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品川の再開発はどうなっているのか

静岡県の反乱とかコロナとか色々あったが、品川の再開発の最近の動きはどうなったのだろうか。あらためて見直してみた。

 

品川の再開発の全体像

「品川」「再開発」でググると、いろんな計画が出てくるが、ぼくが品川の再開発と考えているのは以下のとおり。

リニア中央新幹線の整備、芝浦水再生センター周辺の開発・・・品川駅の東側

・高輪ゲートウェイ駅周辺の再開発計画・・・品川駅の北側

・JR品川駅の改良工事、京急品川駅の地上化・・・品川駅そのもの

・品川駅高輪口周辺の再開発計画・・・品川駅の西側

 

羽田空港アクセス線泉岳寺駅前、田町駅前、竹芝駅周辺の再開発など、近いところの開発を合わせて語られることもあるが、別物なので除外。

なお、具体的な予定はないが南側コンコースを整備する、北品川駅周辺を整備する品川駅の南計画も構想としてはあるらしいが、ここでは除外。

品川駅の南北線との接続も予定されているが、かなり先の話っぽいので除外。

 

再開発の時間軸はどうなっているのか

それぞれの計画が一気に終了するわけではなく、段階的に整備されていくのだが、ざっくりとした時間軸では、

・高輪ゲートウェイ駅周辺の街開き(2025年頃)を目指して開発完了するもの

・リニアの整備(2027年)を目指して開発を完了するもの

に大別することができる。

 

2025年(頃)には何がどうなるのか

2025年(頃)には高輪ゲートウェイ駅周辺の全4つの巨大ビルが一斉にオープンして街開きが行われる。

商業施設、劇場などの文化施設、カンファレンスホール、オフィス、ホテル、高級マンションなどが整備され、国内最大級の開発規模となるそうだ。

 

デベロッパではなくJRが主導するというところは懸念されるが、変に尖ったものを求めなければ立地的に普通には成功するだろう。これに合わせて、高輪ゲートウェイの周辺の道が整備され、高輪ゲートウェイ駅の芝浦港南側の改札と連絡通路もようやく整備されるそうだ。

 

これと同時に芝浦港南側の道(水再生センターを迂回せずに港南3丁目に出られるルート)も整備されるかもしれない。

水再生センターの老朽化した建物を高層化して集約し、上部をシーズンテラス方式で緑化すると、品川田町街づくりガイドラインに書かれているが、どこまで実現されるかは謎である。

 

また、品川グースの建て替え工事等、一連の開発の部分開業も高輪ゲートウェイ駅周辺の街開きの時期に遅れないようにすると計画されているようだ。こちらは京急トヨタが共同で開発すると公表されているが、あまり具体的なところが見えてこない。

 

なお、高輪ゲートウェイ駅周辺開発はコロナや高輪築堤の保存の関係で街開きが遅れるか?と心配されるが、今のところ正式に遅らせるとは発表されていない。

ただし、JRが4つの街区を同時にオープンしたいとなると、高輪築堤の保存により一部で工事の遅れがでれば、全体として遅らせようという話になるかもしれない。

 

2027年には何がどうなるのか

 

2027年にはリニアが始業することになっていた。これに合わせて、JR品川駅の大改良工事が完了する予定になっている。

 

JR品川駅は巨大駅なのに改札が2つ(実質1箇所)にしかなく、わざわざ改札を通ってからぐるっと回り込んで港南口に出なければならなかった。

これが、北側コンコースの大幅拡大とともに、改札を2箇所増設される。港南口近く(これはリニアを意識したものだが、港南口にも出られる)に1箇所、北側の高輪ゲートウェイ方向に1箇所の改札が作られる。これにより、品川駅の動線が大幅に改良され、人流の分散化も図られる。品川駅を利用するほとんどの人にメリットがある話である。

 

JRの発表では北側コンコースの拡大、改札の増設は2027年以降順次行うとなっているが、北側の開発予定(高輪ゲートウェイ駅との遊歩道での接続)については構想としている。

さらに京急の地上化や高輪口の開発の一部については2027年をターゲットに進められる。環状4号線も部分開通(部分開通ってなんぞ)を目指すようだ。

 

また、高輪口に設置される次世代モビリティ拠点も2027年を目処にオープンすることを構想しているようだ。(京急の一連の開発が全て完了するわけではないので遅れるかも)

 

もっとも、リニアの開業は2027年よりも遅れることが実質公表されている。遅れることは確実だが、いつ開業するとは明らかにされていない。静岡県との調整が進まない限りは明言できないということである。

 

2027年をターゲットに進められている他のプロジェクトはどうなるのか?今のところ、リニアが遅れたからといって品川駅の改良を遅らせなければならないわけではないが、リニアで品川駅の利用者が爆増する対策ということもあったので、リニア開業に合わせて来ることも考えられる。

 

まとめ

 

品川の再開発と言われているが、高輪ゲートウェイ周辺再開発の完了する2025年を目処に行われるものと、リニア開業予定だった2027年を目処に行われるものの2つに分けることができる。2025年の開発はコロナと高輪築堤の保全による遅延がリスク、2027年は静岡県JR東海の調整が進まないことによる遅延がリスクとなっている。

 

2025年の方はJRの能力で対応できる話なので、高輪ゲートウェイの周辺開発及びそれに合わせた開発については無事完了するのではないかと思っている。2027年の方は遅延が決定しているので、リニア以外のプロジェクトが遅延するのか、リニアより先に完了してしまうのか今後の発表が注目されるところである。

 

また、現時点で詳細が出ていない計画(芝浦水再生センターをどうしていくのか、京急による開発の全体像はどうなっているのか)は今後、詳細が出てくることになるだろう。

 

社会的な影響が大きく責任重大なのは、リニア(単純に移動手段というだけでなく、インフラ輸出や周辺エコシステムの創出など産業創出のインパクトが大きい)と高輪ゲートウェイ周辺再開発、高輪口周辺再開発(ビジネスやインバウンドの拠点品川の成長を左右する)だろうが、個人的には、品川駅の改良工事、高輪ゲートウェイ駅の芝浦港南口整備(水再生センターの再編も)、環状4号線の整備などを特に応援している。