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電気自動車の自動運転はガソリン車の運転補助と何が違うの?

高速道路や自動車専用道路でオートパイロットやクルーズコントロールを使いまくり、電気自動車の自動運転について体感的に理解できた。

 

クルーズコントール、オートパイロット、FSD

 

テスラの自動運転機能は3種類ある。

クルーズコントロール・・・ステアリング操作は人が行い、アクセルやブレーキのコントロールを車が行う

オートパイロット・・・ステアリング操作もアクセルやブレーキのコントロールも車が行う(ハンドルに手を添えるだけ)

FSD・・・ナビで目的地を設定すれば車が勝手に到着するまで運転するモード

 

ぼくが購入したテスラの自動運転機能は、FSDは付いておらず、デフォルトでついているのはオートパイロットとクルーズコントロールのみである。

今FSDを買うと、将来的な完全自動運転アップグレードと、現時点では自動レーンチェンジなどのより高度な自動運転機能が使える。

アメリカなどではFSDのベータテストを始めており、右左折、合流、信号での停止など、完全に機械が車を操作する様子がSNSに上がっている。

 

クルーズコントロール(クルコン)

 

クルコンとは、ステアリング操作は人が行い、アクセルやブレーキのコントロールを車が行うモードである。

ガソリン車でもある程度の価格帯の車にはついている。テスラの場合、モニタに周囲の様子をどのように認識しているのか示すので安心感がある。

 

クルコンの機能は設定・解除、つまり、人の運転から機械の運転に引き継ぐ瞬間の自然さと、クルコン利用中の運転のうまさがポイントになる。

電気自動車の場合、電気によるモーターの繊細な制御が可能であるため、この引き継ぎ時にガクッとならずに快適である。

ただ、ガソリン車であっても気合を入れて開発された車では同じことはできる。

 

クルコン中の速度制御、車間制御についても以前のテスラ車は運転が下手なやつレベル(割り込みがあったら急減速するとか、前方車と距離が離れてないのに加速しちゃうとか)だったそうだが、昨日使った感じでは運転がまぁまぁ上手なやつレベルになっているように感じた。人間が運転してもこうだろうなという程度。日々、ドライバーのデータを収集して進化しているのだと思う。そのうち、人間では見えない場所をセンサーやカメラで見て、人間より上手く運転することができるようになるだろう。

 

クルコンは運転が上手で安全運転をしている人を見つけて設定すると、その動きをトレースする(前方車が減速するとこちらも車間を取るため減速する)ため、こちらも安全になる。特に道路をよく知らない場所では、前もって減速しておくとかそういうのができるので、自分で運転するより安全である。

車間距離のキープは目視で行うと反応が遅れたりするし、渋滞の時は踏み遅れて危ない目に遭うことがあるが、機械に任せることで安全性を向上できる。

なお、前方車がいなくなると、設定された速度で走るだけになるので、イマイチになる。

 

オートパイロット

 

テスラ車の特徴として、すべての車にオートパイロットがついていることがある。これは使ってみないと機能がよくわからないと思う。

ぼくも最初はハンドル操作を機械に委ねるのは怖いと思って、クルコンばかり使っていたのだが、オートパイロットを安全に使える条件が理解できてくると、ほとんどのシーンでオートパイロットを使うようになった。

 

オートパイロットはクルコンに加えて、レーンキープをしてくれるモードである。レーンの真ん中にビタっとつけて走るように自動でハンドルを切ってくれる。道がカーブしていると勝手にハンドルがくるくる回るので、見ていて面白い。前方車がいればカーブがきついところでは減速するので安心感があるが、前方車がいないと設定した速度でカーブに突っ込むのでちょっと怖い。

 

この機能もガソリン車でも似たようなものがある。レーンキープとか車線逸脱防止とか呼ばれている。国産車の場合、カーブがきついとすぐに諦めて人に操作を切り替えるが、テスラ車はギリギリまで機械が運転をしようと試みる。法定速度で走るように設定していれば、人に運転を切り替えることはほとんどないはずである。

 

 

電気自動車の自動運転とガソリン車の自動運転の違い

 

今まで見てきたように、文字で説明してみるとテスラの自動運転機能はガソリン車でも使えるものであり、少し優れている(また、日々アップデートされる)というくらいである。将来は大きな差になるだろうが、現時点ではそんなに差は大きくないと文字で読むと感じるはず。

 

ただし、体感してみると大きな違いを感じるのである。テスラ車に乗っていると、設計思想が強く車に反映されていると感じるはずである。所々の素材がチープであっても強力なモーターや電池の容量(要は航続距離とパワー)には手を抜かないとか、過剰なまでのミニマリズムであるとか。何でもかんでもアップデートでなんとかするとか。

 

同じようにテスラでクルコンやオートパイロットを使っていて感じるのは、「自動運転が主役、ドライバーは脇役」という思想である。従来の車は「運転補助機能」という名前のとおり、「ドライバーが主役、自動運転機能はオマケ(ついてないこともある)」という位置付けである。やばくなる前にドライバーに切り替えるというのも、あくまでも自動運転が使えるのは限定的だよということである。

 

テスラ車は将来自動運転を提供することを約束しており、自動運転しやすいように設計、製造されており、「一応、人がマニュアルで操作することもできるよ」というものであると感じる。日本のメーカーにおいてソフト屋の立場は弱く、伝統的かつ技術が高度専門的な部門の発言力が強いことが伺える。テスラについてはアップデートが車の魅力の大きな部分を占めており、社内的にも大きな比重が置かれていることが明らかである。

 

電気制御の方が自動運転が実現しやすいという技術的な事情もあるだろうが、ドライバーと車どちらが主役でどちらが脇役か、ハードとソフトはどちらが主役かという設計思想の違いが、そのまま電気自動車の自動運転とガソリン車の運転補助の違いとなって現れているのだと考える。

 

ガソリン車であっても、「ドライバーの役割がなくなるような強力な自動運転をコンセプトに開発するぞ!」「ソフトファーストでハードを決めるぞ!」という気合いがあれば電気自動車と同等の自動運転は実現できるが、それってできる?単発ではなく継続できる?という話である。

 

とりあえず一回は自動運転を使ってみて欲しい

 

昨今、自動車評論家やマンションの充電器界隈で、電気自動車を運転したことがない人による記事が増えているのだが、ズレてるなという話ばかりでうんざりしている。

 

タワマンに住んでない人が書くタワマンDISのようなもので、「極論すぎる(今すぐドライバーがいらなくなるとか)」「基本的な事実認識が誤っている(電気自動車は毎日充電するとか)」と感じる言説ばかり。

 

電気自動車を論じるなら、とりあえず一回は運転してみて欲しい。その際、自動運転を必ず試して欲しい。テスラストアの試乗だとオートパイロットは使えないので、誰かに乗せてもらうかエニカとかで借りて欲しい。好き嫌いは置いておいて、「未来の車はこうなっていくだろうな」と感じるはずである。