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タワマンはコスパが高いよ論

最近の価格高騰でタワマンは高級なもの、趣味性が高いもの、特別なものであるかのような勘違いをしている人もいるのだが、ぼくはタワマンはコスパが高く実用的なものであると考えている。というか、コスパを追求して行ったらタワマンになったという方が正しいだろう。

 

1、デベにとってコスパが高い

都市部での土地活用として、タワマンを建てるのが最も儲かるから日本に限らず世界中で都市部にタワマンばかりが建つ。デベロッパは慈善事業ではないので、常に最も儲かる土地活用を考える。最も儲かるのがホテルならホテルばかり建ち、低層マンションが儲かるなら低層マンションばかり建つのである。タワマンは土地を仕入れてから販売終了するまで数年かかる、下手すれば10年くらいかかるが、それでもデベロッパにとって最もコスパが高いのである。

 

2、自治体にとってコスパが高い

自治体はインフラを維持する責任があるが、タワマンは数百世帯のインフラの接続口が一つに集約されているため維持保守がしやすい。これが田舎のように戸建てが広域に分散していたらインフラの維持コストが余計にかかる。また、タワマンは通勤利便を重視する共働き世代が住むことが多いので、それなりに良い納税者を集めることができる。良い納税者を他の地域からガッツリ奪ってこられてインフラの維持費用も安い。これを田舎の自治体のように1軒ずつ都市部からの移住を誘致していたら、膨大な金と手間がかかってしまう。自治体にとって最もコスパ高いのがタワマンである。

 

3、維持費の観点からコスパが高い

7000万円のタマワンと数十戸の小規模マンを比較すると、ほとんど維持費は変わらないか、小規模マンの方が高い。これはスケールメリットがないためである。同じ維持費(家賃でもいい)を払うのであれば豪華なエントランスやサービスが付いているタワマンはコスパが高い。ただし、この維持費のうち、修繕積立金は売りやすさを重視して新築では過小に設定されているため、本来の維持費はそれなりに高い。修繕積立金をケチると将来、より大きな修繕費用がかかってきたり、資産価値や住み心地の低下を招く。ただし、それらを考慮しても個別にサービスを買っていくよりはスケールメリットコスパが高い。

 

4、トータルコストの観点からコスパが高い

タワマンは小規模マンションや狭小戸建てに比べると購入時のコストは高いが、売却時に価格を維持向上しやすいため、売却前提でのトータルコストは安い。さらに適正価格で売りやすい。規格化されていて売買しやすいということがある。個別性の高い戸建ての場合、尖った趣味が反映されていたりして、場所が適していても買いづらい。規格化されていて退屈だが尖っていないことに価値がある。趣味性を求めるならタワマンは適さない。注文住宅なりにすれば良い。売りづらいかもしれないが、QOLを追求するんだからそれはそれで妥当。

 

5、転売の観点からコスパが高い

自分が居住しない前提でも比較的安価で、賃料が取れて、価格が上昇することがあるタワマンはコスパが高い。さらに周辺で再開発が行われることも多いので、何年か賃貸に出して売れば利益が得られるため、タワマンのモデルルームには転売屋が集ってくる。彼らは自分が住まないので投資効率(コスパ)しか見てない。ラッキーな物件では数年で数千万円得られる、失敗しても大暴落はないので損失は限定的な投資である。

 

以上のように、タワマンは色々とコスパが高い。もちろん、超都心部コスパを無視した趣味性の高いタワマンもあるがほとんど例外であり、プールなどの一見趣味のような豪華な施設は買わせるために趣味ではなく合理的に考えられた施設(誰かにとってのコスパを上げるための施設)である。

 

都市部における土地活用や住居のコスパを極限まで追求して行ったらタワマンになる。これは効率的な車を追求していったら200万円で5人乗りのハイブリッドカーになったのと同じである。

 

プリウスの後発でインサイトが5人乗りになった際、ホンダの開発担当者は「多くの方の利用実態を調査しながら、ニーズを満たす、最大公約数を追求したら、たまたまプリウスと同じ安価な5人乗りのハイブリッドカーになりました」と言っていた。尖った車、クーペや3列シートは刺さる人には刺さるが多くの人には刺さらない。世帯人数や走行距離、走行目的(趣味か実用化)から最大公約数をとると同じような結論になるということだ。

 

タワマンは多くの人のニーズを満たす、凡個性で退屈だがコスパが高いものである。趣味性が高いものが欲しければ自分で土地を買って注文住宅を建てればいい。価格は上がってコスパが悪くなったが、トータルコストではまだまだ優位性はあるので、コスパと実用性を重視する人で大規模な住宅が嫌いではない人はタワマンを買うと良いと思う。より尖った趣味を実現したくなっても、売って出ていくことも容易である。

 

そもそも、コスパとはなんぞや?という話について何度も書いてきているが、住めれば良いから一円でもケチろうということではなく、一定のコストがかかるなら、より良い効用を得ようということだ。旅行でホテルに泊まる時に、一円でも安いホテルにするのではなく、ある程度払う中ではどれが一番良いかな?と考えるのと同じ。通勤利便の良い場所に住むなら住宅費がかかるのはしかたない。その中で最もコスパが高いのはタワマンであることが多いのだ。

 

また、タワマンは7000万円もするんだから将来の維持費のことなんて考えるな、というのはおかしい。実用品なんだから維持費は大事なスペックの一つである。だからこそデベも修繕積立金を過小にして低いように見せかけている。タワマンって長期居住すると維持費の上昇は大丈夫か?と気にするのは当然である。プリウスって長い期間乗るとバッテリー劣化で燃費悪化しないか?と心配するのと同じである。これも、短期転売屋なら気にする必要ないが、子供が生まれて10年以上住もうとするなら、生活コストの上昇も見込まれる中で、マンションの維持コストの上昇が妥当な範囲になるのかどうかは当然気になるところである。

EVが普及すると住宅はどうなるのか?

日本でもEV化が進むのか?

 

世界中の政府や都市がガソリン車の新車販売を段階的に制限していくと発表しており、脱ガソリン車の流れが世界的に進みそうである。

 

一方で、トヨタ社長が軽いノリで追従しそうな政府や東京都に対して、「カーボンニュートラルの実現は支持するが急速なEV化は課題が多い」「製造工程を加味すると、短期的にはEVはハイブリッド車よりも環境負荷が大きい」「発電能力が不足して原発を10基作らないとピーク時には回らなくなる」「エンジンなどのガソリン車の生産に携わる人の雇用が脅かされる」「発電設備の普及に何十兆円とかかるけど誰が負担するのか」などとマジレス。

 

ファッションで、ESG!、脱炭素!、グリーンイノベーション!と言っていた無責任野郎が沈黙。特に、「原発再稼働してまでEV化を進めるのか?再稼働しないなら燃料の輸入で何兆円と貿易赤字でるけど、それでもやるのか?」と問われたら、「それならハイブリッドでいいです」と多くの国民が考えるのではないか。政権交代するくらいの膨大な政治的リソースを突っ込まないと解消できない問題。

 

自動車市場の大きいアメリカと中国は自国に自動車産業を持っており、現時点ではEVで先行しているため、ハイブリッドカーを規制してEVを推進したいという政治的な思惑が強い。欧州はクリーンディーゼルを進めてきたが自動車メーカーの不正が連発し信頼が失墜しているので、EV化を進めてなかったことにしたい。結局は市場が大きい国が規制の主導権を持っているので、彼らが自国利益のためにガソリン車を規制してEV化を促進する場合、そのエリアで商売をするためには不本意であってもその規制に適応しなければならない。

 

となると、なんだかんだ言って日本でもEV化は進んでいくのではないか。日本固有の原発の問題があるので、完全なEV化ではなくハイブリッドなどとの共存という感じだろうか。EVはクリーンディーゼルのように欧州では主流だが日本では全く流行らないという可能性もあるが、まぁEVは単なる電源の話ではなくて、自動運転やらなんやらの話であるため、日本だけEVが普及しないというのはあまりないのでは。

 

消費者目線では課題が多い

 

国のエネルギー政策など知らん、雇用など知らん、商品と価格しか見ない消費者としてはどうなんだ?ということだが、トヨタハイブリッド車は商品として成熟しており、プリウスの最大航続距離は1200キロ、ハリアーなどのハイブリッド車も1000キロ走る。発車時の燃料消費を抑えることで街乗りでもこの程度走る。こうなると1ヶ月に1回しか給油が不要である。

 

EVの場合、最大航続距離は400キロ(電池劣化を防ぐための80ー90%充電時)程度であり、1ヶ月に何度も充電が必要になる。より航続距離の短いコンパクトEVでは1週間に1回以上充電しないと怖い。特に電池性能が低下する冬。また、充電速度も遅いので、ガソリン車のように1分で満タンにはならない。電池を積みまくれば航続距離を伸ばせるが車重は重くなり、充電にも時間がかかり、価格は高くなる。

 

どのようなシーンならEVがハイブリッドの利便性をこえるかというと、田舎の一軒家で近所で、自宅に充電設備があり、往復数十から100キロ圏内の日帰りのみで乗る場合が想定される。ガソリン車との2台持ちであれば、長距離は航続距離の長いガソリン車、短距離はエネルギーコストの安いEVの併用が可能である。また、田舎の場合、最寄りのガソリンスタンドまで数十キロということもあり得るので、短距離移動用に自宅で充電できるEVはこの意味でも利便性が高い。

 

つまり、消費者目線で見て、現状のエネルギー政策、電池の能力、充電インフラでは利活用シーンはかなり限定されてしまう。工夫して使えば使えないこともないが、意識が高くない大半の人は黙って手間のかからないプリウスにしといた方が幸せになれるだろう。特に、首都圏に多いマンション居住の週末ドライバーの場合、週末に遠出をするために前日に充電に行ったり、道中の充電設備を気にしていなければならず、だるすぎる。

 

EVが普及すると住宅はどうなるのか?

 

政策的にも使い勝手的にも様々な課題があるがそれらが解決され、EVが普及したら戸建てには全て充電器が整備されるだろうが、マンションの場合はどうか。

 

そもそも、タワーパーキングでは車を置いておく場所がないので充電器を設置できる数が限られる。また、EVが増えてくると皆が充電したい時間帯は充電渋滞が発生してしまう。充電能力の向上で、1分でフル充電できる用になれば良いが、30分、60分とかかると集合住宅ではなかなか厳しい。

 

充電設備の整備、維持保守にかかるコストについて、車に乗らない住人の負担になると揉める(1F住民がエレベーター保守費用出しなくない問題と同じ)ため、導入時だけ補助金あるよと言っても、数台分だけ導入して終わりというマンションが多いだろう。維持管理の責任は管理組合にある。

 

集合住宅とEVは相性が悪いので基本的にはEVを持ちたいなら戸建てということだろう。現在は黎明期なので都心でも充電スポットが空いていたり、EV充電区画の駐車場が空いていたりするが、マス消費者が利用するようになってくると都市部では常に混雑する。

 

自動運転機能がさらに高度化され、非接触充電が可能になれば、EVの充電待ち列に車を置いておけば勝手に充電されて駐車場に格納されているという未来もあり得るので、絶望とまではいかないが、集合住宅とEVは難しい組み合わせであり、EVの台数が増えてくると問題が顕在化してくる。

 

「よほど意識が高くない限りは、EVをストレスなく乗りたければ、充電器付きの戸建てにしとけ」ということである。

 

マンションか戸建てかという話では、規格化されておりスケールメリットがあるマンションの方が資産価値や利便性の点で有利だよという話になることが多いが、趣味を充実させるというQOLの観点では戸建て(注文住宅)が最強であるのは言うまでもない。

 

現状、グランドピアノを複数置きたいとか、大きな犬を複数飼いたいとか、家庭で庭園、菜園を作りたいとか、そういう趣味がある方は戸建てを選ぶが、同じようにEVは、戸建てを積極的に選ぶ理由の一つになるのではないか。

 

スニーカー沼へようこそ

今、スニーカーを巡って面白いことが起こっていることがわかったので、まとめておこうと思う。

注:ぼくはニワカファンなので、奥深いスニーカーカルチャーの歴史、メーカーの努力、広報戦略の変遷などは知らない上での記事であることをご理解ください。

 

スニーカーブーム再来

 

現在、何回目かのスニーカーブームが来ている。第一次スニーカーブームは、1990年代にナイキのエアマックスなどのハイテクスニーカーの奪い合いを指す。エアーマックス95のイエローのモデルなんかが象徴的である。

 

国内のスニーカー市場規模は1990年代に急成長し、1997年頃には約2700億円となったが、その後は服装の保守化、ブーツやミュールの人気化によってスニーカー人気が落ち込み、2000年頃には市場規模は2000億円まで落ち込み、その後も低迷していた。ところが、2010年頃から女性を中心に徐々に人気が出てきており、2013年には2800億円と第一次スニーカーブームを超える規模となり、その後も成長が続いている。(2020年はコロナで減速)

 

現在のブームは、1990年代のブーム時に買いたくても買えなかった人たち(30−40代くらいで購買力がある人たち)が、復刻モデルをリベンジ買いしていることもあるし、震災後、電車が止まっても大丈夫なように歩きやすい靴で通勤しようというムーブメントがあったこともあるし、中古流通のプラットフォーム(オンライン市場、鑑定)が整備されたこともあるし、様々な複合的な要因で発生している。

 

また、国内のみならずグローバルでスニーカーブームが発生している。これにより、ものすごいスピードで魅力的なモデルが開発されており、発売予定情報が飛び交っている。週に数個のモデルが発売されたり、1日に複数のモデルが発売されたり・・・。

 

NIKE1強

 

スニーカー界ではNIKE1強の体制が強まっている。特に二次流通においては8ー9割程度のシェアを持っている。二次流通しているモデルはお店で売っている定番モデルではなく、コラボモデルや限定モデルなど、いずれも数量が制限されているモデルである。NIKEは一部モデルを意図的に多品種少量生産しており、人気、品薄を演出している。

 

現在、スニーカーを買うにはアプリで抽選に参加するか、入荷情報を掴んで店頭に並ぶかしかないが、いずれも供給が絞られているからか全然買えない。特にオンライン抽選の方は誰でも参加できるので、5回、10回参加してようやく買えるという話である。このため、友人や家族のアカウントで抽選に参加したりすることもよくあり、さらに奪い合いを加熱させてしまっている。とりあえず、「今買っておかなければ定価で買えないから、少しでも欲しければ買おう(どうせ当たらないし)」ということ。

 

結果、NIKEは新商品が即時完売ばかりになる。数量を限定しているので売上への寄与度はよくわからないが、とにかく、売り惜しみ戦略が狙い通り奏功しているように見える。

 

プレ値

 

レアなスニーカーの価格が高騰し、定価の何倍、何十倍という価格で取引されている。レアでなくてもほとんどのモデルでは定価+αの価格で取引されることが多い。これをプレ値(プレミアム値段)と呼ぶのだが、これに目をつけた転売屋が市場に参加して、さらに品薄になってしまっている。

 

スニーカー投資は(買えるなら)ほぼ確実に儲かるものである。それだけ、流通価格に対してレアモデルの定価が安すぎるし、XXコラボの商品は毎回人気化するので価格が読みやすい。少なくとも読みが外れて全く処分できなくなったり、定価に比べて大きくマイナスになることは少ない。問題は、買えないこと。何らかのツテを持っていないと買うことはできない。

 

スニーカーなんて大量生産だし、後から出てくるやつの方が高性能だから価格が上がるということはないんじゃないか?と思われるが、実際にはかなり戦略的に数量が限定されているし、デザインとしては1990年代に完成されているため古いモデルにも実用価値があるのである。また、丁寧に保存していなければ短期間で加水分解するし、毎日履くとすぐに汚れてしまうので、残存している数量がどんどん減っていく。このようにして供給が絞られて価格が高止まりするのである。ワインやウイスキーのようだ。

 

もちろん、ブーム渦中にない人から見ると、定価2万円(原価1万円)くらいのスニーカーが5万円、10万円で売買されるは異常に見えるだろうし、価格変動にはなんの根拠もないから持続可能性が怪しいぞという指摘もある。ファッションのカジュアル化とフォーマル化は振り子のように行き来するとすれば、いずれ今のスニーカーブームは振り戻しがくるだろう。となると、ニワカファンは今度は革靴を買い集める。まぁそんなことはみんな承知しているが、それでも、音楽が鳴っている間は踊り続けるというものだろう。

 

スニーカーファッション

 

巷のファッション自信あるマンに言わせると、NIKEのレアモデルやハイテクスニーカー(ゴテゴテしたやつとかシカゴとかの派手な色のやつ)は保守的なメンズファッションとの相性が悪く、NGアイテムということである。

 

オッサンとして目が楽なシンプル、綺麗めなファッションとNIKEは相性が悪い。これは確かにそうであろう。ファッション誌などに出てくるオシャレマンもホワイトスニーカーやレザースニーカーを外しとして入れることはあってもハイテクスニーカーを履いてるのは見たことがない。ドレスとカジュアルという系統で考えると、NIKEはカジュアル全振りなので、ドレスでバランスを取ろうとしても取りづらい、個性が強すぎるということであろう。

 

したがって、NIKEのスニーカーがどんどん売れてブームになっているときはファッションのカジュアル化が進んでいるということである。昨今、在宅勤務やコロナによる外出自粛によって服装のカジュアル化が後押しされ、「良いスニーカーでも買ってみるか」という人が増えており、単価の高いスニーカーの売上が増えている。

 

NIKEのハイテクスニーカーはカジュアルファッション以外には合わせづらいという点について、個人的にはこの定説をぶち壊すファッションインフルエンサーが生まれるのではないかと期待している。女性ファッションにおいてはその兆候がある。メンズファッションにおける鉄板の真似しやすい着こなしが生まれるとまたブームが過熱化するんじゃないかと思う。

 

あとはまぁ、派手だなぁと思っても、履いてるうちに、「意外といけるか」となるものなので、まぁオサレマンの言うことは無視して、気に入ったらポチってどんどん履いてしまおう。

 

スニーカー沼へようこそ

 

最近のスニーカーを買ってみて感じるのだが、1つ買うともっと買ってみたくなる誘惑があるのである。

 

定番モデルから入って、レアモデルにハマっていく人もいるだろうし、昔買いたくて買えなかったモデルを買い集めている人もいる。もともと、バスケやスケボーなどからスニーカー沼に入ってくる人もいるし、ファッションという文脈で沼に入ってくる人もいる。

 

異なるモデルで似たカラーを集めたり、ローカットからハイカットまで揃えてしまう人も多い。1個だけ買って満足という話ではない。どんどん欲しくなってしまう魅力がある。「レアモデルを1つだけ持っている人」は存在しないんじゃないかと思う。

 

ただまぁ、この沼は悪いタイプの沼ではない。価格としても、定価1−2万円程度のものであるし、家に箱が積み上がるくらいのものだ。高級な時計とか車に比べれば微笑ましい趣味であろう。

 

ということで、スニーカーに興味を持った人、コロナ禍でも楽しめるお手軽な趣味が欲しい人は、とりあえずNIKEのハイテクスニーカーを一個ポチって欲しい。

 

久々に履く人はハイテクスニーカーの進化に驚くことだろうし、そこからマイサイズを理解して、ローテクのレアモデルを一個ポチったら、もうあとは沼に片足を突っ込んでいる。

 

なお、家族がいる人は自分だけ沼に突入にすると怒られると思うので、家族も一緒に連れてくることをオススメする。特に、子供がいるとスニーカーを履く機会は増えるだろうし、こだわって見るのも良いのではないだろうか。

プラウドタワー芝浦発表!!!

プラウドタワー芝浦の公式ウェブサイトがオープンして、いくつか情報が掲載されていた。33階建てで戸数は421戸、販売開始は2021年6月から、入居は2023年3月中旬。

 

物件コンセプト

 

ウェブサイトを見た印象としては、品川や高輪ゲートウェイなどの再開発エリアにほぼよく近いよと、交通利便性に優れて実用的よ、海に近くて開放感あるよというのが強調されている感じ。港区内陸部のように黒ベースのウェブサイトで言葉遣いもゴテゴテして、いかにも高級高価格ですよ!みたいなプレゼンではなく、嫌味なく、淡々とした印象である。

 

物件のコンセプトは、アドバンスト(先進)の外観、リラックス(快適)の居住環境というものだそうだ。物件の外観はガラス手すりが目立ち、かっこいい。個人的にはブランズタワー芝浦よりかっこいいと思う。低層階の手すりが半透明ガラスなのが良い印象なのだろうか。

 

居住環境について、植栽に気合いが入っており、ちょっとした水物施設もある。共用施設系では無人コンビニ、緑あるテレワークスペース(広くはなさそう)、ファミリーラウンジ、キッズルーム、フィットネスルーム、屋上テラス、ゲストルームなどがある。これといった特徴的なものではないが、使いやすそうなものが揃っている感じ。そして、まぁまぁ気合いが入っていそうなので、高そう・・・

 

プランは、40平米、72平米、91平米が公開されている。72平米の間取り、よく見るとおかしいところがある。左上の洋室2がなんと、ウォークインクローゼット経由じゃないと入れない。こんなのはじめて見たわ・・・91平米の間取りはなかなか使いやすそうだが、まぁ買える価格じゃないだろう。1.5億円とかかな、知らんけど。芝浦アイランドからのダウンサイズ買い替え狙いって感じだろうか。芝浦港南の既存居住者のサイズアップ住み替えはかなり残債が増えるのでキツいと思う。辛い。

 

 

立地

 

ぼくは近所なのでこの辺のことはよく知っている。建設予定地付近をバスや自転車で通過したり、散歩で歩いたことがある。立地のポイントは旧海岸どおり沿いで西向きは結構うるさそうだということ。オフィスもそれなりにあり働いている人の往来もある。一方で、それ以外の方向は静かである。レインボーブリッジは東側。

 

マンモス小学校として有名な芝浦小学校が至近だが旧海岸通りを横断しなければならないので近くて良いな!という印象でもない。保育園は周辺にちょこちょこあるが、あまり近くはない印象。使い勝手良さそうな公園はほぼない。芝浦中央公園は遊具がある大きな公園だがそれなりに距離がある。近くの保育園の子供たちはどこに行くのだろうか。

 

そして、周辺にはスーパーや店舗少ない。ドラッグストア、コンビニ、カフェ(タリーズ)などがあり便利であるがスーパーがない。芝浦アイランドのピーコック、田町駅のライフ、品川駅のクイーンズあたりを使うのだろうがいずれも遠い。なお、田町から品川へのバスがまぁまぁの頻度で出ており、ライフに寄ったらそれを使う人が多いと思う。品川駅から田町駅行きのバスもあるが本数が少ない。田町駅までは11分だが、あまり歩く人はいないと思う。

 

高輪ゲートウェイ駅は港南側に歩行者連絡通路ができる予定だが、まだ全然完成しておらず、大きく回り込まなければならない。歩行者連絡道が完成したら10分ちょいで行けるようになるのではないか。ただし、車や自転車で近づけないので不便ではある。

 

この物件は駅からは少しあるが、車での交通利便は素晴らしい。田町駅までは5分くらいでムスブタマチが便利。駐車場あり。港区スポーツセンターも至近。駐車場あり。北は銀座まで10分くらい。浜松町、竹芝、日の出あたりの最近開発されてる場所まで5分くらい。南は品川まで5分くらい。天王洲アイルまでは10分くらいで、そこから羽田空港まで20分くらい。西は六本木まで20分くらい。東はお台場まで10分くらいの場所である。新幹線降りてタクシーに乗ったらすぐに着くし、天王洲アイルまでタクシーで行って空港までモノレールに乗るとか、そういった機動性が素晴らしい。遠距離でも首都高芝浦口がすぐ近く(ただし、右側から合流させるクソ仕様なのでぼくは好きではない)

 

ターミナル駅からあっという間に自宅に着くと、旅行に行くハードルが大きく下がる。品川駅は巨大で高輪と港南のアクセス改善が課題で環状線待ちなのだが、田町はすでに山手線の内側と外側が繋がれているので、スムーズに行き来できる。

 

価格

 

さて、芝浦では田町駅徒歩8分のブランズタワー芝浦が分譲中であるが、ブランズは駅の北東、プラウドは南東であり、立地は大きく異なる、ブランズは駅からの道も綺麗だし、途中にいくつかお店もあるので、そうした点ではブランズの方が優れている。プラウドの方は基本的は移動はバス。

 

順当に考えればブランズタワーの方が高くなると思うのだが、後発のものほど高いご時世であるし、ブランズは長谷工プラウドは竹中工務店なので、大きくは変わらない価格で出てくるか、もしかしたらプラウドの方が高いのかもしれない。となると、坪500万円前後。ただ、ブランズは価格が高すぎて全然売れておらず、一期一次からキャンペーンをしたりしているので、少し安い部屋も設けてブランズの様子見客を奪ってくるのだろうか。なお、笑えるのはブランズタワーのモデルルームはキャピタルマークタワーの隣だが、プラウドの至近距離にあること。いい感じで競合してくれると良い条件で買うチャンスもあるかも知れない。

 

プラウドの現地案内図を見ると、意図的に港南側の地図がカットされている。普通は「品川駅から近いぞ!(実際、頑張れば歩けるくらい近いし、自転車なら余裕)」とドヤるためにそっち側も載せたくなるところだが、港南側の中古(坪300万円くらい)と比較されてしまうと、多くの人は「港南の方が品川駅に近いし、そっちでいいか・・・」となるのであえてカットしているように見える。他にも、通常は「芝浦港南・台場エリア」と公式に呼ばれるところを「芝浦・台場エリア」と記載したりして、「そちらと比較しないでね」感を感じる。芝浦には芝浦の魅力があるので、堂々としてればいいのに・・・

 

芝浦の価格はグローバルフロントタワーが坪350万円程度で分譲されて以降、バブル気味だと感じる。港南側は新築がないからかさほど変わってない中で、グローバルフロントタワーや芝浦アイランドは坪400万円の世界観。安かったケープタワーも最近はオラついた価格になっている(特にレインボービューの部屋)。まぁ、ムスブタマチが出来上がったから、生活利便は向上しているので許せるっちゃ許せるのかもしれない。

 

ただまぁ、この辺は中古の在庫がなかなか充実している。芝浦アイランドケープタワー、キャピタルマークタワー、パークタワー品川などが比較対象だろうか。パークタワー品川は90平米超の素晴らしい条件のリノベずみの部屋が9000万円くらいで出ているので、広さを求めるならそっちの方がいい気がする。駅近でもないのでフルレバ突撃するのは怖いところ(高輪ゲートウェイ再開発に期待する?)なので、基本線はダウンサイズ住み替えではないだろうか。ブランズタワー芝浦よりは、買い手の顔が想像できるところ。

 

まとめ

 

デザインもかっこいいし、魅力的な物件が出てきてご近所としては嬉しい限り。現地は少し寂しい場所だが人口が増えれば周辺の環境も少し変わるかもしれない。保育園問題について、芝浦は保育園が余っているので、青田買いしてもまぁ大丈夫だと思う。中央区の湾岸とは全く緊張感が違う。価格的に広い部屋は余裕で買えないだろうが、モデルルームには行きたいと思う。

 

 

マンションを買う最適な時期はいつなのか?

マンション価格が上昇し続ける前提では、早ければ早いほど資産形成には有利だよということだが、そういう話ではなく、ライフステージのどのタイミングで、買うのが良いかという話である。

 

一般的によくあるのは、こんな感じ。年齢はざっくりとしたイメージ。もちろん個人差あり。

(1)結婚、同棲したタイミング(DINKS)・・・20代後半から30代前半くらい?

(2)第一子妊娠している間・・・30代前半くらい?

(3)第一子が生まれたあと・・・30代前半くらい?

(4)子供が小学校に入ったあと・・・30代後半から40代前半くらい?

 

どれが正解というものでもないし、本人が満足してればそれで良いのだが、それぞれ、見えている景色が異なってくるのでまとめておきたい。

 

(1)結婚、同棲したタイミング(DINKS

・2人居住となりワンルームでは厳しくなり、50平米前後の部屋に住み替えたくなる。

・通勤利便性の高いエリアで50平米の家賃は高い。20万円とかする。それなら買おうかなという考え方。

・近い将来子供を持ちたいと考えている場合、どの程度の広さにすれば良いのかわからない。収入がどうなるのかイメージ湧かない。

 

子供を持ちたいと希望している人は、子供ができた後の生活イメージが持てないため、ここで買う人はそんなに多くない。

このタイミングで購入する人は住宅購入に詳しくて資産形成がどうのと言う買い替え前提のオタクか、子供を持たない予定の人。

60平米くらいのマンションを買えば、子供1人くらいならなんとかなる。50平米だと苦痛(体験談)

 

(2)第一子を妊娠している間

・子供が生まれてから家を探すのは大変だから、先に買っておこうという考え方。

(これは確かに真実。新生児育児は大変すぎて家どころではない。そもそも睡眠時間が足りない。)

・在宅時間が長くなるから、気持ちの良い家で子供を育てられたら幸せである。

・一方で、実際に子供が生まれたらどのような生活になるのかイメージが持てない。

 

妊娠が判明してから家を探し始める場合、出産まで決断できない人も多い。価格上昇局面で最初の物件を見送ると後から出る方が高かったりする。

また、あまりにも新築マンションが高すぎてキャッシュフローが悪化するのに、育児休業や時短で収入が減ることから決断がつかない。

この気持ちはわかる。一方で、狭い賃貸で新生児育児は苦痛なので、お金がかかっても広い家に引っ越した方がいいとも思う。

そのためには、妊娠前くらいからリサーチしていないと決断ができない。

 

(3)第一子が生まれたあと

・子供が産まれるまでは40−50平米くらいのマンションに住んでいて、まぁ他の人もそのくらいで育ててるからなんとかなるっしょという考え方。

・実際生まれてみると、物が爆発的に増加、ベビーサークル、洗濯物干しなども溢れて精神的に参ってしまい、家を探し始める。

・必要性に迫られているので、即決しがち。一方で、妻が育休中なので保守的に予算を組みがち。

 

何度か書いているがぼくはこのケース。子供が生まれたて住宅に求める要件が大きく変わったのを見極めてから購入することができる。

また、重要な要素に、保育園問題がある。保育園入園前に買うのか入園後に買うのかと言う物がある。

入園前だと、育児休業中を広々とした家で過ごすことができるが、保育園に入れるのかは常に不安がつきまとう。大規模新築だと特にギャンブル。

保育園入園後だと、保育園不安はないが、基本的には中古マンションになる。(タイミングよく新築が出て来ない)

ただ、保育園に近づいて行く方向で買えばQOL爆上がりするので、勝ちの約束された勝負になる。

 

(4)子供が小学校に入ったあと

・子供が小さいうちは保育園の転園もさほど苦にならないが、小学校になりコミュニティが出来上がってきたら転校させたくない。

・小学校に入れたらその地域で長く住むことが見えてくるので、しっかりとした家を購入したい。

・小一の壁は大変だが、仕事と育児を回すイメージはしっかり持てており、貯蓄も形成されており、収入も上がっている。

 

このケースもよくみる。賃貸から購入に切り替えたり、マンションを売って戸建てを建てたり。

小学校は保育園とは違う大変さはあるものの、6年間育児と仕事を両立してきたという実績があるし、住宅に必要な要件も見えている。

注文住宅を建てるならこのタイミングで建てると、長く満足できるのではないか。

 

 

こうして書くと、必要な要件が見えてから買うと、長く満足できる可能性が高まる反面、早く買えば早く快適な状態になることができる(さらに、資産形成上も良い)ので、まぁどっちもどっち。子供の人数や買い替え前提で考えるかどうかにもよってくる。

 

また、必要な条件が見えてから買う場合も、比較検討には結構な時間がかかるので、ライフステージが変わる前にライフプランのイメージや情報収集をしておくと良いのではないか。

マンション購入は物件ありきかジャストインタイムか

資産価値を重視した購入では、マンション購入は物件ありきになってくる。となると、転居時期は売主の都合に引っ張られる。

 

パークタワー勝どきが割安だから買おうとか、近隣で3Dの売却があったから買おう、税制優遇が大きから買おうとか。

 

これらは自分のライフステージとは全く関係ないため、タイミングを合わせるのが難しい。ここが最近モヤモヤしていた。

 

マンション購入を真剣に検討してきて、マンション購入はライフステージにジャストインタイムのほうがQOLが高いのではないかと考えだした。

 

素晴らしいマンションでもライフステージに合わなければ、自分にとってはダメマンションになる。

 

例えばパークタワー勝どきはDINKSには素晴らしいマンションだと思うが、未就学児や小学生がいる家庭には魅力半減である。

 

転居について真剣に検討してきて感じるのは、転居は負担が大きいということである。お金もかかるし、保育園、習い事などすべて変更するのは非常に面倒だ。また、子供にとっては現在のコミュニティ(お友達)から強制的に切り離されることへの不安感、ストレスも大きいだろう。転勤と同じで。

 

現在の住居に大きな問題がない場合、できれば転居はしないほうがQOLが高い。少なくとも家族の合意、前向きな反応を得られやすい。

 

新居が素晴らしくても、現居に比べて全ての要素が優れているということはあり得ないので、何かしら悪化する。

 

その時に、「でも、家族にとって絶対に必要なタイミングだったから総合的に満足だ」と家族全員が納得できるかどうかが大切なのではないか。特に、今は物件価格が高騰しているので、住み替えると残債が数千万円増えることもあるだろう。金銭的な負担は増えたのに、これが悪化した、あれが悪化したと考えるのは辛い。

 

一般的には、子供が産まれるタイミング(保育園や公園が近いほうが良い)や子供が小学校に上がるタイミング(小学校や学童に近い、広い家が必要になる)で引っ越す人が多いのではないかと感じる。特に後者。これはジャストインタイムの考え方であろう。

 

我が家は振り返ってみると、ジャストインタイムで子供が産まれて手狭になったから購入した。振り返ってみても、完璧なタイミングで完璧な物件を購入できたと思う。資産価値的にはもっと早い方が良かったが、必要でない時期に買ってもさほどQOLは上がらなかっただろうし、必要な要件(保育園アクセス、広さ)を外す可能性があった。

 

よく、資産価値重視の人は「マンション購入は早いほうがいい」とか「早めに買えば残債減るし、早めにQOL上がる」と言うのだが、早めに買うと家族の納得を得られづらい(必要性を感じない)し、必要な条件を見逃す恐れもある。子供は産まれてみないと必要な広さはわからないだろう。また、ベビーカーは転がしてみないとどの街が不便だとかは分かりづらい。

 

結局、必要な要件を見極めてから、必要になってから買うほうが納得感が高いのではないか。できれば、後出しジャンケンが望ましい。子供が産まれて保育園に入る前に買うのではなく、保育園に入れてからその保育園に近づくように買えば、QOL爆上げ間違いなしである。

 

頻繁な引っ越しについては家族への負担も大きい。子供が産まれる前に買って、子供が産まれたら買い替えて、更に子供が小学校に上がる前に買い替えて・・・というのは手間なので、できれば引っ越し回数は減らしたい。

 

となると、子供が産まれて手狭になったタイミングで、小学校へ上がることも見越して広めな物件を買うか、子供が小学校に上がるまでは賃貸で粘るか、そちらの方が現実的だと思う。特に新築にこだわると常に物件を探していなければならなくなるし、タイミングが合わずに数年で引っ越すことになってしまう。マンションファンなら気にしないが、普通の人ならキレる。

 

マンション情報はどうしても、客観的な指標である資産価値に関する情報が溢れていて、QOLに関する情報が貧弱である。自分でしっかり調べなければならない。

 

ついつい、魅力的な新築供給だからとか、良い投資機会だからとか、資産価値が手堅いからといったトークに乗せられてしまうし、マンションファンとしても、ついつい、物件ありき、価格ありきになってしまうが、冷静に考えて欲しい。

 

何のために自宅を購入するのか。資産価値(つまり、住宅費を下げる)の優先順位は高くない。家族に必要なものを必要なタイミングで取得するということだ。

 

半住半投というが、これをバランスさせるのは極めて難しい。理想としては自宅はQOLを最重視して、投資は自宅外で行うのが望ましい。

 

もちろん、大きな額の自宅を資産性が高いものを買えれば、影響が大きいと言うのはその通りであるが、一方で、自宅がQOLに与える影響も大きいため、ぼくは自宅購入は資産性を考えすぎない方が良いと考えている。

 

以前から書いているが、「予算制約がある中でどのようにQOLを最大化させるか」に最大限頭を使うべきであって、購入のタイミングを妥協しないことも重要である。

 

このように考えると、中古の方がジャストインタイムを実現しやすいと思う。良い物件が良いエリアに必要なタイミングで出てくることはまぁ普通はない。

 

家族の都合を最重視して、資産性は最低限あれば良い。価格高騰の中で、最低限(利回り5%くらい、経年減価が標準ペースよりゆっくり)というところが厳しくなってきてはいるが、まぁその場合は多少資産性を犠牲にしてもQOL向上のためにジャストインタイムをとるということだろう。

 

大規模マンションだとマンション内での住み替えも多いが、これも必要なタイミングで広さを確保するというジャストインタイムの行動であろう。

パークタワー勝どきを買うのをやめた理由

ツイートにもちょくちょく書いていたが、パークタワー勝どきを買う(抽選に参加する)のはやめた。一応、低層やサウスも見ては行こうと思うが、よほど大きな環境変化がない限りは実需としては買うことはないだろう。

 

事前審査は後売前提(期限なし)で通過したため、買うこと自体は問題なく、資金計算もしてみると、完済前提でもまぁいけるという絵が描けた。何か問題が起こっても頭金たくさん入れるので、一旦売却すれば問題はない。

 

物件自体も気に入った。眺望は悪いが駅直結や下駄ばき商業施設とのトレードオフだろう。高いグロスは高い資産価値とのトレードオフだから支払いは大変でもコンクリート貯金しているようなものだ。

 

パークタワー勝どきの最大の問題は、物件以外のところにある。

 

買わない理由

 

買わない最大の理由は保育園問題と小学校問題である。我が家は入居時に保育園児と小学生がいる家庭であり、これをスルーすることはできないと考えた。

 

(1)保育園問題

勝どきの保育園については、現在でさえ3歳児以降含めてほとんど空きがない。これは驚きである。どんなに保育園がタイトなところでも3歳児以降は数十人は枠が余っているのが普通だ。現状、中央区の待機児童は23区で最悪レベルであり、その中でも勝どき周辺は特段悪い。つまり、勝どきは23区でも保育園需給が最悪のエリアの一つであろう。(中央区でも日本橋、浜町のあたりは3歳児以降の枠は余っている。)

 

この状況、ぼくが晴海3兄弟を検討していたころから変わっておらず、むしろポイント制の中で中央区の居住年数が考慮されるようになって更に状況が悪化している。中央区は何やってるのか?世田谷区は待機児童をゼロにしたし、他の区も全体としては減らしている。再開発をはじめて何年経ってると思っているのか?いつまで、40点の人が半分待機児童になるのか?

 

短期的に勝どきの待機児童問題が解消する見込みはなく、更に、2024年の4月に、パークタワー勝どきと晴海フラッグで数千世帯のファミリーが転入する(勝ちどきエリア内の引っ越しもあるだろうが、家が空けばそこに人が入ってくる)ことを考えると、今保育園に入れない人は2024年も入れないと考えたほうがいい。この間、保育園供給はあるものの、計算してみればわかるが全く足りない。焼石に水である。

 

順当に行けば待機児童になることを前提に考えると、対応策は高額な認可外保育園に入れてポイントを稼いでから認可(認証)へ転園希望するか、保育園に入れるまではダブルローンで待つという方法。いずれもできなくはないが、ここまでやる価値があるか?特に、認可外から認可への転園パターンだと、2回も転園しなければならず子供への悪影響が大きくゲンナリである。

 

港区ならば保育園は余っているので、認可外から認可へと刻む必要はないし、近隣で引っ越せば転園させずに済むことを考えると、そこまでして買うのかなとテンションが下がった。でも、これだけなら手段を尽くしてなんとか切り抜けて買おうと考えていた。

 

(2)小学校問題

致命的だったのは小学校である。パークタワー勝どきの場合、まず月島第二などの近隣の小学校に入れてから、晴海フラッグの小学校へ転校となるとのことである。これがお断りできるのかは不明だが、今のところ強制転校とのことである。越境入学についても、小1以外はダメとのこと。

 

晴海フラッグ小学校は2024年の4月に開校する予定ではあるが、オリンピックがどうなるのかは不透明であり、オリンピック開催がもう一年延期となった場合は開校も1年延期する可能性もあるという。そうなると、一旦近隣の小学校に入ってから転校となる。

 

小学校途中の転校は避けたいが、新設小学校への一斉入学であれば、みんなはじめましてなので子供への悪影響が少ないと考えていた。ただ、狙いどおり行くのかは不明で、刻み方式になると2回の転校が必要になってしまう。これはあまりにもバカバカしい。

 

更に、晴海フラッグ小学校からパークタワー勝どきまで歩いてみたのだが、大人の足で15分かかった。田舎ならともかく、中央区の小学校としては尋常じゃない遠さである。小学校高学年で20分強、低学年なら30分強かかるであろう。小学校は近ければ近いほどいいというものでもないと思うが、夏の暑い日や雨の日を考えるとありえない遠さだった。

 

パークタワー勝どきの本来の学区(最寄り)は月島第二小学校であり、こちらは半分くらいの距離である。それが、杜撰な都市計画で小学校がパンクしたから、無理やり遠い小学校へパークタワー勝どきの子供たちを押し込むことになったのだと考える。

 

子供の通学が大変というより、小一の壁と言われる大変さの中で学童への送り迎え、習い事への送迎を考えると、小学校や学童が遠く、移動時間を取られることは避けたい。検討者は必ず一度歩いてみてほしい。天気の悪い日に。往復で。買えば毎日子供が歩くことになるのだ。

 

ぼくの現在の居住エリアは小学校が近く、習い事が遠い。習い事が近いパークタワー勝どきに魅力を感じていたが、冷静に考えると、小学校までは徒歩通学しかできないが、習い事は車でも通えるから小学校が近いほうが良い。(両方近ければより良いが)

 

手付金拘束とか資産価値は些事

 

保育園や小学校のことを考えると買う気は全くしなくなってしまった。このような問題がない年齢(子供が中学校以降)であれば買っていただろう。資産価値だの仕様だの手付金拘束だのというのは、保育園や小学校問題に比べると本当にどうでもいい些事である。

 

晴海フラッグ小学校から歩いている中で、晴海レジデンス、TTT、ドゥトゥールを通過したが、小学校アクセスを考えると、間違いなくこれらにしたほうがいいと感じた。まぁ保育園には入れないんだろうが。

 

この、「マンションは良いのに保育園が足りないから住めない」というのが中央区湾岸のクソなところである。港区湾岸、江東区湾岸は待機児童が解消したので、安心して第二子、第三子が産めるようになった。待機児童が溢れていたら第二子以降を躊躇する人もいるだろう。待機児童がいるのに巨大なタワーマンションを建てるべきではない。

 

小学校についても、いくらなんでも遠すぎる。暫定的な対応(勝どき駅付近に小学校を建てるまでの暫定措置)ならともかく、恒久的にこの遠い小学校まで通わせるのは酷い。晴海フラッグの住民は勝どき駅まで歩く人はほとんどいないだろう。そんな中で、子供に同等の距離を毎日歩かせるとなぜ決定したのか。

 

パークタワー勝どきの企画の希少性、価格の相対的な安さは素晴らしく、これを逃したらもう10年くらいはチャンスはないかもしれない。ただし、それらは保育園や小学校の問題がない前提の話であって、これらが赤点であればどんなに素晴らしいマンションも我が家にとっては即赤点なのである。

 

というわけで、これらの問題が短期的に解決されない限り、我が家がパークタワー勝どきを実需で買うことはないと思う。物件自体は魅力的であり、せめて、小学校が月島第二だったらなんとか頑張っただろうが、そこは三井も中央区とネゴができなかったのだろうか、残念である。