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ユニクロ×ジル・サンダー祭り参戦記

+Jプロジェクト

 

9年ぶりとなるユニクロジル・サンダーのコラボレーションのプロジェクト、+Jが2020年AWから復活すると聞いて、迷わず買いに行った。

 

最近は、欲しいものを1品決めてからそれを買いに行くことが多いので、一連の商品群を見て判断する能力が弱っていたが、ファッション系Youtuberたちが「この商品は即完間違いない」「この商品は使いやすい、使いにくい」「これを重ね着するべきだ」「この商品はメインラインのこれとサイズ感が同じだ」「この商品は転売屋が殺到する」と解説していた。今の時代、どんな世界にも素人向けに解説してくれる人がいるものだ。

 

ユニクロ系Youtuberは激戦区なので、人気の人、生き残っている人の説得力、プレゼン力は高いと感じた。ファッション村だけではなく、一般人がスッと理解できる言葉でマニアックなことを解説してくれる。

 

ぼくは昔、+Jのシャツを買ったことがあり、良い印象を持っていた。尖りすぎないが細部に拘ったデザイン、安心の品質と価格、サポート(返品など)。ユニクロは今までも著名なデザイナーとのコラボを行ってきているが、あまり大失敗というものはなく、上手であると思う。ロゴつけて価格上げて終わりとかじゃない。実際に、デザイナーがどこまで関与しているのかはわからないが、まぁデザイナーとしても爪痕を残したいだろうし、独自色があってなかなか楽しい。

 

+Jのプロダクトはベーシックかつトレンドらしいフォーマルなものが多かったが、LOOK BOOKを見ると、カジュアルダウンして着ることを提案しているようだった。スーツとして買いに行くという人もいるだろうが、多くの客は私服としてフォーマルなジャケットを着ることを想定しているようだった。オシャレだねぇ。

 

お祭り騒ぎ

 

昨今のテレワークや服装のカジュアル化で、服を買う機会はどんどん減っており、なんとなく盛り上がらないなと感じていたところに、この+J祭りが開催され、ぼくは久しぶりにネットで色々調べて、開店前から店舗に並んで買いに行った。どれが良いか考えたり、買えるかハラハラしたり、服を買うだけなのにワクワクした。久しくこんな感じはなかった。

 

店舗には大行列ができており、感染対策のために整理入場をしてはいるが熱気が凄かった。服好きな人も多かったようで、ジル・サンダー(風)の全身ブラックやモノトーンの服装の人がたくさん並んでいた。確かに、服を買いに行く時はおしゃれして行くし、スーツを買うときはスーツを着て行くものだ。久々にそんなことを思い出した。

 

店舗の盛り上がりかたは異常で、冷静に考えるとオーバーなものであった。普段から買ってない人も参戦しただろう。+Jのプロダクトは安いが、それでもセットアップスーツを2着買えば6万円だし、話題のロングダウンやブルゾン、シャツ、小物類も買えば10万円コースの人も多かったと思う。普段、そんなにお金を使わない人もガンガン課金していた。熱狂である。

 

転売制限のためか店舗では1人5点まで。ネットでは1人1商品までの購入制限がなされたが、この制約も盛り上がりを加速させた。5点縛りの中でどれを買うと最も幸せになれるのか?と議論が盛り上がり、すでに術中である。ただ、それもわかっている。わかっていてあえて踊らされたいのである。自粛続きでこのような盛り上がりは久しぶりだ。

 

ぼくは普段は並ぶのは嫌いだし、混んでいる場所は好きではない。ただ、今回の+J祭りは大いに楽しませてもらった。なお、+Jは男性の方が女性よりも人気だったらしい。男性は使いやすい品が多かったからだろうか。

 

冷静になると、黒い服ばっかりの商品群でよくあんなにお客さんが殺到するものだと思う。ユニクロだから品質に対する安心感はあるが、超高品質というわけではないから、デザインに対してお金を払いたい人が多いんだろうか。ジル・サンダーという名前に惹かれているのだろうか。

 

買ったもの

 

結局、ぼくはセットアップのジャケットパンツ、バナナシルエットのチノパン、スーピマコットンシャツ、タートルネックニットを買った。店舗とネット合計で10万円コースである。オーバーサイズの商品は試着したが、着こなしが難しい感じがしたので買わなかった。買ってたら+5万円コースだっただろう。コートもいろいろ持っているので買わなかったが、買ってたら+5万円コース。

 

家に帰ってから着てみても満足度が極めて高い。特にスーピマコットンシャツは着心地が良いしデザインも良くて毎日着られるので3着くらいかっておけば良かった。安いからガンガン着れるし、在宅勤務でカジュアル一辺倒になってしまうところ、シャツ、ジャケット、パンツを日常的に着るのも、服装のレベルを引き上げてくれるので良い。

 

シャツはまた入荷したらポチるかもしれない。店舗の人は追加入荷はしない予定と言っていたが、こんなに爆発的に売れるならベーシックな商品は多少足してくれるのではないか。

 

セットアップのジャケットは2万円なので流石に10万円とかするものには劣るが、世のほとんどのオッサンが着ているものより上質に見えた。下手な装飾をせず、細すぎない太すぎないサイズで、シワなどなくパリッと着ることが大事なのだろう。また、価格が不相応に高すぎないことも大事なのだろう。スーツをきちんと着こなしている人は少ないように思える。スーツがユニフォーム化してしまっていて、イヤイヤ着ているからではないか。それならダサいから着ない方が良いと思う。

 

買えなかったもの

 

試着したかったが店舗になかったものは、ミリタリー風のブルゾン(黒)とダブルジップのニット(マルジェラ風のやつ)、ベルト類である。これは本当に瞬殺で、朝一に並んだ人以外は買えなかったんじゃないだろうか。こう考えると買いたくなってしまい、他ブランドで似たようなのをポチった。

 

祭りの後の寂しさ

 

冷静になると、+Jの商品と似たような商品はセレクトショップや他のブランドでも入手可能なものが多い。フォーマルなものだから似てくるのと、定番品のパクリみたいなものも含まれている。

 

著名なデザイナーとのコラボだから多少尖ったものを買っても失敗はあるまいという期待感、ユニクロだから品質と価格に問題はないだろうという安心感があり、昨今の自粛があるので、リベンジ消費的に爆発的な祭りとして盛り上がった。

 

前述のとおり、踊らされているというより、踊らされられたい人たちが集って、みんなでみんなを盛り上げていた。これが今回の+J祭りの実態であると思う。

 

祭りが終わって寂しいが、戦利品が残った。クレーンゲームで取る人形と同じで、実は楽しいのはプロセスではないかと思う。なんとなく店舗で見つけた商品ではなくて、自ら事前に調べて、苦労して手に入れたものは愛着が湧く。

 

ユニクロは自社商品はライフウェアであると自称している。今回の+Jの商品はまさにそのような商品で、低価格ながらちょっと気の利いた素材やデザインを多くの人に安い価格で提供することで、ファッションガチ勢ではない普通の人の日常的なファッションレベルを底上げするものだと感じた。

 

今回の+Jはある種の熱狂、祭りなので、冷静に服が欲しい人は他のブランドも含めて比較検討するのが良いと思うが、祭りに参加したい人にとってはワクワクするイベントであった。ぼくは十分楽しませてもらったので、また祭りがあれば参加したい。服を買うだけならネットでポチればいい。プロセスでワクワクしたいのだ。