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使いこなしが必要な自動運転という実情

自動運転のレベルとしてよく出てくるレベル3とかレベル4とかの区分けがあるが、現状、重要なのは自動運転のレベルそのものではなく、『運転手の必要ない完全な自動運転は実現できていない』ということだ。

 

つまり、自動運転でうまく処理できる道路状況とそうでない道路状況があり、うまく処理できない道路状況ではドライバーが運転をかわってやる必要がある。

 

むしろ実態としては、「うまく処理できる道路のみ自動運転を使うこともできる」と言った方がよい。

 

うまく処理できる道路はメーカーによって異なるが、例えば渋滞、直線や緩やかなカーブ、歩行者や自転車のいない自動車専用道路などである。

 

急カーブ、山道、複雑な交差点、歩行者や自転車や路駐してる車への対応は車線と前方車を見て走るだけの単純な自動運転では対応できない状況である。

 

機械がうまく対応できる道路は機械に、できないところは人がやるという役割分担だが、大事なのは人が機械の能力を見極めて、ここは任せよう、ここは引き取ろうと判断することである。

 

普段は自動運転が得意とする直線でも、事故車や工事などで対応できなくなってしまうこともある。また、ギリギリで人に運転を交代しても事故るので、保守的に機械を信用しすぎないことが必要である。

 

また、すこし後押ししてあげれば機械がうまく対応できることもある。例えばテスラの場合は3Dマップを使っていないため、急カーブに対して事前のブレーキ無しに突っ込んでいくおバカな特性があるので、ドライバーがカーブの前でオートパイロットの上限設定速度を落としてやることで、急カーブにうまく対応することができる。ハンドルのくりくりで操作するのでさほど手間ではない。

 

このほかにも前方車がいた方が自動運転が安定するので、あえて安全運転してる前方車にくっついてくらクルーズコントロールをオンにするとか、細かなコツが色々ある。

 

この辺のコツは何度か使ってみれば理解できるが、はじめてだとよくわからない。おそるおそる機能を一つずつ試して限界を見極めていく。最近は機械も運転データで学習するが、人も機械の使いこなし方を学習することで、より安全になっていく。

 

まだまだドライバーを必要としない自動運転の実現には時間がかかりそうだから、当面は人と機械の協業が必要になってくる。

 

その前提で、うまく機械を使いこなす必要があるのだが、機械を盲信して、よく理解しないまま頼りすぎると、人が運転するより危険になる。

 

機械を盲信したり、メーカーの想定しない使い方をするダメドライバーには各社の自動運転機能は使わせないことにできればよいが、今のところできていない。

 

ドライバーを認識する、カメラでドライバーを監視するなどで実現できるが、あまりガチガチにすると良いドライバーの足を引っ張ることになる。

 

テスラの車をハーツレンタカーが購入するという話だが、レンタカーではじめてテスラに乗る人が機械の限界を理解しないまま、テキトーに自動運転機能を使うと危ないんじゃないかなと思っている。

 

現状、日本では機能の限定されたオートパイロットしか使えないが、それでもそれなりに使いこなしが必要である。

 

FSDのように、より高度な自動運転機能を使う場合は、まずドライバーがその機能の限界を理解しながら、使いこなして行く必要がある。

 

面倒といえば面倒だが、完全でない自動運転でも、うまく使いこなせれば人が全て運転するよりも安全に楽になるのでぼくは歓迎である。嫌なら使わなければ良いわけだし。

 

自動運転の進歩とは、運転時間に占める機械が運転をしている時間の比率を高めて行くことだと思っている。