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幼児教育の小さな闇を見た話

小学校受験をしない場合でも、3歳を過ぎてくると何かしらの習い事を始める家庭が多い。

 

ポピュラーなものだと、公文式、水泳教室、音楽教室、英語教室などだろうか。もう少し大きくなると、サッカー、野球、ダンス、体操などをする子供もいる。

 

幼児教育は費用対効果が高いと言われていて、確かに基礎体力、基礎学力を身につけるのに有効かもしれないなと感じる。

 

ぼくの子供も習い事をいくつかやっているのだが、幼児教育の小さな闇を感じるシーンに出くわしてしまったので記事にしてみた。

 

子供の習い事は時間が短いため、送迎する親が待機するスペースがあることも多い。また、習い事をしている様子を見られることも多い。

 

そこで、他のクラスの子供や親の状態が目に入るのである。

 

暴れる子供

※フェイクを入れているがほぼ実話

 

ある日、ぼくが子供を送っていって習い事が始まるのを待っていると、前の時間帯のクラスの保育園児くらいの男の子が暴れていた。

 

元気があるとか調子に乗っているとかのレベルではなく、先生の顔を殴る、椅子を蹴り飛ばす、ドアをガンガンやる、パソコンをぶん投げるなど、異常である。

 

流石にうちの子供を殴っては来なかったが、抵抗をしないスタッフには強気に出てやりたい放題だった。

 

普通はそこで親が注意をするのだが、なぜかしない。「XXちゃん、もう少しちゃんとしてね」と力なく言うだけ。暴れる子供は当然無視。

 

スタッフはともかく、なぜ親がこんなに他人事なんだ?と思ったら、どうやらこの人はシッターのようだった。

 

シッターは親のようにきつく叱れない、それをわかっていて子供は暴れたい放題やって帰っていった。

 

その翌週、翌々週もその子供が暴れていた。先生に対して、「先生嫌い!嫌だ!帰れ!」と言っていた。シッターは聴こえているのに見てみぬふり。

 

その翌週、もはや教室に入らず暴れる子供。シッターは時間になると機械的に連れて帰った。

 

自分のことしか考えない大人たち

 

ぼくは自分の子供のクラスを見守っていたのだが、シッターが連れて帰った後、その子と母親らしき人がやってきた。狭い教室なので近くで面談が始まり、内容が丸聞こえ。

 

教室側が呼び出したようだった。母親は仕事が忙しいようでイライラした様子であった。子供は暴れはしないが乱暴に椅子を蹴ったりしていた。

 

母親は叱っていたが、子供は聞かない。しばらくすると静かになった。

 

親は、シッターを手配するのが大変だ、普段は最も遅い時間まで保育園に預けているがこの日だけは習い事があるのでシッターに頼んで習い事に送迎している、自分は仕事が忙しいし夫はさらに忙しいと自分のことだけをペラペラ話だした。子供の話はほとんどない。

 

ようやく、子供の話を教室が切り出した。お子さんが習い事に集中できていないことがある。(抑制された表現で、これでは伝わらないと感じた)

 

通いの教室をやめてオンライン学習にして、親がみているところでやってはどうかと提案していた。

 

親は見ている時間がないので無理だ、忙しい、シッターも手配できないと言っていた。先生に対して失礼なことをしたことへの謝罪はなかった。

 

そればかりか、シッターから先生が子供の興味を引くのが下手だと聞いたと言っていたと文句をつけて、先生を変えられないのか?と言っていた。

 

確かに環境を少し変えるだけで子供の態度が変わることはあるが、シッターは暴れる子供を放置しておいて、子供が暴れる責任を先生に押し付けていたのである。

 

母親は、オンラインは親が見ているのが無理だし、今の曜日や時間じゃないと無理なので習い事をやめることもあり得るとスタッフを脅していた。

 

スタッフは「せっかくここまで続けてきて、身についてきているのにもったいない」、「他の曜日ではちゃんとやってることもあるから継続して欲しい」と言った。

 

なんて無責任なことが言えるなと思ったが、まぁスタッフの立場ではこれ以外いうことが出来ないのかもしれない。

 

そして、お気づきだろうか、ここまで子供の立場で考えている人が1人もいないのだ。全て自分のことしか考えてないポジショントークである。

 

子供の習い事には何が必要か

 

ぼくは、「一度でいいから親は子供が習い事をしているところを見にこいよ、見ればすぐに辞めさせるべきとわかるよ」と思っていた。

 

この親だけでなく、送迎はするが習い事の様子を見ていなかったり、携帯をいじくっていたり、親同士やスタッフとくっちゃべっている親が多い。

 

子供の状態を把握できるチャンスがあるのにそうしない。注意が必要でもスタッフに任せて自分ではしない。

 

習いごとを保育園の延長で、一定時間子供を預かってくれてその間は親が楽をできる時間だと考えているのである。

 

親にも自分の時間が必要であり、気持ちはわかるが、習い事は子供に一定のストレスをかけるものであるので、子供は不安定になる。親がしっかりフォローしてあげる必要がある。

 

それを習い事に放り込んでさようなら、なら、公園で遊ばせるか、Eテレでも見せていた方がマシである。

 

小さい子供の習い事には親のフォローが必要である。習い事の時間の何倍も手間と愛情をかけてあげる必要がある。それができないなら習い事などやめた方がいい。

 

お金が無駄だということではなく、子供の成長に悪影響を与えてしまうだろう。やめてはだめということもない。親や子が習い事をやる状態にないなら堂々とやめるべきだ。

 

子供の問題はほとんど親の問題であるとよく言われる。小さな子供は純粋なので外部影響で荒れることはあっても、生まれながらにして荒れることは少ないということだろう。

 

両親が長時間労働で保育園、シッター、習い事に丸投げ、それでも勝手に素直に育つ子もいるだろうが、普通は無理であると思う。

 

親は子の特性を見ながらそれに合わせてあげる必要がある。合わない習い事なら有用だと思っても、一旦辞める判断もすべきである。

 

習い事のスタッフは全能じゃないので全ての問題を解決できるわけではない。丸投げではダメである。

 

どんどん要望を伝えて、子供にとって、より良い環境を一緒に作っていくパートナーと考えるべきだろう。

 

そのためにはしっかりと何が起こっているのかを見ていて状況を把握しなければならない。

 

親はついついエゴを子供に押し付ける。インターナショナルスクールに通わせてみたり、小学校受験をさせてみたり、英語を習わせて見たり、プログラミングをやらせてみたり。

 

他人がやらせていると、自分もやらせなければならないような気持ちになってくる。サピックスに小学一年生から通わせるなど典型。

 

気持ちはわかるが、特に幼児教育については、それをやるならその何倍も時間とエネルギーをかけて、親がフォローしなければならない。

 

習い事に放り込んで後は放置では、子供にストレスを与えて荒れる子供を産むだけである。

 

中学生や高校生ではないのだから、小さな子供が自律的に習い事に取り組むわけがない。外注してはい終わりというものでもない。

 

暴れる子供は親に叱られて静かになった際に、嬉しそうで安心したように見えた。この子に必要なものは習い事ではなく、親とのコミュニケーションであろう。

 

それを、親のエゴで習い事を継続させ、シッターはろくに注意もせず、スタッフは習い事を継続させようと必死になる。

 

子供には不要なストレスがかかり荒れて、周囲の大人に怒られて自己肯定感が下がる。幼児教育の闇である。

 

将来的に子供のためになる習い事をしたいという気持ちはわかるが、それをやるならしっかりと子供の状況を把握してサポートするべきだ。

 

少なくとも、子供の立場で考えるべきだ。