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在宅勤務で保育園や駅距離に対する必要性が結構変わったよねという話

保育園が近いことの価値

 

これまでもブログで書いてきているが、個人的には保育園に近いというのは非常に価値があると思ってきた。

 

ぼくが保育園を利用開始したのはコロナ前だったので、全社員毎日定時出社が当たり前の時代である。

 

朝が早い仕事をしていたこともあり、保育園の開園と同時に子供を預けて大急ぎで出社するということをやっていた。

 

帰りも仕事が終わったらダッシュで帰宅して、契約時間ギリギリの時間に子供を引き取り・・・という生活である。

 

時間的に非常にタイトであるため、保育園に近いということは非常に価値が高かった。

 

保育園が自宅と駅の間なら良いが、駅から離れる方向だと往復の時間が無駄になり、駅近マンションでも意味がなくなる。

 

また、保育園が近いと傘を持たなくてよかったり、子供が泣き出したら抱っこで連れて行ったりもできる。

 

不動産価格には保育園が近いことは反映されないため、使用価値は大きく上がるのに価格は据え置きということになってお得である。

 

保育園生活は6年(第二子がいればもっと)続くわけで、マンションよりも保育園を優先してマンションを買うべき(QOLに与える影響が大)だと考えてきた。

 

保育園が近いとマンションを買ってから毎日価値を感じられる。買う前も保育園までそこそこ近かったが、さらに近くなったため、「超贅沢な環境だな」と思っていた。

 

また、ぼくの場合はそもそも会社と最寄り駅が近いこともあり、保育園から呼び出されてもすぐに迎えに行けるという安心感もあった。

 

駅距離に対する必要性

 

駅距離についても、共働きで毎日通勤する場合には、近ければ近いほど良いと思ってきた。

 

ぼくの場合は近くはなかったので、バスを使ったり自転車を使ったり、悪天候ならタクシーを使ったり、色々な方法で負荷軽減を図ってきた。

 

共働き子育ては非常に疲れる。少しでも負荷を軽減して体力を温存しなければ、帰宅後の数時間を乗り切れない。特に子供が小さいうちは。

 

真夏には数分歩いただけでも汗びっしょりだし、台風の日でも出社していたので、こうした負荷が低い方が良い。

 

駅近の場合はたいてい周辺環境は良くない。人はゴミゴミしており、車は往来して、飲食店やパチンコ店などがあり、公園は小さい。

 

それでも、通勤重視で考えれば環境が良い駅遠物件より、通勤負荷を軽減できる駅近物件がいいと感じる人は多い。

 

祖父母の助けがない中での共働き子育ては過酷である。親の負担(特に母親の負担)を最大限軽減できるような物件に住むことが精神的、肉体的な余裕を生む。

 

別に会社の近くに住みたいわけではないが、会社までの移動時間が短いことが時間の余裕を生み、それがQOLに直結する。

 

在宅勤務の衝撃

 

コロナ対応で大企業は一斉に在宅勤務をスタートした。ぼくの周りでもIT、金融、メーカーなどほとんどの会社が何らかの形で在宅勤務を実施した。

 

もともと、フリーアドレスオフィスで席数を絞っていた会社はこの流れをさらに加速させたし、在宅勤務をビジネスにしたい会社は完全在宅勤務を標準にした。

 

さらに、海外でも国内でも一斉に在宅勤務をしてオンライン会議がやりやすくなり、役所や顧客も在宅勤務をしたので、「お客さんが対面だから対面」ということがなくなった。

 

政府からの要請もあり、大企業では出社は許可制になったり、出社率を制限したり、色々な手段で出社を減らしていった。

 

ぼくも妻もたまたま在宅勤務がしやすい業務をしていたので、基本的に出社をする必要性はなくなった。

 

最初は不慣れだったので週に何日かは出社していたが、組織に在宅勤務が浸透してくると、在宅の方が生産性が上がることがわかってきたので、出社頻度が落ちていった。

 

在宅勤務が定着して出社頻度が落ちてくると、電車に乗る機会が減ってくる。ぼくの場合は1ヶ月に数回しか乗らなくなった。こうなってくると駅に行く用事は無くなってくる。

 

品川では駅にクイーンズ伊勢丹があったりアトレがあったりするのでたまには行くのだが、車を買ってからはほぼ行かなくなった。

 

現在、出社するときは天気が良い日のみ、しかも午後からなので、駅に近いことは意味がない。

 

また、保育園については毎日送っていくが、運動不足解消のためにそのまま少し散歩してから戻ってきたりするので、そんなに近くなくてもいいかなと考え方が変わった。

 

「毎日、定時出社する」ということが「基本的には在宅勤務して、たまに裁量を持って出社する」と変わると、大きく変わる。

 

また、在宅勤務者の増加によって電車も空いていて、今までのように通勤で消耗するということが減った。

 

 

新築マンションの異常な駅近ブーム

 

新築マンションにおいては、このような状況においても引き続き駅近であることが重視されている。駅近で希少な物件は信じられない価格で出ていて完売している。

 

これが自分の中でよく繋がらなかった。なぜ出社する必要性が下がっている(駅近に住んでも使用価値は上がらない)中で、わざわざ駅近物件に住みたいのか?

 

これについては、いくつかの仮説がある。

 

(1)マンション価格が高騰していく中で資産性の高そうな物件を買いたい(価格が高いので下落リスクの大きい駅遠物件は買うのが怖い)

 

(2)電車は使わないが、駅周辺の商業施設を利用する(在宅勤務では徒歩圏にランチ場所があることが大切)

 

(3)車を持ってないので日常的な移動に公共交通機関を使う(駅にはバス停やタクシープールもある)

 

(3)供給戸数が搾られる中で、相続などで資産性(転売価値)の高そうな駅近、大規模物件をとりあえず買っておきたい人の影響が目立ってきた

 

(4)毎日出社して対面で仕事したい昭和おっさんだから

 

などなど

 

ぼくの場合は、在宅勤務かつ車を買ったこともあり、駅距離への関心は落ちているのだが、まぁこんな感じじゃないだろうか。

 

 

在宅勤務前提でQOL重視で合理的に選ぶとどうなるか?

 

夫婦共働きで毎日出社を前提とすると、極力、職場から近く、自宅から保育園が近い物件を選ぶというのがQOLを向上させたが、週に数日の在宅勤務が定着すると考えると、どのように変わってくるか?

 

まず、出社はゼロではないので職場から極端に遠いところ(乗車時間が60分強とか)は流石に厳しいが、かといって毎日出社するわけではないので通勤時間を5分、10分短縮する意義はあまりなく、以前ほど会社の近くに住む必要はない。

 

自宅と保育園の距離についても在宅勤務をしている方が送迎すれば距離が多少あっても問題はない。

 

以前であれば、職場までドアドアで30分程度、保育園までは数分程度が理想という感じだったのが、ドアドアで40−50分程度、保育園まで10分程度でもQOLに大きな違いはないのではない。

 

毎日通勤しないので職場や保育園に近いことがQOLを向上させる効果が薄れ、それよりも周辺環境(便利な商業施設や広々した公園があるか)、書斎を持てるか、車を持てるかなど、アクセス以外の魅力がQOLに直結する。

 

職場までの許容通勤時間(乗車時間、駅距離、保育園距離)が緩くなってくると、選べるエリアや物件が増えてくる。

 

何がQOLを決定するかについては、その人の価値観次第ではあるが、毎日通勤する場合と毎日通勤しない場合では、重視するものも適した住居も変わってくるのが当然であり、夫婦で価値観を共有しながら変化に対応した物件を選ぶことで、一定の住宅支出の中でQOLをより高めることができるのではないだろうか。

 

ぼくもアクセスの重要性が低下する中で、狭小高価格化する湾岸マンションの魅力(QOLの期待値)が下がっており、もう少し広域でアクセス以外の魅力があるエリアも見ていきたいと思っている。

 

夫婦ともに在宅勤務がある程度定着するなら、これまでの間取り+1部屋、+10平米くらいは欲しいですな。