するんだから、充電器が1つや2つあっても足りない」と言う人もいるが、これも実態がわかっていない。

 

バッテリー劣化の関係で、EVを毎日充電する人はいない。EVの航続距離は400ー500キロ程度で、多くの人の移動距離は1日20キロ程度である。さらに、出先でも充電できるので、自宅での充電頻度は低いのである。毎日充電する必要があるのは、中国で売っている50万円の低価格なEVであるが、日本にはほぼない。

 

戸建てで専用の充電器がある人でさえ充電頻度は週1回程度、マンションで共有するなら2週に1回程度がいいところ。

 

どうも、この辺の認識のギャップがあるように感じる。「マンションに充電器があればいいな」と言う人は、「マンションにペイパーユースで使える200Vコンセントが1つ2つあれば、運用がだいぶ快適になるのにな」という感じ。

 

数十基の専用充電器や、高価な急速充電器は必要ない。200Vコンセントがいくつかあれば数十台のEVの運用がグッと快適になるのである。

 

最近の大規模マンションでは、荷物積み下ろしや来客用スペースにEV充電区画を設けて、共用するような設計にしているところも見かける。(パークタワー勝どき、晴海フラッグなどなど)

 

数台の充電価格でその10-20倍くらいのEVの運用が快適になるので、普及期はこのようなタイプの施設が必要十分なのかなと思う。

 

欧米中では時間の問題でガソリン車、ハイブリッド車が販売禁止され、EVシフトをさせていく政策だが、こうなってくると、将来的には、大きな駐車場はすべての区画に充電器が設置され、ペイパーユースで使ってもよし、使わなくともよし、という感じになっていくのではないか。

 

国内では六本木ヒルズの駐車場はすでに先取りしてそんな感じになっていて、実は200台以上の普通充電器が設置されている。ただし、これからEVを普及させていこうというフェーズではあまりにもリッチすぎる気はする。

 

戸建ての優位性

 

電気自動車の運用では専用充電器を設置できる戸建てが圧倒的に優位である。

 

さらに、戸建てはマンションでは実現できない太陽光発電や蓄電池やビークルトゥホームなどが実現でき、これらとあわせるとさらに優位性が加速する。

 

昼間は太陽光発電で作った電気を蓄電しておき、帰宅後の夜間にEVを充電するとか、作った電気は売電し、安い深夜電力で蓄電して利用するとか、自由自在である。

 

化石燃料で発電した電気で充電する場合、電気自動車はエコなのか?という話をしたがるオッサンがいるが、運用次第でどちらにもなる。余って捨てている電力や新たに生み出した電力を使えば追加のCO2排出がないのだから、当然ガソリン車よりも良いだろう。

 

電気自動車全体で見たらエコなのか?という話についてはいろいろなデータが出されてるので好きに見て論じればいいが、ぶっちゃけそんなの個人レベルには関係ないし、イノベーションがどんどんおこっている領域でもあるし、電気自動車はカーボンニュートラルを実現するために必要ないくつものツールの一つであるので、一部分だけを切りして叩くのは陰湿なだけで生産的でない。

 

個人としては、現時点の価格、補助金、走行性能、静粛性、運用の手間などを気にして選べばよいのである。

スタンダードレンジプラスかロングレンジか

テスラの予約とは何か?

さて、前回の記事のとおり6月納車でロングレンジモデルをポチったのだが、テスラの場合、購入権を買ったようなものになっている。

キャンセルすると15000円とられるだけ。マンションの手付金に比べてなんと良心的なのだろう。

さらに、予約した後も変更ができてしまうというので、ポチった後に色を変えたり装備を変えたりする人もいる。

実際にロングレンジモデルが大きく値下げされたあと、スタンダードレンジプラスを予約していた多くの人がロングレンジモデルに変更した。

 

在庫車とは何か?

テスラのウェブサイトを見ると「在庫車」としてスタンダードレンジプラスがたくさんある。

この在庫車とは何かについて問い合わせたら、以下のとおりだった。

・現時点で在庫されている車であり、検査後の引き渡しが可能(最短で3週間程度)

・新車扱いであり未登録車なので、各種の補助金の対象となる(中古車ではない)

・新車よりも10万円高いのは手続き費用が乗っているだけで、同じ金額(早く納車だから高いなんてことはない)

今からロングレンジをポチると6月中の納車になるが、スタンダードレンジの在庫車をポチれば4月中の納車が可能である。

 

スタンダードレンジかロングレンジか?

スタンダードレンジとロングレンジの主な違いは以下のとおり。

 

スタンダードレンジの仕様(ロングレンジの仕様)

価格:429万円(499万円)

航続:448km(580km)※WLTP

駆動:後輪駆動(全輪駆動)

内装:普通(オーディオアップグレード、シートヒーターが助手席、後席にも装着)

タイヤ:18インチ(19インチ)

その他:ネット接続が30日無料(ネット接続が1年無料)

 

航続距離を価格で割ると、1万円あたりの航続距離を算出することができる。

スタンダードレンジ:1.04km/万円(100.00%)

ロングレンジ:1.16km/万円(111.53%)

ロングレンジの方が、1万円あたりで1割程度長く走れるので、1万円あたりのコスパが高いと言える。

一方で、グロスの価格はスタンダードレンジの方が高い。これが非常に良くできていて悩みどころである。

 

航続距離の重要性

電気自動車にとって航続距離は非常に重要なスペックである。特に自宅に充電器のない人(ぼく)にとっては充電頻度に直結するので死活問題である。

あらゆるメーカーが航続距離を伸ばそうと必死に努力している。ガソリン車で言うところの燃費性能みたいなものだ。

だから航続距離が長くコスパも高い(1万円あたりの航続距離が長い)ロングレンジが人気になっている。

 

電気自動車は冬には航続距離が悪化する。大体、春秋の8割程度になるという人が多い。

また、自宅充電ではない場合は100%まで充電することが難しい。最後の方は充電スピードが落ちるからである。

このため、余裕を持つ意味でも航続距離はオーバースペック気味でも良い。

 

リセール

スタンダードレンジとロングレンジの金額の差は中古になった際に反映されるだろうか?

データが少なくて予想が難しいが、「多少はされるだろう」というのが予想である。

 

中古で電気自動車を買う場合、バッテリーの劣化具合が1番気になる。

電気自動車には「航続距離」を表示するモードがあるので、それを見て選ぶことになるだろう。

ロングレンジは有利になると思われるが、どこまで価格に反映されるかと言えば、年式や走行距離に比べれば小さくなるのではないだろうか。

まぁ多少なり価格に反映されるなら、快適に乗れて、一部売却時に評価されるのならロングレンジ買おうぜと考える。

 

スタンダードレンジでどこまで行けるのか

スタンダードレンジの航続距離は448kmだが、これはWLTPベースで、より実体に近いEPAベースだと420kmである。

出発時に9割充電で378km走れる。ここから、2割を下回ったら充電すると考えると無充電で302km走ることができる。

実際には道中で注ぎ足すので300km走るまで充電しないということではないが、十分な距離である。

月間1000キロ走る人は3、4回は充電が必要となるということだが、

モールやレストランやホテルなどに寄ったついでに充電していれば「わざわざ充電のために出かける」という回数は減らせる。

それでも自宅にあるに越したことはないけどね。

 

 

さて、スタンダードレンジプラスは無充電で300キロ走れるが、我が家からどこまで行けるだろうか?

 

品川港南→羽田空港10km

品川港南→ディズニーランド20km

品川港南→横浜30km

品川港南→江ノ島50km

品川港南→横須賀60km

品川港南→成田空港75km

品川港南→箱根、小田原、館山、鴨川など90km

品川港南→御殿場100km

品川港南→熱海110km

品川港南→山中湖130km

 

この辺は無充電で往復できる。道中で1回充電できればさらに安心。

 

品川港南→日光160km

品川港南→軽井沢、那須塩原180km

 

この辺になると道中に1回は充電が必要。ディスティネーションチャージャーがあればそれだけで良い。

静岡以西や新潟以北まで行くには何回かの充電が必要になってくるが、ぼくは滅多に行かないので、

行くときは休憩時の充電を計画して行けば良いのではないかな。

冬には電気自動車の性能は落ちるが、電気自動車関係なく雪道を走りたくないので、冬はより狭い範囲で走ることになりそう。

 

これを調べていると、あれ、ぼくの用途にはスタンダードレンジで十分なんじゃないか?と考えた。

 

納期時期の問題

在庫車が多い関係でスタンダードレンジプラスは4月の納車も可能のようだ。ロングレンジは早くても6月の予定。

一刻も早く欲しい人にとってはスタンダードレンジプラスの在庫車を買うのが早い。

 

また、航続距離以外のスペック(加速力、シートヒーター、オーディオ)は正直、ぼくの用途ではオーバースペックであり、そこまで魅力を感じない。

したがって、「グロスが安くて納期が早いスタンダードレンジプラス」か「グロスは高いがコスパが高くて納期が遅いロングレンジ」かといった悩みが生じる。

今のところ、ぼくは駐車場が4月契約できればご縁だと思ってスタンダードに、5月以降ならロングレンジにしようかなと思っている。

悩むところだが・・・

 

 

 

 

テスラをポチってみた

先日、テスラがモデル3の値下げを行って、かなり割安感が出てきたので勢いでポチってしまった。ただ、さすがに衝動ポチりではなく、色々考えた結果なのである。

 

1.実質いくらで買えるの?

値下げ後の価格は、スタンダードレンジプラスが429万円、ロングレンジが499万円である。

テスラ車は電気自動車であるため、税金等が安く、概ね上記金額+20万円くらいで入手できる。

 

国産車では、ナビも含めてさまざまなオプションをつけるのが常識だが、テスラ車はほとんどオプションがないし、必要なものは最初からついている。(モデルによる装備の違いはある)

 

追加するのはボディカラー、内装カラー、タイヤのインチアップくらいである。

 

EVは環境に良いか?と言うと原発が動いておらず、再生可能エネルギーの利用も少ない日本においては微妙なところ(特に急速充電器運用の場合)だが、国と東京都からEV購入者にじゃぶじゃぶな補助金が出る。

 

国から80万円、東京都から45万円(60万円)でるようだ。新電力への切り替え、4年間は売れない(売ったら返金)が前提だが、それでも信じられないじゃぶじゃぶぶりである。

 

補助金を最大限取れる前提で計算すると、スタンダードレンジプラスが289万円から。ロングレンジが359万円からとなる。

ハリアーが299万円から400万円とかなので、大体同じくらいの価格帯だろうか。

 

このスタンダードレンジプラスの実質価格は世界で一番安い水準なんじゃ無いかと思う。補助金出し過ぎである。

 

ぼくはロングレンジをポチってみた。ぶっちゃけスタンダードレンジプラスでも十分だが、ロングレンジは航続距離が長いだけでなく、装備が充実している(スタンダードレンジプラスだと有償オプションのものがデフォルトで含まれている)のと、全輪駆動で加速力が高いので、まぁ価値があるかなと感じた。

 

値下げ前はロングレンジはスタンダードレンジプラスよりも150万円も高かったが、値下げ後は差額が70万円になった。

 

すでに発注して納車待ちの人も値下げの対象となりるが、スタッフによると、スタンダードレンジプラス納車待ちからロングレンジ納車待ちへ切り替える人が多いそうだ。

 

また、テスラ車はリセールどうなの?ということについては、ほとんどデータがない。電気自動車はバッテリーの問題や電装品の問題からガソリン車よりはリセールは安くなるかもしれない。

 

また、テスラは頻繁に値下げをするので新車価格が下がることでリセールが下がることもある。今後も戦略的に値下げをすると思われるので、あまり期待しない方が良いだろう。リセールを求める人はハリアーを買えば良い。なお、テスラの中古車は台数が少ないし、何度もマイナーチェンジをしているので、まぁ今買うなら新車になる人が多いと思う。

 

2.充電どうするの?

弊マンションにはEV充電施設がないので、外部の充電器で充電する必要がある。充電施設は自宅にあるに越したことはないが、ないものは仕方ない。一応、管理組合に働きかけようかなと思うが、タワーパーキングのマンションでは後付けは難しいのかもしれない。補助金で導入費用がゼロだとしても。

 

自宅充電はできないが、湾岸にはお台場スーパーチャージャー(テスラ車専用の充電施設)と東雲スーパーチャージャーがあり、各モールにはスーパーチャージャーよりは低速だが無料(有料もある)のチャデモ充電器がある。これは恵まれている方であり、わざわざ内陸からお台場東雲に充電にくる人も多いそうだ。

 

我が家は有明ガーデンに食事やお風呂に行くので、そこでうまく充電できれば、スーパーチャージャーの利用は月に1、2回で済むだろうと計算している。(遠出する前にチャージしておくとかはありそう)充電代金は月数千円から1万円くらいだろう。(有料会費含む)

 

長距離移動の際はSAやホテルで充電することになる。これがどのくらい面倒なのかよくわからないが、まぁ、そんなに高頻度で遠出しないので計画的に行けば大丈夫かなと思っている。

 

なお、テスラの車はいわゆるアメ車なので、日本車なら考えられないマイナートラブルが多いことで知られている(納車して即カメラがつかないとか)が、その修理の一部は東雲で行われる。これも湾岸民としては安心感がある。東雲のマンションも買おう。駐車場自走式だし。

 

3.カーシェアでよくね?

ぼくはカーシェアを多用してきて、その安さや便利さや無駄のなさをよく理解している。

 

自家用車は9割の時間が非稼働だと言われる。カーシェアは使う時だけ払うという合理的なものだが、いまのところ安かろう悪かろうなサービスなので、車を短時間の足として利用する人向けのものである。

 

以前計算したら、週3、4日は乗らないとカーシェアの方が安いという結果になったが、在宅勤務も増え、子供も大きくなってくると、車の使用価値が今よりも上がるかなと思っている。

 

無駄なものを持たなくて良い、管理手間がかからないカーシェアの良さはあるが、買ったら買ったで、「用事はないが、車があるからせっかくだから遠くへ出かけるか」という外出が増えるのも期待している。「ルンバかけられるように掃除するか」みたいな話である。

 

「電車でアクセスしづらい場所に行ってみよう」「急速充電器スポット巡りをしてみよう」と家族で話している。

 

4.ハイブリッド車でよくね?

現状、車としての完成度はハイブリッド車の方が優れているので冷静に比較するとそちらになると思うが、ぼくの場合、通勤通学のためではなく娯楽のために車を持つので楽しさが必要になると思う。

 

ハイブリッドは合理的なものだが、運転の楽しさはイマイチだと感じる。また、個人的にはカーシェアで借りられる車を買う気にはならない。

 

EVはアクセルを踏むとドギューンと加速するので、運転が軽快で楽しい。運転させてもらって、これはユニークで買う価値があると感じた。強力な回生ブレーキ(ガソリン車で言うところのエンジンブレーキ)によるワンペダル走行は快適だし、オートパイロットもおもちゃとして楽しい。

 

ほんとにそんな違いがあるの?という人は一度試乗してもらうと良いと思う。気に入るかはわからないが、同価格帯のガソリン車と挙動に大きな違いがあることに気がつくはずである。また、ガラスルーフもユニーク。夏は暑いそうだが。。

 

5.リーフでよくね?

現在、日本で売られているEVの中でお手頃なのは日産リーフくらいだが、リーフとモデル3は全く違うコンセプトの車であると思う。

 

リーフはコンパクトハッチバック、モデル3はセダン。どちらが便利かと言われるとコンパクトハッチバックなのだが、EVは大きなバッテリーを積まないと航続距離が伸びない。

 

このため、コンパクトなEVは航続距離が短い。航続距離が短いと遠出ができず、充電も頻繁に必要になる。テスラは車体が大きくバッテリーも大きいので、面倒くさがりの人に良いと思う。

 

6.アリアでよくね?

日産アリアはバッテリーが大きく航続距離は長く、人気のSUVなので良いと思ったが、いつ販売されるのか謎である。

 

2021年中と言う話だったが、バッテリーの確保が難しく2022年からという話もある。

 

日本車ならではの品質、日産ディーラーによる手厚いサポートは安心感があるので、待てる人は有力な選択肢ではあると思う。テスラを買ってから買い換えると、おそらく補助金の返納が必要になる。

 

7.モデルYでよくね?

テスラ車のコンパクトSUV、モデルYはかなり魅力的なパッケージだと思う。特に子供が大きい人、荷物が多い人に適している。

 

ただ、モデルYも国内はいつ発売されるのか謎であり、また、発売日されたとしても高価格になることが見込まれる。

 

北米では航続距離の短い安いモデルが販売されているが、北米以外ではロングレンジとパフォーマンスのみが販売されており、日本でも同じになるだろう。

(韓国ではスタンダードレンジが発売されており、どうなるのかは不明)

 

また、価格が意外と安かったとしても、車幅が1900ミリなので、日本では大きいサイズの駐車時でないと入らない。弊マンションでは最大サイズの駐車場が必要であり、高いし空いてない。

 

8.モデル2でよくね?

テスラからコンパクトハッチバックのモデル2が出るのではないかという噂がある。が、これはいつになるのかわからないのと、後部座席がモデル3より狭くなり、航続距離も短くなるのではないか?と思われる。

 

田舎で足として使うには良いが、ぼくの用途には向かないかなと思った。まだ発表もないのでふわっとした感想だが。発売されたら実家のクルマをサイズダウンする際にこれにしたいと思っている。実家に充電器を作りたい。

 

9.今買うと納車時期はいつ頃?

テスラでは全て輸入だが、3ヶ月ごとに納車をしており、3月、6月、9月、12月に納期されるようだ。

 

以前は納車に一年以上かかったと聞くが、今はそんなにかからない。今から発注すると今年の3月又は6月。ぼくは駐車場の関係で6月の見込み。それまでに駐車場や保険などを準備しておこうと思う。

 

おそらくこの値下げで発注が爆増すると思う。東京都の補助金は4月以降に納車する車から適用される。したがって、6月納車で一番早く納車されたらいいなという気持ちを込めて値下げを受けて速やかにポチってみた。(3月納車されないことは確認済み)

 

10.ポチりたくなったら?

さて、ここまで読んだということはあなたも、ポチりたくなったはずである。ポチる際はぼくの紹介で使ってポチれば1500キロ分の無料充電がついてくるので、ポチりたい人はTwitterでダイレクトメッセージをいただければと思う。

 

また、紹介者としてぼくにも無料チャージ権が付与されるそうだ。ぼくは急速充電器で運用する予定なので人助けだと思って使ってもらえると嬉しい。

 

興味を持った人はまずは、気楽に南青山か川崎のお店に実車があるので実車を見て試乗しよう。全然セールスして来ないので気楽である。

 

気に入ったら駐車場に入るか確認しよう。車庫の確認をお願いすれば自宅まで来てくれる。

 

あとはポチるだけ。キャッシュでもローンでも良し。ポチった段階では予約金として15000円払って終わり。お金払わなかったらキャンセルさせるだけ。

 

冷静に考えてグローバルで競争力のある最新の電気自動車が値下げと補助金で新車価格289万円からって安すぎじゃないだろうか?テスラは中国の工場で作ったモデル3をグローバルに値下げしてきているので、日本の補助金は関係ないが、国や自治体の補助金がブーストされている普及前の今はチャンスだと思う。

 

テスラ車が増えてくれば、国内のスーパーチャージャーの整備も進む。もっと充電器が必要だと思う。みんなで買って進めていこう。国産車もEVは頑張って欲しいが、現状を見るとテスラはかなり先行している。今買うならテスラだと思う。

 

前述の通り、これから注文が殺到して納期が伸びる可能性がある。6月納車を目指すには、さっさとポチった方がいい。価格もマンション1坪にも満たないしね。さぁポチろう。

 

 

 

 

タワマンはコスパが高いよ論

最近の価格高騰でタワマンは高級なもの、趣味性が高いもの、特別なものであるかのような勘違いをしている人もいるのだが、ぼくはタワマンはコスパが高く実用的なものであると考えている。というか、コスパを追求して行ったらタワマンになったという方が正しいだろう。

 

1、デベにとってコスパが高い

都市部での土地活用として、タワマンを建てるのが最も儲かるから日本に限らず世界中で都市部にタワマンばかりが建つ。デベロッパは慈善事業ではないので、常に最も儲かる土地活用を考える。最も儲かるのがホテルならホテルばかり建ち、低層マンションが儲かるなら低層マンションばかり建つのである。タワマンは土地を仕入れてから販売終了するまで数年かかる、下手すれば10年くらいかかるが、それでもデベロッパにとって最もコスパが高いのである。

 

2、自治体にとってコスパが高い

自治体はインフラを維持する責任があるが、タワマンは数百世帯のインフラの接続口が一つに集約されているため維持保守がしやすい。これが田舎のように戸建てが広域に分散していたらインフラの維持コストが余計にかかる。また、タワマンは通勤利便を重視する共働き世代が住むことが多いので、それなりに良い納税者を集めることができる。良い納税者を他の地域からガッツリ奪ってこられてインフラの維持費用も安い。これを田舎の自治体のように1軒ずつ都市部からの移住を誘致していたら、膨大な金と手間がかかってしまう。自治体にとって最もコスパ高いのがタワマンである。

 

3、維持費の観点からコスパが高い

7000万円のタマワンと数十戸の小規模マンを比較すると、ほとんど維持費は変わらないか、小規模マンの方が高い。これはスケールメリットがないためである。同じ維持費(家賃でもいい)を払うのであれば豪華なエントランスやサービスが付いているタワマンはコスパが高い。ただし、この維持費のうち、修繕積立金は売りやすさを重視して新築では過小に設定されているため、本来の維持費はそれなりに高い。修繕積立金をケチると将来、より大きな修繕費用がかかってきたり、資産価値や住み心地の低下を招く。ただし、それらを考慮しても個別にサービスを買っていくよりはスケールメリットコスパが高い。

 

4、トータルコストの観点からコスパが高い

タワマンは小規模マンションや狭小戸建てに比べると購入時のコストは高いが、売却時に価格を維持向上しやすいため、売却前提でのトータルコストは安い。さらに適正価格で売りやすい。規格化されていて売買しやすいということがある。個別性の高い戸建ての場合、尖った趣味が反映されていたりして、場所が適していても買いづらい。規格化されていて退屈だが尖っていないことに価値がある。趣味性を求めるならタワマンは適さない。注文住宅なりにすれば良い。売りづらいかもしれないが、QOLを追求するんだからそれはそれで妥当。

 

5、転売の観点からコスパが高い

自分が居住しない前提でも比較的安価で、賃料が取れて、価格が上昇することがあるタワマンはコスパが高い。さらに周辺で再開発が行われることも多いので、何年か賃貸に出して売れば利益が得られるため、タワマンのモデルルームには転売屋が集ってくる。彼らは自分が住まないので投資効率(コスパ)しか見てない。ラッキーな物件では数年で数千万円得られる、失敗しても大暴落はないので損失は限定的な投資である。

 

以上のように、タワマンは色々とコスパが高い。もちろん、超都心部コスパを無視した趣味性の高いタワマンもあるがほとんど例外であり、プールなどの一見趣味のような豪華な施設は買わせるために趣味ではなく合理的に考えられた施設(誰かにとってのコスパを上げるための施設)である。

 

都市部における土地活用や住居のコスパを極限まで追求して行ったらタワマンになる。これは効率的な車を追求していったら200万円で5人乗りのハイブリッドカーになったのと同じである。

 

プリウスの後発でインサイトが5人乗りになった際、ホンダの開発担当者は「多くの方の利用実態を調査しながら、ニーズを満たす、最大公約数を追求したら、たまたまプリウスと同じ安価な5人乗りのハイブリッドカーになりました」と言っていた。尖った車、クーペや3列シートは刺さる人には刺さるが多くの人には刺さらない。世帯人数や走行距離、走行目的(趣味か実用化)から最大公約数をとると同じような結論になるということだ。

 

タワマンは多くの人のニーズを満たす、凡個性で退屈だがコスパが高いものである。趣味性が高いものが欲しければ自分で土地を買って注文住宅を建てればいい。価格は上がってコスパが悪くなったが、トータルコストではまだまだ優位性はあるので、コスパと実用性を重視する人で大規模な住宅が嫌いではない人はタワマンを買うと良いと思う。より尖った趣味を実現したくなっても、売って出ていくことも容易である。

 

そもそも、コスパとはなんぞや?という話について何度も書いてきているが、住めれば良いから一円でもケチろうということではなく、一定のコストがかかるなら、より良い効用を得ようということだ。旅行でホテルに泊まる時に、一円でも安いホテルにするのではなく、ある程度払う中ではどれが一番良いかな?と考えるのと同じ。通勤利便の良い場所に住むなら住宅費がかかるのはしかたない。その中で最もコスパが高いのはタワマンであることが多いのだ。

 

また、タワマンは7000万円もするんだから将来の維持費のことなんて考えるな、というのはおかしい。実用品なんだから維持費は大事なスペックの一つである。だからこそデベも修繕積立金を過小にして低いように見せかけている。タワマンって長期居住すると維持費の上昇は大丈夫か?と気にするのは当然である。プリウスって長い期間乗るとバッテリー劣化で燃費悪化しないか?と心配するのと同じである。これも、短期転売屋なら気にする必要ないが、子供が生まれて10年以上住もうとするなら、生活コストの上昇も見込まれる中で、マンションの維持コストの上昇が妥当な範囲になるのかどうかは当然気になるところである。

EVが普及すると住宅はどうなるのか?

日本でもEV化が進むのか?

 

世界中の政府や都市がガソリン車の新車販売を段階的に制限していくと発表しており、脱ガソリン車の流れが世界的に進みそうである。

 

一方で、トヨタ社長が軽いノリで追従しそうな政府や東京都に対して、「カーボンニュートラルの実現は支持するが急速なEV化は課題が多い」「製造工程を加味すると、短期的にはEVはハイブリッド車よりも環境負荷が大きい」「発電能力が不足して原発を10基作らないとピーク時には回らなくなる」「エンジンなどのガソリン車の生産に携わる人の雇用が脅かされる」「発電設備の普及に何十兆円とかかるけど誰が負担するのか」などとマジレス。

 

ファッションで、ESG!、脱炭素!、グリーンイノベーション!と言っていた無責任野郎が沈黙。特に、「原発再稼働してまでEV化を進めるのか?再稼働しないなら燃料の輸入で何兆円と貿易赤字でるけど、それでもやるのか?」と問われたら、「それならハイブリッドでいいです」と多くの国民が考えるのではないか。政権交代するくらいの膨大な政治的リソースを突っ込まないと解消できない問題。

 

自動車市場の大きいアメリカと中国は自国に自動車産業を持っており、現時点ではEVで先行しているため、ハイブリッドカーを規制してEVを推進したいという政治的な思惑が強い。欧州はクリーンディーゼルを進めてきたが自動車メーカーの不正が連発し信頼が失墜しているので、EV化を進めてなかったことにしたい。結局は市場が大きい国が規制の主導権を持っているので、彼らが自国利益のためにガソリン車を規制してEV化を促進する場合、そのエリアで商売をするためには不本意であってもその規制に適応しなければならない。

 

となると、なんだかんだ言って日本でもEV化は進んでいくのではないか。日本固有の原発の問題があるので、完全なEV化ではなくハイブリッドなどとの共存という感じだろうか。EVはクリーンディーゼルのように欧州では主流だが日本では全く流行らないという可能性もあるが、まぁEVは単なる電源の話ではなくて、自動運転やらなんやらの話であるため、日本だけEVが普及しないというのはあまりないのでは。

 

消費者目線では課題が多い

 

国のエネルギー政策など知らん、雇用など知らん、商品と価格しか見ない消費者としてはどうなんだ?ということだが、トヨタハイブリッド車は商品として成熟しており、プリウスの最大航続距離は1200キロ、ハリアーなどのハイブリッド車も1000キロ走る。発車時の燃料消費を抑えることで街乗りでもこの程度走る。こうなると1ヶ月に1回しか給油が不要である。

 

EVの場合、最大航続距離は400キロ(電池劣化を防ぐための80ー90%充電時)程度であり、1ヶ月に何度も充電が必要になる。より航続距離の短いコンパクトEVでは1週間に1回以上充電しないと怖い。特に電池性能が低下する冬。また、充電速度も遅いので、ガソリン車のように1分で満タンにはならない。電池を積みまくれば航続距離を伸ばせるが車重は重くなり、充電にも時間がかかり、価格は高くなる。

 

どのようなシーンならEVがハイブリッドの利便性をこえるかというと、田舎の一軒家で近所で、自宅に充電設備があり、往復数十から100キロ圏内の日帰りのみで乗る場合が想定される。ガソリン車との2台持ちであれば、長距離は航続距離の長いガソリン車、短距離はエネルギーコストの安いEVの併用が可能である。また、田舎の場合、最寄りのガソリンスタンドまで数十キロということもあり得るので、短距離移動用に自宅で充電できるEVはこの意味でも利便性が高い。

 

つまり、消費者目線で見て、現状のエネルギー政策、電池の能力、充電インフラでは利活用シーンはかなり限定されてしまう。工夫して使えば使えないこともないが、意識が高くない大半の人は黙って手間のかからないプリウスにしといた方が幸せになれるだろう。特に、首都圏に多いマンション居住の週末ドライバーの場合、週末に遠出をするために前日に充電に行ったり、道中の充電設備を気にしていなければならず、だるすぎる。

 

EVが普及すると住宅はどうなるのか?

 

政策的にも使い勝手的にも様々な課題があるがそれらが解決され、EVが普及したら戸建てには全て充電器が整備されるだろうが、マンションの場合はどうか。

 

そもそも、タワーパーキングでは車を置いておく場所がないので充電器を設置できる数が限られる。また、EVが増えてくると皆が充電したい時間帯は充電渋滞が発生してしまう。充電能力の向上で、1分でフル充電できる用になれば良いが、30分、60分とかかると集合住宅ではなかなか厳しい。

 

充電設備の整備、維持保守にかかるコストについて、車に乗らない住人の負担になると揉める(1F住民がエレベーター保守費用出しなくない問題と同じ)ため、導入時だけ補助金あるよと言っても、数台分だけ導入して終わりというマンションが多いだろう。維持管理の責任は管理組合にある。

 

集合住宅とEVは相性が悪いので基本的にはEVを持ちたいなら戸建てということだろう。現在は黎明期なので都心でも充電スポットが空いていたり、EV充電区画の駐車場が空いていたりするが、マス消費者が利用するようになってくると都市部では常に混雑する。

 

自動運転機能がさらに高度化され、非接触充電が可能になれば、EVの充電待ち列に車を置いておけば勝手に充電されて駐車場に格納されているという未来もあり得るので、絶望とまではいかないが、集合住宅とEVは難しい組み合わせであり、EVの台数が増えてくると問題が顕在化してくる。

 

「よほど意識が高くない限りは、EVをストレスなく乗りたければ、充電器付きの戸建てにしとけ」ということである。

 

マンションか戸建てかという話では、規格化されておりスケールメリットがあるマンションの方が資産価値や利便性の点で有利だよという話になることが多いが、趣味を充実させるというQOLの観点では戸建て(注文住宅)が最強であるのは言うまでもない。

 

現状、グランドピアノを複数置きたいとか、大きな犬を複数飼いたいとか、家庭で庭園、菜園を作りたいとか、そういう趣味がある方は戸建てを選ぶが、同じようにEVは、戸建てを積極的に選ぶ理由の一つになるのではないか。

 

スニーカー沼へようこそ

今、スニーカーを巡って面白いことが起こっていることがわかったので、まとめておこうと思う。

注:ぼくはニワカファンなので、奥深いスニーカーカルチャーの歴史、メーカーの努力、広報戦略の変遷などは知らない上での記事であることをご理解ください。

 

スニーカーブーム再来

 

現在、何回目かのスニーカーブームが来ている。第一次スニーカーブームは、1990年代にナイキのエアマックスなどのハイテクスニーカーの奪い合いを指す。エアーマックス95のイエローのモデルなんかが象徴的である。

 

国内のスニーカー市場規模は1990年代に急成長し、1997年頃には約2700億円となったが、その後は服装の保守化、ブーツやミュールの人気化によってスニーカー人気が落ち込み、2000年頃には市場規模は2000億円まで落ち込み、その後も低迷していた。ところが、2010年頃から女性を中心に徐々に人気が出てきており、2013年には2800億円と第一次スニーカーブームを超える規模となり、その後も成長が続いている。(2020年はコロナで減速)

 

現在のブームは、1990年代のブーム時に買いたくても買えなかった人たち(30−40代くらいで購買力がある人たち)が、復刻モデルをリベンジ買いしていることもあるし、震災後、電車が止まっても大丈夫なように歩きやすい靴で通勤しようというムーブメントがあったこともあるし、中古流通のプラットフォーム(オンライン市場、鑑定)が整備されたこともあるし、様々な複合的な要因で発生している。

 

また、国内のみならずグローバルでスニーカーブームが発生している。これにより、ものすごいスピードで魅力的なモデルが開発されており、発売予定情報が飛び交っている。週に数個のモデルが発売されたり、1日に複数のモデルが発売されたり・・・。

 

NIKE1強

 

スニーカー界ではNIKE1強の体制が強まっている。特に二次流通においては8ー9割程度のシェアを持っている。二次流通しているモデルはお店で売っている定番モデルではなく、コラボモデルや限定モデルなど、いずれも数量が制限されているモデルである。NIKEは一部モデルを意図的に多品種少量生産しており、人気、品薄を演出している。

 

現在、スニーカーを買うにはアプリで抽選に参加するか、入荷情報を掴んで店頭に並ぶかしかないが、いずれも供給が絞られているからか全然買えない。特にオンライン抽選の方は誰でも参加できるので、5回、10回参加してようやく買えるという話である。このため、友人や家族のアカウントで抽選に参加したりすることもよくあり、さらに奪い合いを加熱させてしまっている。とりあえず、「今買っておかなければ定価で買えないから、少しでも欲しければ買おう(どうせ当たらないし)」ということ。

 

結果、NIKEは新商品が即時完売ばかりになる。数量を限定しているので売上への寄与度はよくわからないが、とにかく、売り惜しみ戦略が狙い通り奏功しているように見える。

 

プレ値

 

レアなスニーカーの価格が高騰し、定価の何倍、何十倍という価格で取引されている。レアでなくてもほとんどのモデルでは定価+αの価格で取引されることが多い。これをプレ値(プレミアム値段)と呼ぶのだが、これに目をつけた転売屋が市場に参加して、さらに品薄になってしまっている。

 

スニーカー投資は(買えるなら)ほぼ確実に儲かるものである。それだけ、流通価格に対してレアモデルの定価が安すぎるし、XXコラボの商品は毎回人気化するので価格が読みやすい。少なくとも読みが外れて全く処分できなくなったり、定価に比べて大きくマイナスになることは少ない。問題は、買えないこと。何らかのツテを持っていないと買うことはできない。

 

スニーカーなんて大量生産だし、後から出てくるやつの方が高性能だから価格が上がるということはないんじゃないか?と思われるが、実際にはかなり戦略的に数量が限定されているし、デザインとしては1990年代に完成されているため古いモデルにも実用価値があるのである。また、丁寧に保存していなければ短期間で加水分解するし、毎日履くとすぐに汚れてしまうので、残存している数量がどんどん減っていく。このようにして供給が絞られて価格が高止まりするのである。ワインやウイスキーのようだ。

 

もちろん、ブーム渦中にない人から見ると、定価2万円(原価1万円)くらいのスニーカーが5万円、10万円で売買されるは異常に見えるだろうし、価格変動にはなんの根拠もないから持続可能性が怪しいぞという指摘もある。ファッションのカジュアル化とフォーマル化は振り子のように行き来するとすれば、いずれ今のスニーカーブームは振り戻しがくるだろう。となると、ニワカファンは今度は革靴を買い集める。まぁそんなことはみんな承知しているが、それでも、音楽が鳴っている間は踊り続けるというものだろう。

 

スニーカーファッション

 

巷のファッション自信あるマンに言わせると、NIKEのレアモデルやハイテクスニーカー(ゴテゴテしたやつとかシカゴとかの派手な色のやつ)は保守的なメンズファッションとの相性が悪く、NGアイテムということである。

 

オッサンとして目が楽なシンプル、綺麗めなファッションとNIKEは相性が悪い。これは確かにそうであろう。ファッション誌などに出てくるオシャレマンもホワイトスニーカーやレザースニーカーを外しとして入れることはあってもハイテクスニーカーを履いてるのは見たことがない。ドレスとカジュアルという系統で考えると、NIKEはカジュアル全振りなので、ドレスでバランスを取ろうとしても取りづらい、個性が強すぎるということであろう。

 

したがって、NIKEのスニーカーがどんどん売れてブームになっているときはファッションのカジュアル化が進んでいるということである。昨今、在宅勤務やコロナによる外出自粛によって服装のカジュアル化が後押しされ、「良いスニーカーでも買ってみるか」という人が増えており、単価の高いスニーカーの売上が増えている。

 

NIKEのハイテクスニーカーはカジュアルファッション以外には合わせづらいという点について、個人的にはこの定説をぶち壊すファッションインフルエンサーが生まれるのではないかと期待している。女性ファッションにおいてはその兆候がある。メンズファッションにおける鉄板の真似しやすい着こなしが生まれるとまたブームが過熱化するんじゃないかと思う。

 

あとはまぁ、派手だなぁと思っても、履いてるうちに、「意外といけるか」となるものなので、まぁオサレマンの言うことは無視して、気に入ったらポチってどんどん履いてしまおう。

 

スニーカー沼へようこそ

 

最近のスニーカーを買ってみて感じるのだが、1つ買うともっと買ってみたくなる誘惑があるのである。

 

定番モデルから入って、レアモデルにハマっていく人もいるだろうし、昔買いたくて買えなかったモデルを買い集めている人もいる。もともと、バスケやスケボーなどからスニーカー沼に入ってくる人もいるし、ファッションという文脈で沼に入ってくる人もいる。

 

異なるモデルで似たカラーを集めたり、ローカットからハイカットまで揃えてしまう人も多い。1個だけ買って満足という話ではない。どんどん欲しくなってしまう魅力がある。「レアモデルを1つだけ持っている人」は存在しないんじゃないかと思う。

 

ただまぁ、この沼は悪いタイプの沼ではない。価格としても、定価1−2万円程度のものであるし、家に箱が積み上がるくらいのものだ。高級な時計とか車に比べれば微笑ましい趣味であろう。

 

ということで、スニーカーに興味を持った人、コロナ禍でも楽しめるお手軽な趣味が欲しい人は、とりあえずNIKEのハイテクスニーカーを一個ポチって欲しい。

 

久々に履く人はハイテクスニーカーの進化に驚くことだろうし、そこからマイサイズを理解して、ローテクのレアモデルを一個ポチったら、もうあとは沼に片足を突っ込んでいる。

 

なお、家族がいる人は自分だけ沼に突入にすると怒られると思うので、家族も一緒に連れてくることをオススメする。特に、子供がいるとスニーカーを履く機会は増えるだろうし、こだわって見るのも良いのではないだろうか。