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名もなきショックで日経平均が過去最大の下落幅

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(歴史に残る株価下落)

8月2日、8月5日の取引で日本株が暴落して、8月5日の日経平均は▲4,451円と過去最大の下落となった。

 

2営業日連続で大暴落となったが、リーマンショックやコロナショックのように、経済の大きなダメージによって発生したものではなく、謎の要因で株価が下落。

しかも下げ止まらない。

 

今のところ、主要な要因として考えられているのは以下。

・米国経済のリセッション入り懸念(雇用統計などの悪化、米株を支えていたハイテク株の暴落)

・日銀の利上げをきっかけとした円キャリー取引の巻き直し(ドル円160円→150円までの急激な円高

・バブル気味だった日本株の巻き直し

・株価大幅下落による信用取引の強制決済(一定以上下落した際の成行ぶん投げ)

 

(株価下落の要因)

ぼくはリーマンショック老人会だが、あの時はベアスターンズとかサブプライム危機とか、わかりやすい理由があったのだが、今回はなにもないのが気になるところ。

 

利上げが遅れたことで、極端な円安株高を容認してしまい、リスクが膨らんでいたところに、わずかな利上げをきっかけに一気に逆流が生じたということだと思われる。

 

植田日銀は9月まで利上げを見送ったところで、リスクを膨らませる行為でしかないので、時間の問題でこの展開になってしまっただろうし、急速な円安への牽制で0.5%以上の利上げを予定しているかのような強気な態度をとらざるを得なかったので、仕方なかった感がある。植田日銀を叩いても仕方ない。

 

一方で、この展開を予見できなかったことは仕方ないとしても、発生してしまった危機への対応は必要であり、ここから政府・日銀としてどうやって火消しをするのかが注目される。

 

リーマンショックやコロナショックでは経済が悪化したので、それへの対応策と、金融が悪化するのを避けるために流動性を供給した。

 

今回は経済の悪化がまだ見られない中でなにをやるのか難しい。ただ、放置しておくと株価下落によって実体経済が悪化して、せっかくうまく回り始めた賃上げ、インフレ(値上げ)、好業績の流れが断絶してデフレに戻ってしまうので、早めに株価対策、経済対策をするしかない。

 

 

リーマンショックからの学び)

 

ぼくはリーマンショック老人会としていろいろ実体験から学んだが、結局のところ、再現性ありそうな方法としては、

・株価が大きく動くとついついタイミング投資したくなるが、99%失敗するので誘惑に負けないこと(損失を取り戻そうと大きく張るとほとんど負ける)

・大底を当てるのは不可能なので、とにかく定期的に買い続けること(びびって損切りしたり、買い付けを中止したりしないこと)

 

過去の下落を見てきたから、日経が4000円下げても冷静な態度でいられるわけで、授業料を払って学ぶことは大事だと思う。

また、今回学んだが、経済合理的であっても精神的負担の大きい一括買いはダメ(タイミングリスクを取ることになるので、精神的にダメージを受ける。いくらで買ったのかわからないぐらいでちょうどいい)

 

これは、NISAのみならず、マンションの頭金を入れずに資産運用する場合でも、タイミングリスクを取らないことが精神衛生上よろしい。

 

 

(マンション価格はどうなるか)

 

今回の利上げでは住宅ローン金利は若干上がると思われるが支払額に与える影響は軽微であり、ほとんど誤差レベルの影響しかない。

 

また、円高による海外投資家の購入が抑制されるかという点については、外国人による不動産取得が話題になり始めた頃はドル円が110−120円くらいだったことからまだ十分に円安であること、そもそも外国人は日本で現金買いするケースが多い(日本の銀行から金を借りづらい)ことから、ほとんど影響はないと思われる。

 

一方で、実体経済の悪化によってマンション価格が下落する可能性はある。また、経済が悪化すれば、ボーナスが減ったり雇用が脅かされて購買力が下げる(実は下がっていないが購買力を活かさなくなる)。また、経済の先行きが悪化することで投資が抑制されることもあり得る。この場合、最短で冬の賞与が減り、来期(または再来期)の採用が絞られ・・・と時間差で効いてくる。

 

リーマンショックの頃と異なり、金融危機でないこと、マンションが供給過剰でないこと、高い地価や建築費でマンションを建てていることから、ファンダメンタルズ的にはマンション価格は下がりそうにない。

 

ただ、株価の史上最大の下落で実体経済にノーダメージということもないだろうし、利上げもマンション価格にとってプラスではないことから、一定の影響はありそうだ。それが、誤差レベルの話なのか、大きな影響(リーマンショック時はマンション価格が平均で10−15%程度下がった)があるのかはわからない。

 

今まで強気一辺倒だった市況が変わっていき、物件による優勝劣敗が明らかになっていくのではないかと思う。需要が強い物件は上昇が継続するか高止まり、需要が弱い物件は下がる。新築は需要が強く供給は構造的に不足なので、あまり影響ないだろうか。

 

中古は悲観的な予想をする人が必要以上に売り急ぐ可能性があるので、指値して好条件で買えるチャンスが来るのではないか。

 

ま、価格予想は当たらないが。