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テスラのステアリングをヨークステアリングに交換した話

アリエクからステアリングを買って、国内で取付をしてもらったので、経緯を記録しておこうと思う。Twitterなどで質問も歓迎。

 

ヨークステアリングとはなんぞや

テスラモデルSのPlaidで採用された非円形のステアリング。レーシング仕様のような変わった形であったり、操縦桿のようにも見えてテスラのスペースシャトルっぽい内装にマッチしている。これを真似て、テスラの他の車種用にもカスタムパーツとしてヨークステアリング風のステアリングが開発されている。Hansshow、TBRなどでは10万円強、アリエク(Aloham)では5万円強で色々売られている。TBRは国内業者で販売、他は輸入。形状、素材、ステッチなど細かく指定してオーダーすることも可能。元々、テスラのステアリングは若干チープな感じなので、アルカンターラやカーボン素材などの交換用のステアリングが売られていたが、ヨークステアリングは形状が円形ではない。テスラ以外でもヨークステアリングをやろうと思えばできるが、買う人がいないのか実質的にテスラ専用のカスタムパーツになっており、テスラ車を買った人だけが楽しめるメリットと言えなくもない。ぼくはせっかく車を購入したのでカーシェアでは実現できないことをやってみようということで、アリエクからポチってみた。

 

ヨークステアリングの形状

アリエクで見ているとヨークステアリングの形状は何パターンかに集約される。まず、ステアリング上部に突起があり握れるようになっているか、なで肩になっており握れない(横を握る)か。また、下部が外側に出る台形型か、内側に窪んでいる円形か。一般論として、上部突起がある方が操作しやすく、台形型の方が手を置きやすい。ただし、台形型は出っぱっているので回転させたときに足に当たる。このため、ステアリングの位置をいつもより上部に調整しないといけなくなる。まぁこの辺は好みであるし、今後も色々と出てくると思う。なお、交換用のステアリングは真ん中のエアバッグの部分は純正のものを利用するので、持ち手の部分だけ入れ替えるような形になる。ステアリングのくりくり(ただし、くりくりの横のライトはないのとプラスチック製になる)やステアリングヒーターも利用できる。気に入らなければ円形を再度装着することもできる。

 

ヨークステアリングの特徴

ヨークステアリングの良い点はなんと言っても非円形の近未来的な外観である。正面に向けた時に上部にハンドルがないため、直進や緩やかなカーブ走行時に前方の視界が抜けている。抜けていなくても危険ということもないが、抜けていると解放感が高まる。モデル3には「物理ボタンやメーターなど不要なものがない」という快感があるがそれが高まる。さらに円形と違ってステアリングが少し切れて停車している時にぱっと見でわかりやすいという特徴もある。まぁほとんど趣味的なものだが、一応実用性もある。

 

ヨークステアリングの操作性

ステアリングの上部を掴んで操作することができなくなるので、操作性が変わる。基本的には上部の突起に指をかけて握る。ステアリング上部を持つことができないので、常に正しいポジションでしっかり握ることになる。これによって直進時や緩いカーブではむしろ安全性は高まると感じた。急な回避ではステアリング上部を掴んでぐいっと操作はできないが、そもそもきちんとした位置で握っているので普通に回避できる。一方、右左折、きついカーブ、転回では操作性が大きく変わる。ステアリングを持ち替えながら少しずつ送る操作、戻す時に手を離して一気にくるくる戻すことができないので、しっかりとステアリングの下部を持って回して、また、手を離さずに戻す必要がある。これは独特の操作で、最初の何回かは流暢に行うことができないのだが、何度か練習すると洗練された動きでできるようになる。人間の慣れってすごい。まぁ操作は独特なので万人向けではないものの、認知症気味の高齢者でもなければ普通に誰でも操作できるものだと思う。個人的には若干操作にコツが必要になり、洗練された運転をするのに頭を使うのでボケないでいいかなと思った。運転が楽しくなる。円形は運転が簡単すぎてつまらないと感じる時がある。(一般的には素晴らしいことだが)なお、オートパイロットの際の荷重センサーは普通に握っていればハンドル動かせと言わないが、手をかけているくらいだとハンドル動かせというのと、センサーを騙すハンドルウエイトは付けられなくなるので(付けられるやつもあるらしいが)、その点でも安全になるかもしれない。細かい話だが、ハンドルのくりくりを押し込んで音声操作はもとより、くりくりを急に操作して5km速度をコントロールする機能も使えた。個人的にはよく使う機能なので嬉しい。

 

ヨークステアリングのアリエクからの購入

ぼくはHomieというお店からAlohamというブランド?のものをポチった。特にオーダーメイドではないので定型のものである。ポチるとチャットで連絡がきて、ステアリングの穴の形状を教えてねと言われる。これはモデルSなのかモデル3なのかによって穴の形が異なるためだと思う。で、それが終わると製造したら写真を送るねと言われて数日で写真が送られてくる。で、OKと言ったら数日で到着。めっちゃはやい。やりとりは英語だが簡単なチャットなので問題はない。納品したら装着してSNSに写真載せてくれたら20ドルあげるぞと言われたが、言われなくても写真載せる。なお、Twitterと打ったらチャットでブロックされてたし、URLも送れなかったので証拠画像を送ってあげた。とにかく、安心かつスピーディな購入体験だった。ビルドクオリティも素晴らしくむしろ純正のステアリングよりもしっかりした作りだった。中国の製造力のパワーを見せつけられた。ぼくが買ったのは純正っぽいデザインのものだが、アルカンターラとかカーボンとかナッパレザーとか高級感があって手触りが良さそうな素材のものもあり、これらも品質が良さそうである。尖ったのが欲しい人はホワイトのナッパレザーのやつとかいいんじゃなかろうか。

 

ヨークステアリングの取り付け

YouTubeでは国内外でのヨークステアリング取り付けた人の動画が上がっているので、多くの人は自分で取り付けるのではないかと思うが、動画を見ても自分でできる気が全然しなかったのでプロにお願いした。いくつかの工場に電話してみたが「テスラのステアリング交換はやったことがないので受けられない」「TBRの商品しか受けられない」など悲しい反応だった。ミツル商会さんは「パーツ持ち込みでも受けられるし、テスラのステアリング交換もやったことありますよ」と快諾していただけたのでお願いすることにした。交換作業は30分程度、会計やテストなど含めても60分程度、費用は5000円ちょっとで終了。安すぎるのでもっととった方がいいような・・・

なお、自分でやる場合は「電源を切る(車両の電源を落とすだけではダメっぽい)」「ステアリングをとり外す」「中の配線を付け替える」「ステアリングを取り付ける」というステップで作業をして、特にステアリングを取り外すところで工具が必要になるのと、中の配線を付け替えるのがど素人にはちょっとむずいという話である。腕のある人なら30分から60分くらいでできると思うが、説明書がないので車に詳しい人以外はプロにお願いすることをお薦めする。ミツル商会さんお薦めです。電話でアポとって持っていくとやってくれます。

 

車検大丈夫?保険大丈夫?修理大丈夫?

さて、ステアリングを交換するというと色々と気になるところがある。代表的なものは車検通るの?保険大丈夫なの?ということだが、これは一応(正式ではない)確認したら車検は明確な基準がないので検査員次第だが、「車検を通せない理由」を説明することができないため、普通は通るだろうとのことだった。また、保険については通常のカスタムパーツの範囲なので特段問題にはならないだろうとのことであった。エアバッグを取り外すような改造ではなく、操作ができなくなるような形状でもないので、通常のファッションでのステアリング交換と同じということ。唯一、テスラに車両を持ち込んだ際にダメと言われたり、追加コストを取られる可能性はある。(絶対に必要とは言われてない)いざとなったら元のステアリングに戻すしかない。心配な人は事前に確認してからやるといいと思うし、それでも心配な人はやらない方がいいかもしれない。自己責任なので。

 

現時点では万人向けではない

ヨークステアリングは操作性が独特なので円形ハンドルよりも優れたものだ!という感じではないが、人によっては楽しいものであり、また、そこまで特殊なものでもない。今後ずっとヨークステアリングでも別に問題はないと思うくらい。ただ、ステアバイワイヤが実現して物理的な操作とステアリング動作が切り離されたら、ステアリングを持ち帰ることなく右左折転回が可能となり、そうしてくると万人向けのものになってくるだろう。

 

まとめ

・ヨークステアリングは(現状)テスラ車専用のカスタムパーツである。

・ヨークステアリングは5万円くらいで買える。着脱は自分でもできるし、プロに依頼することもできる。

・メリットは近未来的でミニマルな見た目、前方視界の解放感、操作性(ただし、好むかどうかは人による)で、留意点はテスラへの持ち込み修理の際の取り扱い。