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マンション、投資ネタブログ

すんでメンター会@品川に参加してきたよ

ぼくはメンター活動してはいないのだが、ご縁があり、すんでのメンター向けのイベントに参加させてもらった。以下は聞いたことをメモしたものだが、ぼくがこう受け取ったということで正確ではないかもしれないので、そこはそういうもんだということで読んでもらえれば。

 

(リビオ品川マンションギャラリー)

品川インターシティにあるリビオのマンションギャラリーで開催ということで、会場を見学させてもらったが、場所を貸してもらったということで、すんでによる座談会がメイン。

・ここにギャラリーができたことは知っていたが、行ったことはなかったので良い機会なので訪問。

・リビオの中の人にリビオタワーの価格を聞いちゃおうと思っていたがそれは叶わず。リビオマンションギャラリーは総合マンションギャラリーっぽくて綺麗なものだったが、あまり使われていないということで、もったいないなーと。

・各物件の間取りを映し出せるデジタルモデルルームみたいなのがあって面白かった。眺望とかも見られる。物件ごとにモデルルームを作るのではなく、こういうのもいいんじゃないかという気がした。ARで立体的に見られるとより良いなと。

 

(広域マンション市況)

・昨今の市況ということでマクロの話と個別物件の話を聞いた。マクロとしては都心はあいかわらずのペースでどんどん上げているが、都内でも割と地味なエリアでは値上がりペースは緩やかになっており、郊外に行くとほぼ横ばいになっている。

グロスの壁がないエリアでは豪華なマンションが企画できるが、グロスの壁が厳しいところはどうしても狭小化、低仕様化(それでもダメならプロジェクトが成り立たずに供給減)していく。

・個別物件の値上がり率を見てみてもと、まさにそんな感じ。埼玉の場合、値上がりする物件は決まっている。浦和、大宮、川口、さいたま新都心の大規模物件だけは値上がりしているが、他は横ばいかやや下げ。

・替えが効かないマンション(エリアナンバーワン、最築浅、最駅近、大規模など)の需要は強く、エリア内の他の物件とは違う値動き。

 

(湾岸マンション市況)

・湾岸では価格上昇と在庫減少が継続してきたが、8月以降は在庫が増加。8月といえば日銀の利上げ決定と円高による株価暴落があった。ついに一本調子で上げ続けてきた相場の転換点か?と見る向きもあったが、豊海タワーとスカイデュオの販売により、中古の購入を見送る層が出たことによる影響もありそうで結論は出てない。ここから半年くらいの相場が気になるところ。

・湾岸マンション価格上昇に伴い、売り手市場が続いており物件の囲い込みも激しくなっており、他物件をお勧めしにくくなってしまっている。

・パークタワー勝どきは相変わらず糸の切れたタコ状態でどんどん上がっていて、坪900万円の売り出しもある。一方で、そこから徒歩数分の東京タワーズは坪500万円台であり、物件による差がとても大きい。

→(メモ)これは、埼玉の浦和、大宮、川口の特定物件と同じで、特定のエリアではなく特定物件を買いに来ている層がいるということでは。ただ、それでもパークタワー勝どきがスッ高値になれば、勝ちどきの他の物件にも多少はプラスではあるはず。

 

(デベの原価上昇)

・ここ数年、マンション価格はどんどん上がっているが、マンションデベロッパーのマンション事業の利益率は横ばい。つまり、原価が上昇しているということ。

・足元で、地価も原価もどんどん上がってる(スケールメリットでおさえこんだり、コストダウンを積み上げているが、それでも上がることは避けられない)ので、原価積算だとマンション価格は上がり続ける運命。さらに今年の円安や資源価格上昇、賃上げがマンション価格に反映されるのは数年後であるため、デベ側の都合だけ見たらここ数年は待てば待つほど価格は上がる構図。

・マンションの用地取得は昔はオフィスと競合したものだが、今はホテルとの競合もよく発生する。今はホテルがめっちゃ儲かるので高い取得で土地を買っても正当化できてしまう。

→(メモ)土地の取得時に原価や販売の計画を立ててから土地の取得価格を決めるが、他のデベロッパーもギリギリの計画で必死に土地を買いにくるので競争入札だと土地を高値づかみする構図になっている。スッ高値で土地を買ってきたうえ、建築費も上がっちゃったから価格に反映しといたわwということ。値上げをする場合、値上げ前でも採算は取れていたという位ことなので爆益だろうが、その会社が売っている物件全体として見ると営業利益率は高くはないのだそうだ。

 

(デベの四方山事情)

・検討者はほとんど気にしないが実はデベは土地形状がとても気になる。土地にどのようなプランを押し込んで利益を最大化するかに知恵を絞っている。一見クソ間取りに見えても、色々な論理を積み上げた上での結論で、合理的なものである。

→(メモ)とはいえ、全体として合理的でも買うのは一つの間取りであるので、それがクソかどうかは大事。デベは土地に全ての間取りを詰め込む合理性を追求していて、購入者は自分が買う間取りの合理性を求めているので目線の違いということ。

デベロッパの中の人は協力関係(J Vなど)や競争関係(同時期に分譲するなど)があり、人数も少ないことから、実は情報交換したり仲が良かったりする。

・マンション用地不足はガチで深刻。土地は買えても地中の杭を取り除いたり土壌浄化が必要だったりで金がかかり、マンション用地の価格は高騰。

→(メモ)用地がないという話はいつも聞くが、最近は特にひどいらしい。実際に供給も減り続けており、プロジェクト採算を甘めに計算してスッ高値で土地を入札。

・デベもJTCなのでおじさんが意思決定者でおじさんの知識が古くて意思決定を誤るとか、社内説得できずに決裁が遅いとか、安定的な収益計上をしたいので土地を無駄に寝かしておくとか、そういう内向きで謎のJTCムーブをしがち。

 

(広域検討者の影響)

・ここ数年、モデルルーム予約が取れない物件は広域でマンションを探している人(資産性を最重視する投資家を含む)の影響が大きくなっている。

・通常、マンションは特定の駅とか特定のエリア内で検討するものだが豊海がダメなら中野、中野がダメなら品川・・・というように節操なく値上がりしそうな物件を買いにくる層がいる。

・供給減少も相まって、このような層に目をつけられたマンションは人気殺到でモデルルーム予約はできないし、抽選倍率も高くなってしまう。

・通勤利便が低い場所や地味エリア(杉並区、大田区の一部など)は広域検討者がいないので、価格が現実的だったりする。

・広域検討されるマンションは高値でも売れる傾向あり。デベロッパが広域検討者を読み切れずに過度に弱く値段をつけると、広域検討者がミスプライスに着目して殺到する。

デベロッパは特定の駅やエリアでは情報をかなり細かく収集しているが、同じ人が豊海と中野を比較するとは思っておらず、結果としてミスプライスすることがたまにある。

・担当者は分かっていても、知識をアップデートできていない(治安が悪いとか、街が汚いとか、不便だとか)決裁者のおじさんを説得できないとか。

・広域検討者は、わかりやすい物件を好む。駅近、大規模、再開発など。ただ、豊海もリビオタワー品川も駅から近くないが、歴史的な再開発が付近で行われるため、広域検討者に目をつけられている物件。

→(メモ)都内だけでなく、海浜幕張柏の葉なども、この流れで人気化していることがありそう。

 

(外国人富裕層の影響)

・都心全般、西新宿、湾岸などでは外国人の存在感が目立っている。内見全部外国人とかの日もあるとか。

・外国人は現金買いが多く、数戸買う人も多いのか、あまり時間をかけずノリで買っていく。

→(メモ)買い手の立場からすると外国人の不動産取得を規制して欲しいところだが、売り手からすると外国人に好まれる物件は出口が安心ということはありそう。また、外国人富裕層は日本の不動産業界のロジック(過去の価格、類似事例比較、利回りなど)を無視して強気に買ってくることから、相場を牽引する効果がありそう(パークタワー勝ちどきとかパークタワー晴海とか)

 

(その他)

・タワマン節税は改悪されたが、まだ他の資産に比べて有利であるので需要がある。相続のためのマンション購入は都心部のタワマンが中心っぽい。(埼玉は買われないがち)

金利が上昇しそうということでビビって固定金利で組む人も出てきているが、冷静に計算すればまだ変動金利を選択することになるし、実際、選択されている。

→(メモ)35年返済で比較しても変動が有利なので、10−15年返済(一旦売却)で比較したら、間違いなく変動が有利だろう。

・一次取得にてマンションを検討する際、パワーカップルでも一馬力を前提に6000万円程度の物件を求めて郊外に行く層と、都心近郊に留まって〜15000万円程度で検討する層に分かれ気味。1億円程度だと築浅ファミリーサイズマンションを買うのがなかなか厳しいので都心近郊に留まる場合には、どうしても、予算を引き上げるか何かを妥協するしかない。ここが辛いところ。東京に消耗。

 

リビオマンションギャラリー見学会がメインと思ったら、実に骨太の内容で驚いた。デベがどういうフローでマンションを作っているのか、元経験者が語るとか、冷静に市況とその理由を見るとか、なんとなくモヤモヤ思っていることが、整理されて有意義だった。