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ソニーがEV事業参入に向けて本格的検討に入ると発表!!!

CESでの発表

 

2022年1月5日、ソニーがCESでEV事業への参入に向けて本格的検討に入ると発表した。

 

ソニーVision SというプロトタイプEVを制作しており、走行実験、5G接続実験、オンラインアップデート実験ほかいろいろな実験をドイツで行っていたようだ。

 

これまでは、「EVには関与するが、ソニーがEVを量産することはない。命に関わる事業は怖いねん。」という立場だったが、

試作機への反響が大きく事業化に向けた本格検討に入ると説明。(はっきりせい)

 

先進国では脱炭素ムーブメントを受けてガソリン車を販売禁止して、ハイブリ、PHV、EVへの切り替えを図っていこうという流れがある。

 

国や地域によって時間軸と規制内容は様々だが、イギリスではガソリン車とディーゼル車を2030年までに販売禁止し、ハイブリッド車についても2035年までに販売禁止するという。

 

本当に実現できるのかは怪しいが、少なくともこの脱ガソリンの流れが逆流することはなく、2030年や2035年が近づくにつれて新車販売に占めるEVやPHVの販売比率はどんどん向上していくことが予想される。

 

中国ではEVメーカーがどんどん誕生しているし、欧州メーカーは2030年や2035年にEV100%にします宣言をするメーカーが増えているし、ホンダも100%EVにすると言っているし、つい先日もトヨタがレクサスを100%EVブランドにするとぶち上げている。価格制約の緩い高級車は全てEVになりそうだ。(安いEVを作るのは難しい)

 

CESでは、VisionS2というSUV車が披露された。ぱっと見の完成度も高く、コンセプトモデルではなくプロトタイプといった感じだ。実際に、彼らもそのように整理しているようだ。

 

日本ではすでにハイブリがあるので全くそんな雰囲気はないが、2010年からの10年でガラケースマホに置き換えられたように、2020年からの10年、15年はガソリン・ディーゼル車がEVやPHVに置き換えられていく可能性が高い。(というか、多くの地域で販売禁止されるから置き換えざるを得ない)

 

この環境変化に対して、ソニーは自らは量産しないけど、カメラとかエンタメとか使ってもらいたいな(チラッチラッ)と言っていて、スマホイメージセンサーと同じでメガトレンドに必要不可欠なパーツを握って美味しいところを取っていこうという狙いと見られていた。

 

が、今回のCESではソニーモビリティという会社を立ち上げて自ら事業を行っていくことを念頭に本格的な検討に入る(参入するとは言ってない)とした。

 

オレのソニー

 

本格的な検討に入るってなんやねんという感じだが、平井CEO時代以降のソニーはそれまでの路線とは全く異なりかなり慎重にビジネスを進めるようになっている。

 

売上重視から利益重視へ、縦割りを排除して事業間の連携・整合性重視へ・・・

 

元々、ソニーは新技術に着目してまだ小さい市場に対して果敢に突っ込んでいく特徴があった。MP3プレイヤーやミラーレスカメラなど。

 

が、戦略が弱く、革新的商品の一発屋でその後が続かないということが繰り返されてきた。

 

そういう新ジャンルのワクワクする冒険的な商品を「ソニーらしい」商品と呼んでいたが、その後明らかに方針を転換し、利益が出るような市場に利益が出るような商品を投入するようになってきた。例えば儲からない低価格の商品は出さないとか、ヒット商品はデザインを大きく変えずにブランド化を図るとか、地道なことをやってきた。

 

こういう動きを見てソニーらしさが失われてつまらないという評価が多かったが、業績が回復し持続時的にイノベーションを起こしている姿を見て、世間の評価もてのひら返しである。

 

ソニーは戦略的になった。優れた商品を出しても商品間の連携がなかったり、別IDで管理されていたりムカつく独自規格があったりしたのだが、そういうものが無くなった。

 

 

身の丈戦略も上手で、サムスンやLG、アップルと戦っても勝てないところはさっさと諦めて、取れるところだけでしっかり利益を取る作戦になっている。Androidに変わるOSを作るぞ!とか勝ち目のない戦いはしない。市場シェアを持っていないようで、利益はしっかり取る作戦である。で、どうしようもない事業からは撤退。

 

ソニーのEV参入はどのようになるか

 

ソニーがEV参入を正式に決定したとして(まぁするだろう流石に)、どのような方法になるだろうか。

 

低価格のEVは簡単には作れないことは先人たちが散々証明している。また、大量生産の難しさも然り。

 

となると、普通に考えると生産台数は絞り、価格は極めて高く手作りのような高価格EVから市場に参入し、売れ行きを見ながら外注を内製に切り替えたり、工場を立てたりして量産効果でコストを低減し、徐々にマスに向かっていく、テスラ戦略が1番現実的であろう。いきなり500万円の車を作るのはハードル高すぎる。それは自動車メーカーだからできること。

 

また、参入市場も日本のようにハイブリ天国でEVのインフラがクソな市場ではなく、ハイブリ車を含めた販売禁止を掲げている欧州、EV市場が大きい中国などが優先され、

その後はインフラの整備に巨額投資をするアメリカ、そしてその次に(その頃市場の状況が良くなっていれば)日本となってくるはず。

 

新会社は日本に本社を置くとのことだから、ワンチャン試験的に日本に最初に投入させることはあるかもしれないが、非売品価格になると思われる。

まぁこれは定石なので、そこを覆してくれることをぼくは期待している。

 

 

 

 

 

テスラドアパンチされたってよ(対応記録) 

ドアパンチへの対応記録を残しておこうと思う。

 

(駐車場を出発)

お台場の某モールで昼食をとって帰宅。滞在時間は1時間弱。

駐車時は周囲に車がいない離れた場所に停めたが、食事を終えて車に戻ると駐車している車が増えており、運転席側に車が停まっていた。

セントリーモードが何件か録画していたが時間がなかったので1件だけ確認して出発。(自分が写ってるやつ)

 

(ドアパンチ跡を発見)

自宅に戻りタワーパーキングの駐車待ちの時に車の周囲をファイバークロスで拭いて汚れを取っていると、右後方のドアに汚れのようなものが残っているのを発見。

鳥のフンかな?と思ったがどう見ても汚れではなく、塗装が剥がれているように見えた。コンパウンドで消せるのかもしれないが傷が深そうでうまくいかないかもしれない。

落ち着いてみると、他の車の塗装がこびりついているように見えた。

 

(セントリーモードの動画を確認)

慌てて、セントリー録画をチェックしたら、2件目の録画にドアパンチが録画されていた。

隣の車の後部座席から降りてきた40代くらいの女性がうちの車の右後方のドアにガツーンぶつけている・・・

しかもよく見たらドアを開ける時に一度ぶつけて、さらに、降りる時にもう一度ぶつけて、さらに押しつけている。

確かに、車から出ようとすると人間そのような動きにはなるが・・・とにかく隣の車に全く気をつかう様子がない。

ぶつけた人が出てくるところも録画されていたが笑顔で談笑しているようなので、ぶつけたことには気がついていないようだ。

当て逃げや悪戯のような悪質さはないが、ある意味、ナチュラルに隣の車にぶつけて、気にもしないとはとんでもない・・・

おそらく免許もないだろうし、車を大事にしている人のことなんて想像もつかないのだろう。

こちとら洗車傷がつかないように洗車機も使っていないというのに・・・

 

(セントリーモードの動画を保存)

グローブボックスからUSBメモリを引き抜いて動画(ぶつけている瞬間の動画、相手の車のナンバープレートの動画)を保存。

動画は10分ごとに1ファイルにまとめられていたり、ファイル名がややわかりづらく、どのファイルに必要な情報が含まれるのかよくわからない。

また、たまたま自分が相手よりも早く出発したため後方を写した動画にナンバープレートが写っていたが、相手が先に出発したらナンバープレートが写っていないこともあると思う。

セントリーモードは優れているが、完全ではないので補完的なドラレコをつけるのも良いと思う。360度録画できるやつとか。

あと、個人的にテスラのセントリーモードは撮ってるぞ感が足りないので、周囲の人が緊張しない。気をつけてればぶつけなかったはずだが・・・

いかにも録画してるぞ!感があるピカピカ光るやつとかの方が犯罪抑止効果があると思う。

さて、ひたすら動画をクリックしていくと、犯行現場の動画と、ナンバープレートの動画を特定することができた。

 

(警察への通報)

ドアパンチは現場で警察を呼んで相手と話をしないといかんと聞いたことがある・・・その場で確認しとけばよかったと思ったが、もう遅い。

警視庁に電話して湾岸署に取り次いでもらった。こういうのは110番ではなく所轄に電話して相談するのが良いらしい。

電話番の方は親切で、駐車場に車がやってきて、駐車してから車から降りた際のドアパンチについては事故になる。詳しくは担当につなぐと言ってくれた。

ググると、警察公道上以外の事故は扱ってくれないとか、そういうネガティブな情報が溢れているが、実際に聞いてみると親切であったのでまずは相談すべき。

ただし、相手の車が停車中にぶつけたのは事故ではないので扱ってくれない感じであった。あくまでも駐車場に入ってきて、停車して降りた時のドアパンチは事故になるような言いっぷりであった。(つまり、停車してるところに戻ってきてドアを開けた際にぶつけた場合は、事故にはならないっぽい)

担当の方は、本日なら事故現場に戻ってもらい110番通報してもらうところだが、経緯を聞くと証拠が揃っていそうなので、明日警察署に来てくれれば良いということだった。

こちらとしてもその方が助かるので、警察側が明日でいいなら明日で頼むということでお願いした。対応が親切で心強かった。どこまでやってくれるのかは不明だが・・・

 

(警察の対応)

ドライブレコーダーで相手が特定できるか?と聞かれたがセントリーモードのデータで相手の車種とカラー、ナンバープレート、相手の顔(つまり、同乗者の中で誰がぶつけたのか)、故意なのかうっかりなのか(気づいているのかいないのか)、ぶつけられた日時や場所の記録が確認できると回答すると、かなり驚かれた。

また、それなら話は早いので車の被害状況とデータを見せてくれということになった。

データがバッチリ取れていればすぐに相手を特定できるだろうということで、車種やナンバープレートの情報を先に連携してくれということなので連携した。

 

(修理費用)

ぶっちゃけそんなに大きな傷でもないのだが、明らかに普通ではない傷であり、ググると安くても5万円、高いところだと10万円から数十万円かかることもあるとのことだった。

テスラはディーラーで対応できないので認定工場であるヤナセに持ち込むことになりそう。

 

(翌日・警察署にて)

翌日、警察署に行くと、駐車場になんとドアパンした車が停まっていた。警察官が呼び出してくれていたのである。

警察官に話をすると、「傷は見てませんが、ナンバープレートから連絡を取ったら日時と場所が一致したのでとりあえず呼びました」とのこと。仕事早杉有能杉内。

 

別室で警察官にノートPCに保存したセントリーの動画を見せて、ヒットしているところ、ナンバープレート、車種を説明。

警察官はこんなの撮れるんですね!すごい!と感動してた。ともあれ、動画を見てこれは間違い無いですねということで車の傷を確認。

そこでは加害者側のドライバー(男性)と別の警察官がいたので、皆で状況を確認。ドアパンを食らった時に運転していた方らしい。

その男性はちゃんとした感じの方で、その時は気が付かなかったが、ご迷惑をおかけして申し訳ないと言ってくれたのでまぁ許した。

警察官はテスラを見て感動していたので少し説明した。

「駐車中は車の近くで動作を検知すると、カメラが自動で撮るんですよ。だから今も撮っています。」

「オプションではなく、すべてのテスラ車についている機能ですよ」など。

 

その後、事故証明を作成して連絡先を交換して30分くらいで終了。金銭のやり取りには警察は介入してくれない。

僕のイメージでは、年明けにヤナセに見積もりを取って、それを先方に送って先方が保険で対応ということだが、払いたく無いでござる!!と言われたら面倒だな・・・

まぁ住所も勤務先も警察が抑えているので大丈夫だろうと思うが。そこは自分でなんとかするしかない。

 

今回、警察が迅速に動いてくれたのは事故から時間が経っていなかったことと、セントリーの動画があったからである。

事故からの経過時間と証拠、これがとても大事だなぁと感じた。

 

(教訓)

・ぶつけられた日時から離れてしまうと警察による対応が厳しくなるので、車の状態は出発前や到着後に確認し、傷をつけられたことにすぐに気が付かないといけない。

・ドアパンチされたくなければ、他の車から少し離れたところではなく、かなり離れたところに駐車すべき。

・セントリーモードやドラレコは必ずつけるべき。証拠がなければ警察はどうしようもない。

・セントリーモードの動画は面倒でもチェックした方がいい。件数が多すぎれば最低限、ぐるっと車の状態を見て異常ないか確認すべき。

・自分や子供が加害者にならないように気をつけなければならないのと、加害者になった時用の保険、いざという時の対応イメージは持っておくべき。

 

ヤナセへ電話)

テスラの公式サイトを見ると、認定工場に直接連絡しろとある。テスラを噛ませる必要もないので直接ヤナセに電話した。年末年始はやってなくて辛い。

すると、メールで傷の写真を送ってくれとのこと。何枚か撮影してメール。さて、見積もりはどの程度になるのだろう。

テスラのパーツは国内在庫がないものだと納期遅いんですよねーという話だった。

 

ヤナセから見積もり受領)

メールで見積もりが送られてきた。なんと約40万円。しかも代車費用を除く金額であり、作業期間2週間とのことなので代車費用含むと60万円くらいである。

さらにコーティングなんかもしてる人なら、さらに10万円とか20万円くらいかかるんだろうか。ぼくは安コーティングをしているので、それは追加でかかる。

工事の内容はドアを取り外し、研磨をして、塗装をして、ドアの脱着によって破損した部品を交換して再度取り付けるというものだ。

内訳を見ると塗装が高い。パールホワイトで塗装し直すというのが高いんだなぁと。

ヤナセの作業内容はいわゆる傷修理ではなく、ドアの再塗装工事ということのようである。

ぶっちゃけ、自分がどこかに擦っただけなら傷を隠すだけで5ー10万円くらいで済ませるかもしれないが、

事故扱いなので、本来やるべき理想的な対応になっている。(再塗装しないと錆の原因になったりするそうだ)

テスラの修理代たけぇなというのが感想である。ただま、これ、ほとんど工賃なのでどのメーカーの車でも同じ作業をお願いすれば同じくらいかかると思われる。

 

(見積もり内容の確認)

相手から代替手段がないのか確認してほしいとの連絡が来たので、一応ヤナセに確認。

すると、ドアパン修理については今回のように取り外して再塗装して取り付ける方法とドア自体を新品に交換する方法があるが、

新品に交換するとなるとパーツの関係で納期が伸びること(さらに高額になること)、損傷の程度が大きくないので再塗装する前提で見積もりを作成したということだ。

 

よく、ドア交換で100万円かかったぞというのはこういうことのようだ。

なお、傷を誤魔化すだけの修理であれば10万円くらいでできそうだが、錆の原因になり得るので本来は好ましくないとのことである。

ドアに小さな傷をつけただけで修理費100万円。これは車好きの人ならあるあるなのかもしれないが、ぼくのイメージとは大きくかけ離れていた。

自分が他人のドアにぶつけないように気をつけなければならない。また、狭い道や混雑している駐車場などは避けるなど、もっと防衛しないといかんなと感じた。

 

(保険会社からの電話)

先方に連絡をすると、保険対応にしたので保険会社から連絡すると言うことであった。これはホッとした。

保険会社は対応に慣れているであろうし、費用についても出す出さないがはっきりしている。素人同士で話をしてもしかなく、ヤナセと保険会社で話してもらいたいと思っていた。

さて、保険会社から連絡が来て、事実確認をされた。事故については特に何も触れられず、修理の内容や代車どうするのなど。

コーティングをやっていると言ったら、ヤナセでコーティングしますか?と聞かれた。安いコーティングだったのでガソリンスタンドに持っていこうと思っていたが、

そりゃできるなら全部やってもらってから引き取りたいと思っていたので、希望してみた。また、レンタカーの車種は車庫の関係で制約があることを伝えた。

その後、保険会社からヤナセに連絡した上でヤナセの担当から折り返すと言うことだった。

なお、ヤナセは三郷のお店なのだが、そこまでの交通費や代車のガソリン代は出ないと言うことだった。まぁ仕方ない。

ヤナセが車を引き取るサービスをやっていれば利用できると言っていたが、ヨークハンドルなこともあり、貸し出すのはちょっと怖いので一応自分で持っていこうかなと思っている。

保険会社は慣れた感じで、淡々と受け答えしていたしダメなものはダメ、出すものは出すと言うことではっきりしていた。安心である。

 

ヤナセへの持ち込み)

保険会社が入ると話は早く、後は持ってきてもらえればいいよという話になった。

レンタカーは保険会社が手配、コーティングはヤナセがやっておいてくれるらしい。数日後、車を三郷の修理工場に持っていった。

10分くらい説明を受けてレンタカーを引き取って終了。あっという間だった。

保険修理でない場合や、過失割合で揉めてる場合にはもう少し説明が必要らしい。ともあれ、2週間後に引き取りに行くことになった。

なお、三郷のヤナセまでは品川から30分で到着した。高速が空いてるとこんなに速いのかと驚き。帰りは渋滞していたので60分以上かかった・・・

また、三郷の周辺はトラックが多いのだがどれも運転が荒くて驚く。合流車線での合流ブロック(後ろから急加速してブロック)や、黄色信号になった途端加速して全速力で赤信号に突っ込むなど、民度が低すぎる。。場所によって運転のマナーは違うが品川埠頭のトラックは運転がジェントル(法定速度を守る、黄色信号は止まる)なので驚いた。

 

ヤナセでの修理)

さて、2週間過ぎてヤナセに車を引き取りに行った。ピカピカに仕上がった車が置いてあった。

また、作業途中の写真を使って、どのような作業をしたのか説明してくれた。

修理代は見積りを受けた額と同じ40万円弱、これに保険会社が手配したレンタカー代金が別途かかっているので、合計で60万円くらいかかったのだろうか。

相手の保険会社が全負担するのでキャッシュレスで終了。

出来上がりは素晴らしいが、ふと、こんなにお金かける必要あるのかなと思った。

テスラの場合、認定工場がヤナセなので保険修理の場合はヤナセに持ち込む人が多そうだが、まぁ贅沢な対応なので簡単な修理でもこんな感じだ。

これが保険料に跳ねてくるわけで、保険修理の業界ってなかなか独特なビジネスモデルだなぁという感じ。(自費修理ならもっと安く済ませるはず)

また、修理費はともかく、2週間も車がなくなってしまうので不便だし、手間も精神的な疲労もある。

今後、車を止めるときは出入り口から1番遠い安全地帯に停めようと思う。

 

トヨタのEVに期待しよう

激アツの発表

トヨタがEVへの取り組みについて発表した。

 

・2030年までに世界で新型EVを30車種発売する。

・2030年にはEV販売台数350万台/年を目指す。(従前は200万台/年)

・2030年までに製造に必要な資源はトヨタ通商を通じて確保済み。

2035年にはレクサスは新車販売の100%をEVにする。

・2030年までに電動化に8兆円、うち4兆円をEVへ(うち2兆円を電池へ)投資する。

 

EVに消極的と見られていたトヨタのイメージを払拭するのに十分なものだったと個人的には思う。

一方で、全方位戦略は捨てずハイブリッドやFCVの開発も続けるという姿勢も明確にした。

 

これに対して、EV100%にしろやというのは無理がある。

トヨタの車は電気が通ってないような地域でさえ使われているので、EVだけでは需要を満たせないのは明らかである。

 

さて、メーカー目線はの話はぶっちゃけどうでもいいのだが消費者目線で見ると気になる発表は、

・今日発表した17車種は数年以内に市場投入(特に、bzシリーズ5車種は2023年までに投入!)

・bzブランドでは安いEVをフルラインナップで提供(安い!)

・レクサスブランドはグローバルでEV100%のブランドになる(これが1番驚いた)

トヨタブランドでもEVを投入

・2025年までにトヨタの販売店に急速充電器を設置し、他社にも開放(2025年は遅いけどしゃーない。150kWだといいな)

 

bzブランドの5車種を2023年までに投入するだけでもすごいのに、まさかの17車種が発表され、「うぉぉぉぉぉ!!!」となる内容。

凄すぎて自動車系メディアも混乱している模様。

 

今回の発表はEVに消極的という見方を覆さないと欧米中で叩かれまくって売れなくなるだろうという危機感からなのだろう。

 

17車種の中身を見ると、bzブランド5車種、レクラスブランド4車種、トヨタブランド8車種のようだ。

EVの車種が多いことがすごい。戦略は違うとはいえ、テスラはモデルS、Xの新規受注を止めてしまったので、販売がモデル3とYだけに絞り込んでいる中で、

選択肢がないなぁと感じていたところに、ほーん、うちはEVだけで17車種(30車種)出すけど?ということである。

 

bzシリーズに期待

さて、レクサスのEVは見た目はかっこいいが、とんでもない価格になるであろうことが予想され、また、そうあって欲しいとも思う。

テスラモデルSPlaidやポルシェタイカンと競り合うLFAみたいなやつは、2000万円くらいだろうか。それくらいでいいので性能を追求してほしい。

RXっぽいやつは1000万円くらいかな。まずは価格よりスペックを追求したらいいと思う。

 

個人的には安いbzシリーズが気になる。個人的に特に気になるのはコンパクトクロスオーバーとラージSUVである。

コンパクトなEVは作るのが難しい。電池の積載量が小さくなり航続距離が短くなってしまうし、航続距離を稼ごうとすると非力になるからである。

テスラもコンパクトな車を出す出す言っているがまだ出せていないし、VWは出してるが航続距離が短い上に価格が高くてバランスが悪い。

この難しい領域でどのように安くて必要十分なものを出すのかが気になる。

 

また、ラージSUVは単純に欲しい。3列シートも導入すると言っておりデカいことがわかる。

デカい車は通常、燃費が悪いのだが、EVにすることで維持費を下げられるし、デカいと電池をたくさんつめるので航続距離でも有利である。

モデルXもデカいけど、1000万円以上だし、お金があったとしても納車数年待ちで新車は買えない。

 

レクサスブランドでもEVを出す以上、レクサスはハイパフォーマンスで雲上価格、bzはそこそこ性能で安いという路線になると思われる。

bz4Xもスペックはそこそこである。価格と性能のバランスをどの程度取ってくるのか気になる。

 

デザインで見るとテスラやレクサスに比べてbzシリーズは垢抜けない感じだが、トヨタらしいとも言える。

デザインよりも価格と性能のバランスを追求。キレッキレのデザインはレクサスでやればいい。

また、セクシーな車が欲しければテスラがあるわけで、トヨタはもっと違う路線を攻めて欲しい。

 

社長が「bzシリーズでは安いEVをフルラインナップで提供」と言っていたので、期待が高まる。

個人的に、イノベーションは安くないと意味がないと思う。高いと一部の金持ちとオタクしか使わず存在しないのと同じ。

量産化、大衆化、民主化、社会実装にこそ価値がある。

 

トヨタの全方位戦略で「あらゆる市場や客の状況に合うように選択肢を増やしたい」という点について、

ぼくは「パワートレーンの選択肢は要らんから、EVの中で選択肢を増やして欲しい」と思ってきた。

まさに、EVというジャンルの中に選択肢を作ってくれたことが今回の発表で1番興奮する点である。

 

日本社会を動かすトヨタパワー

多くの人が指摘しているが、トヨタが本気でEVに取り組むとぶち上げたことで、政府にプレッシャーがかかったのが素晴らしい。

自動車がEVになっても発電が火力なら大してCO2の削減にはならない。で、自動車メーカーはやることやったけど、政府はどうすんの?と。

また、充電ステーションの整備やら再エネ関係の投資や規制緩和にもプレッシャーがかかる。

 

今のところトヨタはエネルギー政策には積極的には介入していないように見えるが、日本にものづくりを残したかったら、

電源の脱炭素化を進めなければならないことは見えてるので、いっそのことトヨタなり豊田通商が電力業界に参入してくれないかなぁと思う。

東電は原発事故を起こした手前、原発再稼働はさせづらいし、保守的で国内しか見てないから安定供給しか考えず、グローバルな電動化の波に乗り遅れるだろう。

また、乗り遅れたとて東電は困らない(むしろ需要が減って嬉しい)ため、自分の都合しか考えないで、できない理由ばっかり言っている。

 

自動車メーカーから見たら、電源の脱炭素化はメーカーの競争力に直結する話になってきているため、動かない政府と保守的な電力会社に対するイライラが溜まっているはず。

 

消費者目線で話をして欲しい

さて、アンチEV論者もメーカーも政府も、政府目線やメーカー目線で話をしすぎるのが気になっている。

ぼくはEVに乗っているが、消費者目線でEVが素晴らしいのはCO 2を出さないことではなく、加速が静かで速く、排気ガスを出さず、停車中に振動せず、維持費が安いことである。

 

だから「CO2を出しませんよ!」とか「カーボンニュートラルに貢献します!」とか言われても「知らんがな」ということになる。

もちろん、どちらかといえばCO2は出さないほうがいいし、カーボンニュートラルに貢献するほうが良いだろうが、枝葉末節、おまけの話である。

何度も書いているが本当にCO 2を出さない方がいいならカーシェアを利用したほうがいい。製造時にたくさんCO 2を出すんだから。

 

アンチEVおじさん(今回のトヨタに対しては批判しない不思議なおじさん)は、EVはCO2の削減にならないと言うのだが、知らんがなと言う話である。

これからエネルギー分野でどんどんイノベーション起こしていこうぜ、電源構成を変えていこうぜ、再エネ入れようぜ、蓄電池設置しまくろうぜという話なのに、今の状況で思考停止してできない理由ばかりを並べている。

 

EVシフトで日本の雇用が失われるぞという話も業界外から見たら、知らんがなという話である。

そりゃ一般論としては失われないほうがいいが、だから優れた商品を我慢して使わないのか?という話である。

日本の雇用が失われるからアイフヨーンを使わないでバルミューダフォンを使うのか?

 

EVシフトで仕事が減るならよりグローバルに仕事をとってくるとか、膨大な需要がある再エネ関係に進出するとか、打開策をメーカーが考えるべきであって、

消費者に対して訴える話じゃない。

 

なぜか自動車の話になると、消費者置き去りでCO2ガーとか雇用ガーとか内燃機関ガーとか、電池が中国メーカーに取られてるとか、メーカー目線の話ばかりになるのだが、ぶっちゃけどうだっていいので、まずは消費者目線で話をして欲しい。

 

消費者目線で大事なのは価格、デザイン、サイズ、加速力や航続距離などのスペック、充電インフラ(日常的な運用の容易さ)、自動運転機能、維持費などだよ。

 

ぼくたちが聞きたいのはこういう話よ。

 

 

 

 

テスラのステアリングをヨークステアリングに交換した話

アリエクからステアリングを買って、国内で取付をしてもらったので、経緯を記録しておこうと思う。Twitterなどで質問も歓迎。

 

ヨークステアリングとはなんぞや

テスラモデルSのPlaidで採用された非円形のステアリング。レーシング仕様のような変わった形であったり、操縦桿のようにも見えてテスラのスペースシャトルっぽい内装にマッチしている。これを真似て、テスラの他の車種用にもカスタムパーツとしてヨークステアリング風のステアリングが開発されている。Hansshow、TBRなどでは10万円強、アリエク(Aloham)では5万円強で色々売られている。TBRは国内業者で販売、他は輸入。形状、素材、ステッチなど細かく指定してオーダーすることも可能。元々、テスラのステアリングは若干チープな感じなので、アルカンターラやカーボン素材などの交換用のステアリングが売られていたが、ヨークステアリングは形状が円形ではない。テスラ以外でもヨークステアリングをやろうと思えばできるが、買う人がいないのか実質的にテスラ専用のカスタムパーツになっており、テスラ車を買った人だけが楽しめるメリットと言えなくもない。ぼくはせっかく車を購入したのでカーシェアでは実現できないことをやってみようということで、アリエクからポチってみた。

 

ヨークステアリングの形状

アリエクで見ているとヨークステアリングの形状は何パターンかに集約される。まず、ステアリング上部に突起があり握れるようになっているか、なで肩になっており握れない(横を握る)か。また、下部が外側に出る台形型か、内側に窪んでいる円形か。一般論として、上部突起がある方が操作しやすく、台形型の方が手を置きやすい。ただし、台形型は出っぱっているので回転させたときに足に当たる。このため、ステアリングの位置をいつもより上部に調整しないといけなくなる。まぁこの辺は好みであるし、今後も色々と出てくると思う。なお、交換用のステアリングは真ん中のエアバッグの部分は純正のものを利用するので、持ち手の部分だけ入れ替えるような形になる。ステアリングのくりくり(ただし、くりくりの横のライトはないのとプラスチック製になる)やステアリングヒーターも利用できる。気に入らなければ円形を再度装着することもできる。

 

ヨークステアリングの特徴

ヨークステアリングの良い点はなんと言っても非円形の近未来的な外観である。正面に向けた時に上部にハンドルがないため、直進や緩やかなカーブ走行時に前方の視界が抜けている。抜けていなくても危険ということもないが、抜けていると解放感が高まる。モデル3には「物理ボタンやメーターなど不要なものがない」という快感があるがそれが高まる。さらに円形と違ってステアリングが少し切れて停車している時にぱっと見でわかりやすいという特徴もある。まぁほとんど趣味的なものだが、一応実用性もある。

 

ヨークステアリングの操作性

ステアリングの上部を掴んで操作することができなくなるので、操作性が変わる。基本的には上部の突起に指をかけて握る。ステアリング上部を持つことができないので、常に正しいポジションでしっかり握ることになる。これによって直進時や緩いカーブではむしろ安全性は高まると感じた。急な回避ではステアリング上部を掴んでぐいっと操作はできないが、そもそもきちんとした位置で握っているので普通に回避できる。一方、右左折、きついカーブ、転回では操作性が大きく変わる。ステアリングを持ち替えながら少しずつ送る操作、戻す時に手を離して一気にくるくる戻すことができないので、しっかりとステアリングの下部を持って回して、また、手を離さずに戻す必要がある。これは独特の操作で、最初の何回かは流暢に行うことができないのだが、何度か練習すると洗練された動きでできるようになる。人間の慣れってすごい。まぁ操作は独特なので万人向けではないものの、認知症気味の高齢者でもなければ普通に誰でも操作できるものだと思う。個人的には若干操作にコツが必要になり、洗練された運転をするのに頭を使うのでボケないでいいかなと思った。運転が楽しくなる。円形は運転が簡単すぎてつまらないと感じる時がある。(一般的には素晴らしいことだが)なお、オートパイロットの際の荷重センサーは普通に握っていればハンドル動かせと言わないが、手をかけているくらいだとハンドル動かせというのと、センサーを騙すハンドルウエイトは付けられなくなるので(付けられるやつもあるらしいが)、その点でも安全になるかもしれない。細かい話だが、ハンドルのくりくりを押し込んで音声操作はもとより、くりくりを急に操作して5km速度をコントロールする機能も使えた。個人的にはよく使う機能なので嬉しい。

 

ヨークステアリングのアリエクからの購入

ぼくはHomieというお店からAlohamというブランド?のものをポチった。特にオーダーメイドではないので定型のものである。ポチるとチャットで連絡がきて、ステアリングの穴の形状を教えてねと言われる。これはモデルSなのかモデル3なのかによって穴の形が異なるためだと思う。で、それが終わると製造したら写真を送るねと言われて数日で写真が送られてくる。で、OKと言ったら数日で到着。めっちゃはやい。やりとりは英語だが簡単なチャットなので問題はない。納品したら装着してSNSに写真載せてくれたら20ドルあげるぞと言われたが、言われなくても写真載せる。なお、Twitterと打ったらチャットでブロックされてたし、URLも送れなかったので証拠画像を送ってあげた。とにかく、安心かつスピーディな購入体験だった。ビルドクオリティも素晴らしくむしろ純正のステアリングよりもしっかりした作りだった。中国の製造力のパワーを見せつけられた。ぼくが買ったのは純正っぽいデザインのものだが、アルカンターラとかカーボンとかナッパレザーとか高級感があって手触りが良さそうな素材のものもあり、これらも品質が良さそうである。尖ったのが欲しい人はホワイトのナッパレザーのやつとかいいんじゃなかろうか。

 

ヨークステアリングの取り付け

YouTubeでは国内外でのヨークステアリング取り付けた人の動画が上がっているので、多くの人は自分で取り付けるのではないかと思うが、動画を見ても自分でできる気が全然しなかったのでプロにお願いした。いくつかの工場に電話してみたが「テスラのステアリング交換はやったことがないので受けられない」「TBRの商品しか受けられない」など悲しい反応だった。ミツル商会さんは「パーツ持ち込みでも受けられるし、テスラのステアリング交換もやったことありますよ」と快諾していただけたのでお願いすることにした。交換作業は30分程度、会計やテストなど含めても60分程度、費用は5000円ちょっとで終了。安すぎるのでもっととった方がいいような・・・

なお、自分でやる場合は「電源を切る(車両の電源を落とすだけではダメっぽい)」「ステアリングをとり外す」「中の配線を付け替える」「ステアリングを取り付ける」というステップで作業をして、特にステアリングを取り外すところで工具が必要になるのと、中の配線を付け替えるのがど素人にはちょっとむずいという話である。腕のある人なら30分から60分くらいでできると思うが、説明書がないので車に詳しい人以外はプロにお願いすることをお薦めする。ミツル商会さんお薦めです。電話でアポとって持っていくとやってくれます。

 

車検大丈夫?保険大丈夫?修理大丈夫?

さて、ステアリングを交換するというと色々と気になるところがある。代表的なものは車検通るの?保険大丈夫なの?ということだが、これは一応(正式ではない)確認したら車検は明確な基準がないので検査員次第だが、「車検を通せない理由」を説明することができないため、普通は通るだろうとのことだった。また、保険については通常のカスタムパーツの範囲なので特段問題にはならないだろうとのことであった。エアバッグを取り外すような改造ではなく、操作ができなくなるような形状でもないので、通常のファッションでのステアリング交換と同じということ。唯一、テスラに車両を持ち込んだ際にダメと言われたり、追加コストを取られる可能性はある。(絶対に必要とは言われてない)いざとなったら元のステアリングに戻すしかない。心配な人は事前に確認してからやるといいと思うし、それでも心配な人はやらない方がいいかもしれない。自己責任なので。

 

現時点では万人向けではない

ヨークステアリングは操作性が独特なので円形ハンドルよりも優れたものだ!という感じではないが、人によっては楽しいものであり、また、そこまで特殊なものでもない。今後ずっとヨークステアリングでも別に問題はないと思うくらい。ただ、ステアバイワイヤが実現して物理的な操作とステアリング動作が切り離されたら、ステアリングを持ち帰ることなく右左折転回が可能となり、そうしてくると万人向けのものになってくるだろう。

 

まとめ

・ヨークステアリングは(現状)テスラ車専用のカスタムパーツである。

・ヨークステアリングは5万円くらいで買える。着脱は自分でもできるし、プロに依頼することもできる。

・メリットは近未来的でミニマルな見た目、前方視界の解放感、操作性(ただし、好むかどうかは人による)で、留意点はテスラへの持ち込み修理の際の取り扱い。

 

 

 

 

使いこなしが必要な自動運転という実情

自動運転のレベルとしてよく出てくるレベル3とかレベル4とかの区分けがあるが、現状、重要なのは自動運転のレベルそのものではなく、『運転手の必要ない完全な自動運転は実現できていない』ということだ。

 

つまり、自動運転でうまく処理できる道路状況とそうでない道路状況があり、うまく処理できない道路状況ではドライバーが運転をかわってやる必要がある。

 

むしろ実態としては、「うまく処理できる道路のみ自動運転を使うこともできる」と言った方がよい。

 

うまく処理できる道路はメーカーによって異なるが、例えば渋滞、直線や緩やかなカーブ、歩行者や自転車のいない自動車専用道路などである。

 

急カーブ、山道、複雑な交差点、歩行者や自転車や路駐してる車への対応は車線と前方車を見て走るだけの単純な自動運転では対応できない状況である。

 

機械がうまく対応できる道路は機械に、できないところは人がやるという役割分担だが、大事なのは人が機械の能力を見極めて、ここは任せよう、ここは引き取ろうと判断することである。

 

普段は自動運転が得意とする直線でも、事故車や工事などで対応できなくなってしまうこともある。また、ギリギリで人に運転を交代しても事故るので、保守的に機械を信用しすぎないことが必要である。

 

また、すこし後押ししてあげれば機械がうまく対応できることもある。例えばテスラの場合は3Dマップを使っていないため、急カーブに対して事前のブレーキ無しに突っ込んでいくおバカな特性があるので、ドライバーがカーブの前でオートパイロットの上限設定速度を落としてやることで、急カーブにうまく対応することができる。ハンドルのくりくりで操作するのでさほど手間ではない。

 

このほかにも前方車がいた方が自動運転が安定するので、あえて安全運転してる前方車にくっついてくらクルーズコントロールをオンにするとか、細かなコツが色々ある。

 

この辺のコツは何度か使ってみれば理解できるが、はじめてだとよくわからない。おそるおそる機能を一つずつ試して限界を見極めていく。最近は機械も運転データで学習するが、人も機械の使いこなし方を学習することで、より安全になっていく。

 

まだまだドライバーを必要としない自動運転の実現には時間がかかりそうだから、当面は人と機械の協業が必要になってくる。

 

その前提で、うまく機械を使いこなす必要があるのだが、機械を盲信して、よく理解しないまま頼りすぎると、人が運転するより危険になる。

 

機械を盲信したり、メーカーの想定しない使い方をするダメドライバーには各社の自動運転機能は使わせないことにできればよいが、今のところできていない。

 

ドライバーを認識する、カメラでドライバーを監視するなどで実現できるが、あまりガチガチにすると良いドライバーの足を引っ張ることになる。

 

テスラの車をハーツレンタカーが購入するという話だが、レンタカーではじめてテスラに乗る人が機械の限界を理解しないまま、テキトーに自動運転機能を使うと危ないんじゃないかなと思っている。

 

現状、日本では機能の限定されたオートパイロットしか使えないが、それでもそれなりに使いこなしが必要である。

 

FSDのように、より高度な自動運転機能を使う場合は、まずドライバーがその機能の限界を理解しながら、使いこなして行く必要がある。

 

面倒といえば面倒だが、完全でない自動運転でも、うまく使いこなせれば人が全て運転するよりも安全に楽になるのでぼくは歓迎である。嫌なら使わなければ良いわけだし。

 

自動運転の進歩とは、運転時間に占める機械が運転をしている時間の比率を高めて行くことだと思っている。

 

EVシフトをガラケーとスマホの関係に例えるのは妥当か?

ガソリン車とEVはガラケースマホに例えられることが多いが、これは適当な点とおかしい点があると感じている。

 

・非連続的な進化形

スマホガラケーからの非連続的な進化形であり、新ジャンルの商品として登場した。ガソリン車の性能ををいくら高めてもEVにはならないと思われるので、非連続的な進化形としてEVをスマホに例えるのは適当だと感じる。スマホユーザーで今更ガラケーに戻す人はほとんどいないだろう。一方で、EVユーザーの中にはガソリン車に買い替える人もいる。この点で、スマホは非連続的かつ不可逆的な進化形であるが、EVは今のところそこまでのものではない。

 

・自動運転

自動運転(ハンドル及びアクセルブレーキの自動操作)は体験してみると衝撃的である。イーロンマスクも「優れた技術は魔法のように感じるものだ」と言っているが、まさにそんな感じ。ハンドルが自動で切れていく様を見るのは衝撃だった。今、日本で使える自動運転機能というのは、ちょっとした運転補助に過ぎないが、アメリカや中国では一般道での自動運転タクシーをどんどん実証している。これが日本の車でも使えるようになり、運転時間の8割9割を自動で運転できるようになれば、これはもう不可逆的な進化と言えるだろう。実際、ぼくも渋滞で手動運転はできない体になってしまった。なお、ガソリン車でも自動運転機能をつけることはできるが、EVは自動運転と相性が良いとされており、多くの会社はEVと自動運転はセットで考えているようだ。ガソリン車でも自動運転ができるよという意見は、「ガラケーでも音楽聴けるよ」という話のように、できることはできるけどスマホの方が適しているよねという話なのかなと思っている。

 

・メガトレンド

スマホ登場以降の10年間、モバイル化はグローバルなメガトレンドとして認識されてきた。GAFAなどはトレンドに乗って急成長してきたし、リアル店舗は潰れた。今やモバイルはトレンドではなく常識として定着し、スマホの次のメガトレンドは何か?というのを皆が気にしている。現在、EVと自動運転はグローバルなメガトレンドであると認識されている。この点ではEVはスマホと似ており、世界を大きく変えるトレンドであると期待されている。2030年頃を目指して欧州、米国、中国という巨大自動車市場がEV化を加速させるとしている以上、グローバルにEVが普及することはある程度確度の高い未来だと思われる。もちろん、普及を妨げる要因はたくさんあり、リスクシナリオとしては微増に留まるかもしれないが、メインシナリオは2030年頃までにグローバルにEVシフトが一気に進む(新車販売台数の30%から50%程度以上のシェアを占める)というものだろう。

 

・利用目的

スマホガラケーは利用目的が異なる。スマホSNSやらストリーミングやらオンラインゲームやらWebサービスの利用がメインで電話としては使わない人も多いが、ガラケーはメールが主目的で、次に電話であった。ゲームなどはおまけの機能であった。EVもガソリン車も移動するための手段が主であり、エンタメなどは副であることには違いがない。この点では、さほど大きな違いはない。最も、自動運転が実現されたら、移動自体は大した目的でもなくなるのかもしれないが、今のところはあくまでも移動が主である。テスラもDレンジに入れるとネットフリックスやYouTubeは強制終了される。

 

・ユーザー体験

スマホを初めて触った時はデザインのミニマルさやタッチスクリーンの気持ち良さに驚いたものだが、EVについては車種によって体験が異なる。テスラのようにミニマルデザインなものもあるし、メルセデスのようにガソリン車以上にゴテゴテしたものもある。また、アクセルを踏んでドーンと加速する車もあれば、あえてガソリン車よりもマイルドに加速するものもある。一般的にはEVは低重心で加速力があるが、似たようなガソリン車もあるはずである。この点では、大した違いがないと言えるかもしれない。

 

・テスラの特殊性

テスラはEVの中でも特殊である。そうでなければ実績のない会社がトップシェアにはなれない。テスラ車はユーザー体験から未来を感じる。あえて彼らが未来を感じるように、ガソリン車との違いを感じるようにあらゆるものをデザインしているからであろう。オンラインアップデート、スマホキー、自動で電源オンオフ、外部からのエアコン操作など、どれも便利でガソリン車との違いを感じる。よく練り上げられていて、チグハグさがない。ハードとソフトがうまく統合されていてiPhoneっぽさを感じる。この点ではEVがスマホなのではなく、テスラ車がスマホであると考えると実体に近い。よく、「車には興味がないがテスラは欲しい」「EVが欲しいのではなくテスラが欲しい」という声を聞くが、これはEVの特性を活かしてガソリン車との違いを感じさせてくれる車ということで差別化ができているということであろう。ただ、テスラは車ではなく走るスマホだ(車としての性能はさほど重要ではない)というのはまだちょっと大袈裟な話である。まだ自動運転は実現できていないのだから、まだ主機能は車である。

 

結論

EVをスマホに例えて、「ガソリン車はガラケーのように絶滅するぞ」という話は現時点ではちょっと違うのではないかと思う。ただ、米中で猛烈に開発されている一般道での自動運転がある程度実用化されたら、普通に考えて自動運転がついてない車は選ばれなくなっていくので、EV+自動運転をガラケースマホの関係に例えるのは妥当になってくると思う。自動運転+人は、人オンリーよりも安全性がダントツに上がるので、合理的に考えたら絶対にあった方がよく、自動運転はシートベルトみたいな存在になる。

 

そして、自動運転と相性がいいのがEVであるので、さっさとEVに取り組んで欲しいというのがぼくの意見。自動車メーカーのポジショントークとして、「EVはスマホではない(ここは同意)ので、そんなに急いで取り組まなくてもいい」というものがあるのだが、テスラのオートパイロットを体験してからものを言った方がいいと思う。その上で、「自動運転はガソリン車でも実現できるので問題ない」ということなら構わないが、ぼくは実際に体験してみて、「ガソリン車と全然違うじゃん、未来の車はこういうのが当たり前になっていくだろうな」と感じた。

 

車詳しいマンに言わせると、「EVの特性はバッテリーとモーターによる低重心と強力な加速で、自動車としての基本性能が高いので次世代の自動車だ」と言うのだが、これもズレていて、一般道での自動運転が実現すると、自動車としての性能はもはや重要でなくなってくる。(自動運転は法定速度以下でゆっくりと安全に走る)それよりも、内装の心地よさやエンターテイメント性能などが注目されるようになるだろう。

 

まぁ、未来のことはどうなるのかわからないし、自動車メーカーがどう判断するのかはその会社次第なのだが、消費者として未来を感られる商品いうのはワクワクするものであり、黎明期(日本では)のタイミングでその商品を試すことができるのは幸運だと思う。興味ある人は是非試乗してみて欲しい。ぼくと同じく、「未来の車はこうなっていくだろう」と感じる人はポチればいいし、そうではないならガソリン車の方が便利なことが多いのでそれでいいだろう。

品川の再開発はどうなっているのか

静岡県の反乱とかコロナとか色々あったが、品川の再開発の最近の動きはどうなったのだろうか。あらためて見直してみた。

 

品川の再開発の全体像

「品川」「再開発」でググると、いろんな計画が出てくるが、ぼくが品川の再開発と考えているのは以下のとおり。

リニア中央新幹線の整備、芝浦水再生センター周辺の開発・・・品川駅の東側

・高輪ゲートウェイ駅周辺の再開発計画・・・品川駅の北側

・JR品川駅の改良工事、京急品川駅の地上化・・・品川駅そのもの

・品川駅高輪口周辺の再開発計画・・・品川駅の西側

 

羽田空港アクセス線泉岳寺駅前、田町駅前、竹芝駅周辺の再開発など、近いところの開発を合わせて語られることもあるが、別物なので除外。

なお、具体的な予定はないが南側コンコースを整備する、北品川駅周辺を整備する品川駅の南計画も構想としてはあるらしいが、ここでは除外。

品川駅の南北線との接続も予定されているが、かなり先の話っぽいので除外。

 

再開発の時間軸はどうなっているのか

それぞれの計画が一気に終了するわけではなく、段階的に整備されていくのだが、ざっくりとした時間軸では、

・高輪ゲートウェイ駅周辺の街開き(2025年頃)を目指して開発完了するもの

・リニアの整備(2027年)を目指して開発を完了するもの

に大別することができる。

 

2025年(頃)には何がどうなるのか

2025年(頃)には高輪ゲートウェイ駅周辺の全4つの巨大ビルが一斉にオープンして街開きが行われる。

商業施設、劇場などの文化施設、カンファレンスホール、オフィス、ホテル、高級マンションなどが整備され、国内最大級の開発規模となるそうだ。

 

デベロッパではなくJRが主導するというところは懸念されるが、変に尖ったものを求めなければ立地的に普通には成功するだろう。これに合わせて、高輪ゲートウェイの周辺の道が整備され、高輪ゲートウェイ駅の芝浦港南側の改札と連絡通路もようやく整備されるそうだ。

 

これと同時に芝浦港南側の道(水再生センターを迂回せずに港南3丁目に出られるルート)も整備されるかもしれない。

水再生センターの老朽化した建物を高層化して集約し、上部をシーズンテラス方式で緑化すると、品川田町街づくりガイドラインに書かれているが、どこまで実現されるかは謎である。

 

また、品川グースの建て替え工事等、一連の開発の部分開業も高輪ゲートウェイ駅周辺の街開きの時期に遅れないようにすると計画されているようだ。こちらは京急トヨタが共同で開発すると公表されているが、あまり具体的なところが見えてこない。

 

なお、高輪ゲートウェイ駅周辺開発はコロナや高輪築堤の保存の関係で街開きが遅れるか?と心配されるが、今のところ正式に遅らせるとは発表されていない。

ただし、JRが4つの街区を同時にオープンしたいとなると、高輪築堤の保存により一部で工事の遅れがでれば、全体として遅らせようという話になるかもしれない。

 

2027年には何がどうなるのか

 

2027年にはリニアが始業することになっていた。これに合わせて、JR品川駅の大改良工事が完了する予定になっている。

 

JR品川駅は巨大駅なのに改札が2つ(実質1箇所)にしかなく、わざわざ改札を通ってからぐるっと回り込んで港南口に出なければならなかった。

これが、北側コンコースの大幅拡大とともに、改札を2箇所増設される。港南口近く(これはリニアを意識したものだが、港南口にも出られる)に1箇所、北側の高輪ゲートウェイ方向に1箇所の改札が作られる。これにより、品川駅の動線が大幅に改良され、人流の分散化も図られる。品川駅を利用するほとんどの人にメリットがある話である。

 

JRの発表では北側コンコースの拡大、改札の増設は2027年以降順次行うとなっているが、北側の開発予定(高輪ゲートウェイ駅との遊歩道での接続)については構想としている。

さらに京急の地上化や高輪口の開発の一部については2027年をターゲットに進められる。環状4号線も部分開通(部分開通ってなんぞ)を目指すようだ。

 

また、高輪口に設置される次世代モビリティ拠点も2027年を目処にオープンすることを構想しているようだ。(京急の一連の開発が全て完了するわけではないので遅れるかも)

 

もっとも、リニアの開業は2027年よりも遅れることが実質公表されている。遅れることは確実だが、いつ開業するとは明らかにされていない。静岡県との調整が進まない限りは明言できないということである。

 

2027年をターゲットに進められている他のプロジェクトはどうなるのか?今のところ、リニアが遅れたからといって品川駅の改良を遅らせなければならないわけではないが、リニアで品川駅の利用者が爆増する対策ということもあったので、リニア開業に合わせて来ることも考えられる。

 

まとめ

 

品川の再開発と言われているが、高輪ゲートウェイ周辺再開発の完了する2025年を目処に行われるものと、リニア開業予定だった2027年を目処に行われるものの2つに分けることができる。2025年の開発はコロナと高輪築堤の保全による遅延がリスク、2027年は静岡県JR東海の調整が進まないことによる遅延がリスクとなっている。

 

2025年の方はJRの能力で対応できる話なので、高輪ゲートウェイの周辺開発及びそれに合わせた開発については無事完了するのではないかと思っている。2027年の方は遅延が決定しているので、リニア以外のプロジェクトが遅延するのか、リニアより先に完了してしまうのか今後の発表が注目されるところである。

 

また、現時点で詳細が出ていない計画(芝浦水再生センターをどうしていくのか、京急による開発の全体像はどうなっているのか)は今後、詳細が出てくることになるだろう。

 

社会的な影響が大きく責任重大なのは、リニア(単純に移動手段というだけでなく、インフラ輸出や周辺エコシステムの創出など産業創出のインパクトが大きい)と高輪ゲートウェイ周辺再開発、高輪口周辺再開発(ビジネスやインバウンドの拠点品川の成長を左右する)だろうが、個人的には、品川駅の改良工事、高輪ゲートウェイ駅の芝浦港南口整備(水再生センターの再編も)、環状4号線の整備などを特に応援している。